2011/02/22(火)20:46
(2040)ウチューの耳の底
↑1971.11.渋谷ライブハウス・ジャンジャン控え室
考古学的には…1970年前後の話だけど
(2040)
ウチューの耳の底
ウズマキ荘に降ってくる星だって、先週の夜の大雪と同じ、
「今」の景色だよ。きっと。
もう数万年も継続中の、人類発情期の消しカスだし。ウチュー時間じゃ。
何か途切れ途切れ、でも、少しずつ物語は進んでいるぞ。
あ、実話だからね。
僕の住んでいるウズマキ荘は築2年目。
三角ベースの野球が出来るくらいの敷地に
2階建ての木造アパートが3棟
押しくらまんじゅうみたいに並んでる。
「一体、全部で何部屋あんの?」
「四畳半の部屋が、え~っと43。多分」
「中野の九龍(クーロン)城だな」
いつ来ても、コンパスが同じセリフで感心する。
トン、トン、トン。
「明日、新宿駅地下でベトナム反戦集会。ぜひ参加を」
毎日24時間、僕の四畳半へエイリアンが侵入してくる。
変な匂いのするウチューを大切そうに抱えて。
ドン、ドン、ドン。
「あのさ、エレキベースとか弾けない?
所沢のナイトクラで、ムードコーラスの歌伴の仕事。
あ、コードの1音目だけでいいんだけど…」
息が詰まりそうな西宮の高校の古い木造校舎。
受験で飛び乗った新幹線のドアの中は、耳の穴みたいなトンネルで
その奥の三半規管の空には
コン、コン、コン。
「短大のお友達が来てて…お酒余っちゃってる。
ちょっと飲みに来ない?」
ウズマキ荘っていう名前の四畳半が浮かんでいて
このカタツムリみたいな惑星で、毎日気を失いそうになりながら
ドスン、ドスン、ドスン!
「こんな真夜中にエレキとか、うるさいんだよ!」
僕は、本当はイグアナなのかもしれないと思っている。
あ、コンパスは、ビビって
ダンゴムシみたいにまるまってるけど。
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