2年目の白鶴錦。
2年目の白鶴錦です。山川流 純米吟醸 白鶴錦ご存知のない方も多いと思いますのでこのお米について、昨年書いた文章をもう一度。現在、日本酒の酒蔵さんの中で最も生産量の多いのが灘五郷の白鶴さん。その白鶴さんが交配した酒米です。シンプルに言うと酒米の王者 山田錦の兄弟。誕生から80年を超える山田錦は、未だその優れた酒造適性から、全国の酒蔵さんが競って求める酒米の地位を譲ることはありません。山田錦は兵庫県の農業試験場で生まれました。それまで優良品種と言われていた「山田穂」を母親に、そして同じく優良と言われていた「短稈渡船」を父親として世に生まれました。山田錦が生まれたことで、需要減や栽培の難しさから「山田穂」や「短稈渡船」の栽培は減り、昭和初期にはほぼ作付けが無くなっていたそうです。白鶴さんでは1990年に山田錦に優るとも劣らない酒米を生み出すと言う目標のもと、まずは幻となっていた山田穂の復活を目指し、探し出した一握りの種もみから吉川町の田んぼにて栽培、4年後に仕込みが出来るまでの量を確保。と同時に、チャレンジしたのが、山田錦を超える兄弟品種を生むこと。現代の「山田穂」と「渡船」の交配です。8年に及ぶ選抜固定。1年目は800系統、2年目は100系統、3年目は…、とといった順です。そして2007年に白鶴酒造が育てた期待の米」であるとして「白鶴錦」の名にて品種登録。絶対量の少なさもあり、ほとんど出回らないお米となっています。柔らかく滑らかな口当たり。ぜひ。