カテゴリ:真空管
PX25は高価過ぎて手が出せない真空管です。
「余程お金のある銘球マニア」のみが楽しめる世界でしょう....。 そこで、PX25同等管と言われるTESLAのRD27ASを購入して調べてみたら、PX25のrp1250Ω程度に対して1800Ω程度と、PX25とは異なる特性でした。 そこで諦めず、プアマンズPX25を探し... 「これは似ているんじゃないか」と思われたのがこのVT46です。 ![]() でも五極菅ですが、三結特性がPX25に近いのでは...と云われています。 同等管でPT25Hという型番もあります。 PT25Hの規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベースのPT25H規格表があります。 CV1046という型番もあり、規格はThe Valve museumのCV1046規格表を参照ください。 10E/10558という番号もふられているようです。 印字を見てみましょう。 ![]() MADE&PATENTED IN ENGLAND VT46 84 1(もう1本は、85 1と印字) ![]() V.T.46 4-25 10E/10558 MADE IN ENGLAND BY THE M.O.VALVE CO,LTD. GEC 84(もう1本は、85と印字) A.M.は空軍でしょうか。 ![]() フィラメントは4点吊りです。 ![]() 良い感じ。 ![]() ガッチリしたボックスプレート。 ![]() フィラメントを灯すとこんな感じ。 ![]() この真空管、既に三結の特性を測定されている方が居られました。 Friends of Valves 自作真空管アンプの「PT25H三極管接続測定結果」が参考になります。 この測定結果によるとPX25よりややrpが高いようです。 etracerで検証してゆきましょう。 Epが350VでIpが64mA流れるところで測定します。 【1本目】 三結特性 ![]() Ef=4.0V, If=1.90A Ep=350VでEg1=15.9V Ip+Ig2=63.92mA Ig2=10.16mA rp=1456Ω gm=8569μS μ=12.5V/V 五結特性(Esg=350V) ![]() 【2本目】 三結特性 ![]() Ep=350VでEg1=14.6V Ef=4.0V, If=1.90A Ip+Ig2=63.45mA Ig2=10.74mA rp=1595Ω gm=7725μS μ=12.3V/V 五結特性(Esg=350V) ![]() 2本目のほうがエミッションが低目ですね。 古い球なので、これくらいはOKです。 さて三結特性を測定した考察ですが、 PX25はrpが1250Ωくらいと言われていますから、この球の1.5kΩ前後のrpは高めですね。 TESLAのRD27ASの1800Ωよりは低いですので、PX25寄りではあります。(TESLAのRD27ASは、PX25とF410(BF25)の中間くらいですね...) 完全互換ではないけど、類似管といって良いかな...程度です。 悪くはないですね。私は気に入りました。 しかし、ここまで来て、 「真空管を何本も買ってPX25っぽいものを探すくらいなら、普通にPX25を買ったほうが安いのではないか」 という結論に至りそうでガクガク震えております。
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