カテゴリ:真空管
TELEFUNKENのRS69という真空管を紹介します。
![]() 手持ちのものはRS69Ⅳgです。 オークションでいつまでも売れ残っていて可愛そうでしたので私が里親になりました。 箱はこのようなものです。 ![]() 送信管と書いてありますね。 保存状態の良い箱です。 ![]() もしかしたら保守用に入れ直しているのかもしれません。 この時代のテレフンケンらしさというか、バルブの上下から電極を支えている構造ですね。 ![]() とても良い状態だと思います。 ![]() Telefunken D.R.P. Typ RS69 Ⅳ g Nr.3985/104(2本目は4000/104) 10.3V 裏側の印字は見えにくかったです。 ![]() 因みにピンは3本出ていて特殊な位置関係です。 ![]() 専用ソケットは見当たらないので、自作するしかないですね。 純タングステンのフィラメントは狭いΛ(逆V)型。 ![]() パンチングされたプレートにジルコニウムをコーティングしてあり、うっすらと光が漏れる感じです。 ![]() ![]() コーティングの具合でしょうか。1本目と2本目メッシュの穴から漏れる光が異なります。 規格は Foundation for German communication and related technologiesの「RS15,RS16,RS19,RS31g,RS47,RS55,RS69g」規格表が参考になります。 フィラメント電圧10.3V±3%、 フィラメント電流2.75A 最大プレート電圧1000V 最大プレート損失20W Patric Sokoll氏のRS69解説動画も興味深いですね。 etracerで特性を測定しましょう。 フィラメント電圧は若干低目の10.0Vとしました。 オーディオ使用のA級シングルを前提とした370V40mA付近をとります。(正しい使い方かはわかりませんが) 【1本目】 ![]() Ef=10.0V, If=2.90A Ep=370V Eg=+36V Ip=38.96mA Ig=5.46mA rp=22813Ω gm=1323μS μ=30.2V/V 【2本目】 ![]() Ef=10.0V, If=2.95A Ep=370V Eg=+37V Ip=38.81mA Ig=6.67mA rp=24073Ω gm=1306μS μ=31.4V/V 低い電圧で若干崩れたようになりますが、このような特性では100V以下は基本的に使いませんので大丈夫でしょう。 370Vの低電圧動作で10kΩ負荷で3W。歪率は2.8%ほど。 この範囲で使うならオーディオで十分に使えます。 ただしグリッドはプラス40V近く必要です。(元々A級動作を前提としていない設計なので仕方が無いです) プラス側に大きなバイアスとそれなりの励振電圧を必要とする感度の低い真空管ですが、 良好な状態で残っているだけでも奇跡ですので大切にしたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 2, 2025 10:35:09 AM
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