カテゴリ:真空管
TUNGSRAMのP27/500という真空管を紹介します。
![]() 製造時期が異なるためか、ゲッターを飛ばす方向が180度異なりますが中身は同じです。 先日ご紹介しましたF704という真空管のように元箱入りで同ロットのMINTコンディションは奇跡に近いと思いますので、古典管はピッタリ揃えるのは困難であると私は思っています。(故障せず十分なエミッションを保っている古典管は年々減り続けていますし、一部のコレクターの放出にのみ頼っている状態です) 最初はこの印字に気付きませんでした。 ![]() MADE IN ENGLANDです。 つまり、Marconi-Osram Valve(MOV)などの真空管工業会(BVA)に関連する工場で製造された可能性がとても高いわけです。 それはPX25を絶対買わない主義の私にとっては割とショックです。(笑) でもPX25と書いていないからセーフです。 フィラメントは4点吊り。 ![]() フィラメント点灯。 ![]() etracerで特性を測定しましょう。 320V48mAくらいになるよう測ります。 Efは4.0Vと3.8Vの2点です。 【1本目】TUNGSRAMの印字あり Ef=4.0V, If=1.98A ![]() Ep=350V Eg=-27.3V Ip=48.08mA rp=1365Ω gm=6270μS μ=8.6V/V Ef=3.8V, If=1.95A ![]() Ep=350V Eg=-27.3V Ip=47.71mA rp=1380Ω gm=6203μS μ=8.6V/V 大変コンディションが良いです。 【2本目】印字消え Ef=4.0V, If=1.91A ![]() Ep=350V Eg=-25.3V Ip=48.08mA rp=1578Ω gm=6015μS μ=9.5V/V Ef=3.8V, If=1.83A ![]() Ep=350V Eg=-24.3V Ip=48.05mA rp=1784Ω gm=5293μS μ=9.4V/V 2本目はエミッションがやや低目ですが、実用範囲内です。 たぶん実動作では殆ど聞き分けられないかと。 因みに、何をもって「やや低いと感じる」かですが... ・Ipカーブの大電流域が下にしなりかけている ・Efを少し下げただけでgmが大きく低下する ということをを「これは低いかも」と私は判断しています ぱっと見でおおよその傾向を察知出来るetracerはとても便利です。 PX25同等管や類似管にいえることですが、大変高感度です。 バイアスを深くせず内部抵抗もさほど高くないので扱いやすいと思います。
Last updated
Oct 8, 2023 10:51:13 AM
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