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カテゴリ:飯塚事件:マスコミ報道についての検証
弁護団が再審請求で新証拠として掲げているK氏による八木山バイパスでの目撃証言。
この証言は冤罪派の方々の中では冤罪である決定的な証拠として大きく取り上げられていますが果たしてそうなのでしょうか? 冤罪派の方々は、K氏の証言は事件発生当日の目撃証言であり実際に被害者と真犯人を見た証言だと疑わずに、なぜ警察はこの証言を深追いしなかったのかと批判される方も多くいらっしゃいます。 そこで、事件発生直後の新聞記事をまとめた資料を基に、事件発生直後の被害者らしき女児の目撃証言を確認してみようかと思います。 ※この新聞のまとめ記事の存在を教えていただいた読者の方に厚く御礼申し上げます。 それでは早速みてみましょう。 92.02.22 東京読売夕刊から 92.02.24 西部読売夕刊から 二人が姿を消した二十日の午後七時ごろ、潤野地区にある嘉穂高校のそばに、二人らしい児童がいるのを、通行人が目撃していたことが、福岡県警捜査一課と飯塚、甘木署の捜査本部の調べでわかった。 92.02.26 西部読売夕刊から 92.02.27 東京読売朝刊から 福岡県飯塚市潤野の潤野小一年AちゃんとAちゃん(ともに七歳)が、同県甘木市内の山中で他殺体で見つかった事件で、県警捜査一課と飯塚、甘木両署の捜査本部は二十六日、潤野小から南東へ約八百メートルの同県穂波町の町道交差点付近で、二人が姿を消した二十日の午後四時半ごろ、車に乗ったAちゃんを見たという目撃証言を得た。ほとんど目の前で見ており、顔の特徴がそっくりであることなどから、有力な情報とみて、車両と運転手の割り出しを急いでいる。この町道は約三十キロ離れた死体遺棄現場へ通じる国道と接続している。 92.02.28西部読売朝刊から また、同日までに、二人らしい女児が行方不明になった当日の午前九時ごろ、潤野小まで百メートルの地点にいたとの新たな目撃情報を得た。午前中の足取りでは、最も遅い時間帯のもので、確認を急いでいる。新たな目撃証言はタクシーで通りかかった近くの女性(45)から得た。はっきりとは確認していないが、ランドセルを背負っていたようで、「こんな時間に小学生が……」と不審に思ったという。 甘木署の捜査本部は十九日までに、通学路近くと所持品の遺棄現場で不審な黒色乗用車と紺色ワゴン車の新たな目撃情報をつかんだ。捜査本部は事件解決に結びつく可能性があるとみて車の特定を急いでいる。 調べによると、黒色乗用車が目撃されたのは潤野小校区に隣接する穂波町若菜小校区。二十日午前八時半すぎ、T字路で女性が停車中、前方を大型でやや古いタイプの黒色乗用車が横切った。運転していたのは中年の男性で、後部座席に乗った女児二人をしかりつけ、女児たちは窓にへばりつくようにしており、助けを求めているようにも見えた、という。
どうでしょうか? 飯塚の地理が分かる方ならば、この目撃証言がすべて本当であれば、被害者の二人は車を使いそれも結構高速で行ったり来たりしながら市内を移動していたことがわかるかと思います。 8時30分までは通学路の途中の三叉路にいて、すぐに黒い車に乗せられてその30分後には学校の近くへ移動したにも関わらず、その後は市街地にある商店街のおもちゃ屋などを経て、4時にはまた学校の近くまで戻ってその付近で3時間ほど過ごし午後7時には嘉穂高校の近くで目撃され、30分後にはまた商店街に戻る・・・。 また乗っていたとされる車も紺色ワゴン車から黒い乗用車に白色ハッチバックまでと多種多様。 これだと被害者の女の子二人は複数の大人の手によって飯塚市内を1日かけて移動させられていたことになりますが・・・。 そんなことはあり得ませんよね。 つまり、事件当初にこれだけ目撃証言が新聞に掲載されていたということは、多くの市民からの情報が警察に寄せられていたことがうかがえます。当然、記事にならない証言もあったでしょうし、それだけ地元の方にとっては注目されていた事件だったのでしょうね。 ということは、あの八木山バイパスの証言も同じだということですね。 なぜあの証言だけ真犯人に結び付く証言だと弁護団は主張するのか。 それは、28年経ってから証人本人の協力が得られたからです。 つまり、証人本人が自身の証言をこの事件の表舞台に出してほしいと願っているわけなんですね。 そしてこれだけの目撃証言がある中で、なぜ警察は紺色のワゴン車の証言をもとに犯人を割り出そうとしたのか?新聞記事を見ると結構早い段階から、紺色のワゴン車の特定を急いでいたように見受けられます。 冤罪派の方はそれを警察の「決めつけ」だと、ご自身らもそのように決めつけてらっしゃいますが・・・ 簡単な話で、通学路の三叉路では同じ特徴の車(紺のワゴン車)を複数の方が目撃していることと、その車に特徴がよく似た車が遺留品や遺体が遺棄された八丁峠付近でも目撃されているわけです。 要するに、複数の人の目撃証言があったからこそ警察はその証言を重要視したのでしょう。 だって、紺色のワゴン車は三叉路付近で4名(新聞記事によると別の商店主の女性1名も目撃している)が目撃していますので、見間違えの可能性は非常に少ない訳ですし、そしてその時間帯に被害者二人はその場所にいたことまでは確認できてますから普通に考えて捜査上は重要視するでしょう。 普通に考えてみてください。 仮にあなたが財布をどこかに忘れてしまったとしましょう。 そのことを友人に話したところ、複数の友人たちからあなたの財布を見たとの情報が寄せられます。その場所とは友人宅だったり、コンビニだったり、コーヒーショップだったり、学校の教室だったりしますが、その中で複数の友人があなたが当日に立ち寄った学校の教室で見たよって言ったら、まずはそこから探しに行きませんか? FBSやジャーナリストS水氏あたりが、八丁峠の証人の方を未だに追い回したりしつつ、その証言は警察の誘導だとったと言わせようと必死みたいですが、八丁峠の証言は三叉路での複数の証言があってこそ重要視されるべき証言なのですから、三叉路の4名の証言も同時に取り扱わないと意味がないですよね。 それに目撃証言とは違いますが、実際に紺色のワゴン車(ボンゴ)の車内から何が見つかったのかについてやシートの繊維と被害者に衣服に付着していた繊維片の件についても、FBSがそのことを否定的に捉えるのは致しかたないとしても、八丁峠の証言を検証する際には、そのことも同時に報道しないと正確な判断はできません、とても不公平な報道の仕方だと思います。 結局のところ、FBS(NNNも)は、視聴者に対して何を伝え何を伝えないのかは「俺たちが決める」とでも言いたげな横柄でかつ安易なコンテンツつくりとしてますよね。 これがお笑いやワイドショー的な番組ならいざ知らず、報道番組でそれやっちゃうと、単なる捏造放送局になってしまいますけどそれでよいのでしょうかね。 みなさんはどのようにお考えになられますか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.01.27 19:00:07
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