カテゴリ:真空管
以前、AT20という真空管という記事を書きましたが、その続編です。
実はまたAT20を買ってしまいました。 (随分前に買ったのですが...) COSSORのAT20(細管)とSTCのAT20(フィラメント3点吊り)です。 ![]() COSSOR細管はF410のようにプレート両側を押さえるような形の支柱になっています。 ![]() AT20ではオーソドックスな2点吊り。 ![]() ![]() STCのフィラメント3点吊りは太い針金の支柱でプレートを支えています。 ![]() フィラメントの折り返しは1つ多く、3点吊りです。 ![]() ![]() etracerで特性をみましょう。 今回もEf=6.0Vと5.7V、Ep=480VでIp35mA流れるところで測定します。 【細管1本目】 Ef=6.0V, If=1.12A ![]() Ep=480VでEg=-28.8Vのとき、 Ip=35.34mA rp=3339Ω gm=2977μS μ=9.9V/V Ef=5.7V, If=1.10A ![]() Ep=480VでEg=-27.2Vのとき、 Ip=35.43mA rp=3679Ω gm=2572μS μ=9.5V/V 【細管2本目】 Ef=6.0V, If=1.15A ![]() Ep=480VでEg=-25.5Vのとき、 Ip=35.12mA rp=3899Ω gm=2599μS μ=10.1V/V Ef=5.7V, If=1.11A ![]() Ep=480VでEg=-23.8Vのとき、 Ip=35.25mA rp=4013Ω gm=2300μS μ=9.7V/V 【三点吊り1本目】 Ef=6.0V, If=0.99A ![]() Ep=480VでEg=-30.1Vのとき、 Ip=35.20mA rp=2565Ω gm=4160μS μ=10.6V/V Ef=5.7V, If=0.96A ![]() Ep=480VでEg=-30.0Vのとき、 Ip=35.00mA rp=2574Ω gm=4121μS μ=10.6V/V エミッションが高すぎる(強すぎる)印象です。 たまにこういう高圧側でIpカーブの持ち上がる球を見かけます。構造上の問題でしょうか...? 念のためEf=4.8VでのIpカーブを載せておきます。 ![]() ![]() 【三点吊り1本目】 Ef=6.0V, If=0.99A ![]() Ep=480VでEg=-28.3Vのとき、 Ip=35.00mA rp=2731Ω gm=3957μS μ=10.9V/V Ef=5.7V, If=0.96A ![]() Ep=480VでEg=-28.3Vのとき、 Ip=35.09mA rp=2739Ω gm=3994μS μ=10.9V/V こちらもEf=4.8Vと4.0VのIpカーブをとってみます。 ![]() ![]() 今回はAT20という真空管という記事の続編として2種類のAT20を紹介しましたが、古い真空管はどれだけ使われているかわかりませんし、使われていなくても多かれ少なかれ劣化もあります。 正確なデータどりは不可能ですが、なんとなく傾向はつかめると思います。 STCの3点吊は、5Vのほうが都合が良さそうな印象を受けました。 あまりフィラメント電圧を低くしてエミッションを抑えすぎても良くないのですが、Ipカーブが弛まない程度であれば良いのでは?とも思います。(さすがに4Vは低すぎる印象です)
Last updated
Jun 19, 2023 07:47:29 PM
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