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世界の片隅で小さな声で申し訳なさそうに「スティール!」と叫ぶ!

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May 3, 2023
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カテゴリ:真空管
ああ、また手を出してしまった。
VT52。

VT52という真空管で完結していたVT52の話。
また買ってしまいました。

ひとつはNATIONAL UNIONのVT52。
そして、もうひとつはRAYTHEONのVT52の4ピラーです。

4ピラー集めではないですが、なぜか買ってしまいます。
RAYTHEONの10や、RAYTHEONの50など...。
実は4ピラーの42など、他にももありますので、後々紹介します。(そんなに沢山持ってませんが)



今回は総集編ということで、以前紹介したUNITED ELECTRONのVT52も含めて紹介します。



写真で比較してみましょう。
左2本が以前紹介したUNITED ELECTRONのVT52、中の2本がNATIONAL UNIONのVT52、左の2本がRAYTHEONのVT52です。

UNITED ELECTRONが最もプレートが長いですね。
ちなみに、この中で設計・製造が最も古いのがRAYTHEONです。


上側から見ると、3点吊りフィラメントのNATIONAL UNIONが当然ながらフィラメントが細いです。(折り返し分だけ長く細くなっているのでしょう)



横から見ると、最もプレートが薄いのはNATIONAL UNIONです。

そしてRAYTHEONが抜きん出て分厚いです。

全体的に見て、NATIONAL UNIONのプレートが一番小さく見えますね。


NATIONAL UNIONを下から覗いてみました。

フィラメントの様子がよく見えます。

RAYTHEONを下から覗いてみました。

太い4本の支柱に支えられ、しっかりした構造です。

UNITED ELECTRONを下から覗いてみました。

上下マイカでしっかり支えています。


NATIONAL UNIONのフィラメント。


RAYTHEONのフィラメント


UNITED ELECTRONのフィラメント。




では、電気特性を比較します。
プレートに270Vをかけ大体33mA流れる設定で、Ef=7.0Vと6.3Vを測定します。

NATIONAL UNION
【1本目】
Ef=7.0V、If=1.11A

Ep=270VでEg=-51.6Vのとき、
Ip=33.10mA
rp=1546Ω
gm=2309μS
μ=3.6V/V

Ef=6.3V、If=1.02A

Ep=270VでEg=-50.4Vのとき、
Ip=33.08mA
rp=1657Ω
gm=2171μS
μ=3.6V/V

【2本目】
Ef=7.0V、If=1.11A

Ep=270VでEg=-51.0Vのとき、
Ip=33.03mA
rp=1562Ω
gm=2293μS
μ=3.6V/V

Ef=6.3V、If=1.03A

Ep=270VでEg=-50.3Vのとき、
Ip=33.07mA
rp=1640Ω
gm=2210μS
μ=3.6V/V


RAYTHEON
【1本目】
Ef=7.0V、If=1.20A

Ep=270VでEg=-50.5Vのとき、
Ip=33.00mA
rp=1753Ω
gm=2019μS
μ=3.5V/V

Ef=6.3V、If=1.10A

Ep=270VでEg=-49.6Vのとき、
Ip=33.06mA
rp=1798Ω
gm=1958μS
μ=3.5V/V

【2本目】
Ef=7.0V、If=1.25A

Ep=270VでEg=-52.3Vのとき、
Ip=32.76mA
rp=1830Ω
gm=1850μS
μ=3.4V/V

Ef=6.3V、If=1.16A

Ep=270VでEg=-50.4Vのとき、
Ip=32.94mA
rp=1969Ω
gm=1758μS
μ=3.5V/V

2本目はフィラメント電流は1本目より高いわりにエミッションが低いので、もしかしたら製造上のバラツキなのかもしれません。


以前紹介したUNITED ELECTRONのVT52の特性も比較用にもういちど紹介します。

【1本目】
Ef=7.0V、If=1.05A
Ep=270VでEg=-47.2Vのとき、

Ip=32.93mA
rp=1726Ω
gm=2167μS
μ=3.7V/V

Ef=6.3V、If=0.95A
Ep=270VでEg=-46.2Vのとき、

Ip=33.04mA
rp=1798Ω
gm=2122μS
μ=3.8V/V

【2本目】
Ef=7.0V、If=1.06A
Ep=270VでEg=-48.1Vのとき、

Ip=33.17mA
rp=1694Ω
gm=2212μS
μ=3.6V/V

Ef=6.3V、If=0.98A
Ep=270VでEg=-47.11Vのとき、

Ip=32.94mA
rp=1791Ω
gm=2091μS
μ=3.7V/V



270Vの33mAという条件で比較した結果、微妙に特性が異なるように感じました。

gmは、NATIONAL UNION > UNITED ELECTRON > RAYTHEON の順番になりました。
rpはその逆です。

RAYTHEON製が設計・製造が最も古いからでしょうか、エミッションを十分に得るためでしょうか、フィラメント電流が他の物より若干ですが高目ですね。そして、2本のバラツキ(フィラメント電流や)が多く感じました。

NATIONALは効率重視でしょうか、フィラメントを3点吊りすることでgmを高く稼いでいるように思えました。
もちろん、古い真空管なので何とも言えませんが、それでも傾向みたいなものはわかる気がします。

UNITED ELECTRONは、両者の中間あたりに位置します。



見た目(構造)が異なるということは、電気特性も若干異なってくる感じですね。
しかし、VT52であることには変わりありません。(Ipカーブも大体同じですし)
全体的に見てVT52は綺麗なIPカーブを描いていると思います。

そして、確かに言えることは、「どれも魅力的な真空管である」ということです。



結論:
みんなちがって、みんないい。






Last updated  May 4, 2023 08:38:36 AM
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イィヴィ平野@ Re[1]:7403という真空管(11/24) よる@fieldofhagiさん、 Bendixの設計であ…
よる@fieldofhagi@ Re:7403という真空管(11/24) 特徴的なサポート金具なのでBendix製でし…
D404F203@ Re:VT52という真空管、みたび...NATIONAL ELECTRONICSのVT52(11/19) UNITEDは商社で真空管は製造していません…
イィヴィ平野@ Re[1]:Caという真空管(10/25) D404F203さん 情報ありがとうございます。…
D404F203@ Re:Caという真空管(10/25) 1938年にシーメンスが発行したCaの…
イィヴィ平野@ Re[1]:DA60という真空管(08/06) Friends of Valvesさん、こんにちは。 バ…
Friends of Valves@ Re:DA60という真空管(08/06) ありがとうございます、大変参考になりま…
イィヴィ平野@ Re[3]:RAYTHEONのVT-25という真空管(10/12) D404F03さん、 ありがとうございます。 こ…
D404F03@ Re[2]:RAYTHEONのVT-25という真空管(10/12) イィヴィ平野さんへ VT-25Aも7.0…

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