カテゴリ:真空管
遙か遠い遠い未来...
もしそこが80が枯渇した世界だったら... 我々人類はどうするべきか... ここに12Fという整流管があります。 ![]() いや、ありすぎるだろ。 12Fは日本独自規格の整流管です。 5V0.5Aのフィラメント、300Vで40mAまでしか流せませんが6C6と6Z-P1の組み合わせのような小型ラジオなら十分に使えます。 そして4球ラジオの80を挿すソケットに12Fを挿されて「とりあえず動くから」と過酷な労働をされるような悲運の整流管ともいえます。(笑) 12Fはrpが低い(パービアンスが高い傾向?)ものの、扱える電流が非常に低いです。 電圧も300V迄と、80の350Vより低いです。 しかし12Fのフィラメントが5V0.5Aということは4本で80と丁度同じフィラメント電流になります。 ならば、12Fを4本使えば80に近づけるのではないか? そこで、以下のような回路でアダプタを作ることにしました。 ![]() 各12Fのプレート側に360Ωを挿入することで大体80と似通った特性になります。 あと、念のため、保護用にダイオードを入れてあります。 いやもう、 普通にダイオード整流でいいじゃん。 って思いますよね? ええ、私もそう思いました。 リードのシャーシを使いました。 ![]() 安くて良いですよね。 穴を開けた後に後悔したのですが...この配置は真空管の間隔が狭すぎます。 ![]() 均等に配置すべきでした。 とりあえず20本くらいある12Fから4本をセレクト。 ![]() 青ドン。 ![]() DIAMOND ![]() メトロ ![]() DAN ![]() 12Fは様々なブランドから出ていたようですね。 では、etracerで特性を測定しましょう。 ![]() そして測定結果です。 ![]() 5.0V2.05A Ep=53V 144.29mA, 142.48mA 287Ω 284Ω 12Fのボケ具合でも変わってくるとは思いますが、まずまずの特性になりました。 (私が買うのは350円とか高くて1000円ません。購入した球の中には当然ながらくたびれた球も混在しています) 比較用にHikariの80を測定しました。 ![]() 5.0V1.85A Ep=53V Ip=156.45mA, 151.54mA rp=237Ω, 217Ω 80と遜色ない特性になったと思います。 42シングルアンプに繋げてみました。 ![]() 6ZDH3Aはニッタ。42は双葉です。 実験としては成功だと思います。 これは王道とはいえないですし、正しい使い方でもありません。 でも、楽しいんですよ。 私はこれで十分に楽しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 10, 2025 09:18:41 PM
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