カテゴリ:真空管
TelefunkenのRS282という真空管を紹介します。
![]() 製造時期が異なり、右が黒色プレート、左が灰色プレートです。 管面に色々と印字されています。 ![]() 黒色プレートは、Nr:35215/108VIII 35228 3001 灰色プレートは、Nr:133496/1140/X 72225 3016 kriegsmarine(海軍)と印字されています。 ![]() 軍用送信機に使われていたのでしょうか....。 三極管ですが、どうやらスクリーングリッドのある四極管を三結にしているようです。 ![]() 凝った構造ですね。 ![]() 規格は、The Valve MuseumのRS282規格表を参照願います。 ひま人の館の「ドイツ軍用管(大型送信管)」も参考になると思います。 ヒーターは8V1.6A。(6.3V換算すると6.3V2.03Aくらいです) 傍熱三極管で1000V掛けられ、プレート損失は100W、rpは3.3kΩですので、傍熱の211クラスの真空管のようです。 グリッド電流も40mAまで流せるので、プラスまで振るA2級で使用する感じでしょうか。 ただ、詳細なIPカーブなどが無いので、etracerで特性を測定したいと思います。 ![]() ヒーター電圧は8.0Vと7.5Vで測定します。 プレート損失のラインは75Wにしました。 ヒーターを灯すと、薄暗く仄かな光。 ![]() プレート損失100Wクラスとしては効率が良いほうだと思います。 【1本目】Nr:35215/108VIII 35228 3001(黒色プレート) Eh=8.0V, Ih=1.56A ![]() ![]() Ep=700VでEg=-20.5Vのとき、 Ip=80.80mA Rp=3556Ω gm=3720μS μ=13.2V/V Eh=7.5V, Ih=1.49A ![]() ![]() Ep=700VでEg=-20.5Vのとき、 Ip=79.99mA Rp=3593Ω gm=3700μS μ=13.3V/V 【2本目】Nr:133496/1140/X 72225 3016(灰色プレート) Eh=8.0V, Ih=1.50A ![]() ![]() Ep=700VでEg=-21.0Vのとき、 Ip=80.22mA Rp=3554Ω gm=3739μS μ=13.3V/V Eh=7.5V, Ih=1.47A ![]() ![]() Ep=700VでEg=-20.8Vのとき、 Ip=79.89mA Rp=3617Ω gm=3640μS μ=13.2V/V この結果から、傍熱の211と解釈しても良さそうな感じですね。 プレート電圧を低目で600~700Vの80mA程度流して大出力時にグリッドがプラス領域に若干入るくらいの軽いA2級で数Wのアンプを組むと良さそうです。(高圧大電流になるほどアンプは大がかりになってしまいますので...) 500V程度の低い電圧でもグリッドのプラス領域を使えるので、ドライブ能力があれば一般家庭で実用的なパワーが出せます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 8, 2023 07:13:41 PM
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