カテゴリ:真空管
PhilipsのF704という真空管を紹介します。
欧州生まれの50同等管です。 形が美しいですね。 50同等管なので、UXピンのものも製造されていたとか。 そういえばこの形状、どこかで見たと思ったら、F410という真空管そっくりです。 このプレートの金型を基準にして、50の電気特性に揃えるようグリッドの設計を合わせ込んだのかもしれませんね。 みんな大好きミニワット。 このF704のゲッターは複数の種類を蒸着させているとショップのオーナーから伺いました。 少なくとも写真からは2種類が確認できます。 写真の左側は普通よくある暗い色のゲッター、右側はテカテカ銀色のゲッターになっています。 この辺りはメーカーのノウハウなのでしょうか。興味深いですね。 規格はFrankさんの資料室の「Philips F704」規格表が参考になります。 フィラメントを灯すと、50と全く異なる雰囲気があります。 etracerで特性を測定しましょう。 Efを7.5Vと7.0Vそれぞれで測ってみます。 【1本目】 Ef=7.5V, If=1.27A Ep=400V Eg=-71.1V Ip=49.86mA rp=1627Ω gm=2340μS μ=3.8V/V Ef=7.0V, If=1.22A Ep=400V Eg=-71.0V Ip=49.99mA rp=16371 gm=2338μS μ=3.8V/V 【2本目】 Ef=7.5V, If=1.24A Ep=400V Eg=-71.2V Ip=50.10mA rp=1648Ω gm=2270μS μ=3.7V/V Ef=7.0V, If=1.19A Ep=400V Eg=-71.3V Ip=50.05mA rp=1655Ω gm=2269μS μ=3.8V/V Efを0.5Vも下げてもエミッションはびくともしません。 そして、2本のバラツキの少なさはPhilipsの技術力や工業力を感じさせます。 測定結果からも50同等管であることがわかりました。 プレートの見た目は50のそれとは全く異なりますが、電気的設計はほぼ同じです。 実測では若干rpが低いようにも思えますが誤差範囲かと。 B4ソケットが必要なので、アンプにB4とUXを並べるか山本工芸音響のメチャ高いソケットを使うことになりそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 30, 2024 06:27:29 PM
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