カテゴリ:真空管
MullardのDO24という真空管を紹介します。
意地でもPX25は買わないです。(笑) 以前DO25という真空管(片方はエミ減)を紹介しました。 DO25とDO24では番号が1番違いですがrpなど諸々の性格は異なります。 今回のDO24はフィラメント電圧が4Vなので使いやすいと思います。 フィラメントは4点吊り。 点灯しても写真に写らないほど暗いです。 逆に言うと、それくらいの温度で十分に電子が放射できるということです。 DO24の規格はThe Valve Museum「DO25」規格が参考になります。 DO24の情報ですが、結構あります。持って居られる方が多いです。 EU Valve「PX25の各種同等管」 ひま人の館「欧州の真空管(PX25とDA30属)」 球球コレクション「DO24の悲劇」 こころの畔「MULLARD DO24 規格」 が参考になると思います。 最終型(私のやつ)はフィラメント電流が少なめに設定され、高効率型になっているようですね。 etracerで特性を測定しましょう。 320V48mAくらいになるよう測ります。 Efは4.0Vと3.8Vの2点です。 【1本目】黒色プレート Ef=4.0V, If=1.75A Ep=350V Eg=-27.9V Ip=47.93mA rp=1315Ω gm=6696μS μ=8.8V/V Ef=3.8V, If=1.66A Ep=350V Eg=-27.7V Ip=48.33mA rp=1336Ω gm=6688μS μ=8.9V/V 【2本目】灰色プレート Ef=4.0V, If=1.77A Ep=350V Eg=-31.7V Ip=48.08mA rp=1206Ω gm=6685μS μ=8.1V/V Ef=3.8V, If=1.70A Ep=350V Eg=-27.7V Ip=47.93mA rp=1222Ω gm=6683μS μ=8.2V/V 2本目(灰色プレート)は高圧側が不安定なので500Vまでの測定としました。 このあたりからおかしいということはEp320Vくらいで動作させ最大出力2Wそこそこで済ませるのが無難かもしれません。 アイドリング時の特性(一般的な元気度)だけ見れば問題ない真空管も、スイングしたとき(アンプ動作時)の具合の良し悪しはカーブトレーサーでないとわかりません。 古典管は常にこういう問題がつきまといますが、「そういうもの」と割り切る覚悟が必要かもしれません。 この球はフィラメント電流から、間違いなく後期型ということがわかります。 エミッションはEfを0.2V下げてもgmが殆ど落ちませんので大変良好です。 ただ、2本のバラつきはあるようで、特に2本目(灰色プレート)は高電圧低電流域でガタつき(放電の予兆のような不穏な動き)という問題がありましたので、320V50mAを中心として5kΩ~7kΩの負荷で振って最大2Wというのが無難そうです。 2Wという出力は高能率スピーカー相手なら十分すぎる数値です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 7, 2023 07:50:31 PM
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