カテゴリ:真空管
AVVTのAD100という真空管を紹介します。
![]() オークションでアンプを入手したときに付属している真空管です。 ![]() 「先日まで動いていた」的なことは「形式的」で、絶対動作確認していませんね。 そこは「お約束」みたいなもんです。 (無事動作しましたが) この真空管はチェコのAVVTというメーカで作られたものです。 ![]() Especially made by Alese Vaic Vacuum Technology Made in Czech republic ![]() ロングライフだそうです。 ![]() 仕様書では40000時間と書かれています。 繊細かつ頑丈そうな造りです。 ![]() 良いですね。 ![]() AVVTは独特なフィラメントの吊り方です。 ![]() まずは、この真空管が何者なのかを調べてみました。 規格はJACMUSIC「AD100 datasheet」 が参考になります。 ベースはUX-4ピンです。(1=f, 2=p, 3=g, 4=f) Ef=4.0V, If=2.2A Pd=32W(Max42W) Ep=350V(Max 500V) Ip=92mA(Max 160mA) Eg=-75V rp=585Ω gm=6.5mA/V μ=3.8 rgmax=50kΩ Lifetime =40000h rp600Ωの攻めた設計ですね。2A3や300Bより低いです。 「AD1のハイパワー版」として設計されたものだそう。 フィラメントはハードメタルフィラメントであり通常のニッケルより明るいオレンジ色であると書かれています。 仕様書では40000時間と書かれていますが、半減期で40000ならフィラメント電圧上げて無理矢理動作させて50000時間でフィラメントが切れるとか。いやそれなら大往生ですね。 上記の仕様から、真空管(Electron tube) 規格表データベース「Telefunken AD100」とは全く異なります。 etracerで特性を測定しましょう。 Efは4.0Vと3.7Vで測定しました。 【1本目】 Ef=4.0V, If=2.38A ![]() Ep=300V Eg=-71.8V Ip=80.21mA rp=598Ω gm=5145μS μ=3.1V/V Ef=3.7V, If=2.30A ![]() Ep=300V Eg=-71.8V Ip=79.31mA rp=607Ω gm=5127μS μ=3.1V/V 【2本目】 Ef=4.0V, If=2.33A ![]() Ep=300V Eg=-79.2V Ip=80.03mA rp=670Ω gm=4076μS μ=2.7V/V Ef=3.7V, If=2.29A ![]() Ep=300V Eg=-79.2V Ip=79.98mA rp=672Ω gm=4054μS μ=2.7V/V Ef0.3Vの降下ではびくともしません。 2本は多少バラツキがあります。攻めた設計のためでしょうか。 Ep=300V、Eg=-7.18V、80mA、3.5kΩ負荷で最大4.5W時に何と歪率わずか3.4%です。 直線性が良いですね。 低rpな球ですと直線性を我慢する傾向ですが、こちらはそのような感じでは無いです。 AVVTだけしか作らないのは残念です。低目の250Vあたりで動作させると更に美音になりそうですね。 早速アンプに挿しました。 ![]() アンプの中の配線は...微妙でした。素人が趣味で作ったものですので、こういうので十分です。むしろ、熱心にこれを組み上げている姿が浮かぶような、そんなストーリーを感じさせるアンプです。 でも、故障したら作り直した方が良いかも...。 美しいです...。 ![]() 音質も良好。 ちょっと入力感度が高すぎるかな。(12AU7のほうが合っているとは思いますが) ![]() 素晴らしいアンプに出会えました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 15, 2025 08:18:18 AM
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