カテゴリ:真空管
フランスMAZDAのDW601という真空管を紹介します。
とある個人セラーから購入しました。 1本目と2本目では一部の印字が異なります。 色々印字されています。 【1本目】 MAZDA DW601 485 THOMSON AIR MK T-4 26 【2本目】 MAZDA DW601 485 S?Ae ACCEPTE AK AIR SERVICES PUBLICS 108 フィラメントは4箇所で吊ってあります。 美しい造形ですね。 うっとりします。 フィラメントを灯すとこんな感じです。 規格はE406類似と言われていますが、とにかく資料が殆どみつかりません。 RadiomuseumのDW601資料ページを見ますと、E406類似といえそうです。 暇人の館の「欧州の真空管(RE604属)」も参考になります。 とりあえずDW601を下記のように仮定しました。 ・フィラメントは4V1Aは確定です。(RE604より電力が大きいですね) ・E406類似であるならば最大プレート電圧250Vと仮定します。 ・プレート損失は10Wと仮定します。 etracerで解析してゆきましょう。 Ep=215VのIp=42mAになるところで測定します。(215V付近が歪が少なそうです) 最大プレート損失は10Wと仮定します。 なお、今回もフィラメントは4.0Vと3.8Vで測定します。 【1本目】 Ef=4.0V, If=0.88A Ep=215VでEg=-27.8Vのとき、 Ip=42.05mA rp=1126Ω gm=4433μS μ=5.0V/V Ef=3.8V, If=0.87A Ep=215VでEg=-27.8Vのとき、 Ip=41.94mA rp=1139Ω gm=4404μS μ=5.0V/V 【2本目】 Ef=4.0V, If=0.92A Ep=215VでEg=-27.1Vのとき、 Ip=42.46mA rp=1097Ω gm=45678μS μ=5.0V/V Ef=3.8V, If=0.89A Ep=215VでEg=-27.1Vのとき、 Ip=41.69mA rp=1132Ω gm=4549μS μ=5.1V/V 実際使うときは、3.8V点火で215Vの38~40mAあたりが無難でしょうか。 負荷は3.5kΩが最適でしょうけど、軽めの5kΩが直線製の良いところを使えそう。 測定から見えてきたこの真空管の特長は、 ・E406やRE604に比べてgmが高い ・E406やRE604に比べてrpが低い というところです。 総じて、感度が良く使いやすく直線製もまずまずの良い球かと。 もしDW601をお持ちの方でデータがわからず困っておられましたら、とりあえずこのIp特性を参考にして頂けたらと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 18, 2023 09:56:55 PM
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