カテゴリ:真空管
VALVOのLK4110という真空管を紹介します。
プレートの大きさは、E406Nとほぼ同じです。 ゲッターは下側と上側に飛ばしてあります。色味が若干異なるので材質(ゲッターの特性)を変えているのでしょう。 フィラメントの吊り方は2点吊り。 下の部分はオーソドックスながら綺麗な造りです。 規格ですが、Radiomuseumの「LK4110」の欄には、E408Nと同等と書かれています。 それを信じるなら、真空管(Electron tube) 規格表データベースの「E408N」規格表が参考になりそうです。 フィラメント点灯。 4V1Aの仄暗いフィラメントがプレートとマイカ板の間から見えます。 etracerで特性を測定してみましょう。 380Vを掛け、25mAで。 フィラメントは4.0Vと3.8Vで測定します。 【1本目】 Ef=4.0V, If=1.06A Ep=380V Eg=33.4V Ip=25.00mA rp=3073Ω gm=2532μS μ=7.8V/V Ef=3.8V, If=1.03A Ep=380V Eg=33.1V Ip=25.05mA rp=3158Ω gm=2424μS μ=7.7V/V 【2本目】 Ef=4.0V, If=1.07A Ep=380V Eg=34.0V Ip=25.04mA rp=2949Ω gm=2663μS μ=7.9V/V Ef=3.8V, If=1.04A Ep=380V Eg=33.8V Ip=25.17mA rp=2976Ω gm=2627μS μ=7.8V/V 綺麗なIpカーブを描きますね。 測定の結果、E406Nのrpのグリッドのピッチを変えて単純にrpを高くしたバージョンのではないか?というのが私個人(真空管の素人)の印象です。 E406Nは2.1kΩくらいでLK4110は2800kΩくらいです。 よく引き合いにだされるAT20とは、rpとしては近いです。同じ380Vで比べていませんが、gmとμ(球の感度)はAT20のほうが少し高い気もしますね。 AT20はプレート損失に余裕がありますので、こちらのLK4110に合わせたアンプであるなら挿し換えられそうですが...残念ながらAT20のフィラメント電圧は6Vです。仮にフィラメント電圧を切り替えられたとしてもスイッチを切替え忘れてLK4110に6V掛をけてしまうと一寸マズイです。(汗) LK4110の実際のアンプとしての動作は、もう少し電流少なめが良いかもしれませんね。 380Vの24mA。負荷12~14kΩで1.6W...といったところでしょうか。 フルスイングでカットオフ側は高圧600Vを超えない程度です。 1Wも出れば十分ですよね。 10kΩ/14kΩタップのあるトランスでE406Nと共有化したほうが無難です。 性能に拘らないなら7kΩのトランスで4Ω出力を使うとか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 10, 2024 08:02:47 PM
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