要論のはじめに
地球においては40億年という想像することも難しい昔、生命体が生まれたとされています。1960年代後半にはじめてプレートテクトニクス理論が完成し、生命進化の歴史は予想できない偶然性の積み重ねの産物と丸山茂徳・磯﨑行雄著「生命と地球の歴史」に記されています。地球の歴史は40億年以上、そして生命の歴史は40億年近くと推定されています。ホモサピエンスについては地球上に生まれてから、およそ40万年くらいという説が現在最も有力です。それ以来現在までの間、ホモサピエンスは地球上で生物(種子や果実を含む)を食べ酸素呼吸をして生きてきました。他の生物と争いそれ以上にホモサピエンス同士で戦い、そして子孫を残してきました。またホモサピエンスを含む他の生物や地球環境などとの共存や、さらには数百種をこえる数百兆個以上もの細菌などを、その体内おも(主)には腸内に住まわせてまさに共生しています。人の一人分の細胞が60兆個とされていますので、10倍くらいの細菌と共存というよりはそのお蔭で生きているとされています。数十億年以上も前に、細胞内への呼吸機能を担うミトコンドリアの取込みは、多くの動植物や菌類と共通の生物的な必須の要因です。共存や共生している一方、それらから逃げたり遊んだりさらには戦ったり争ったりも含め、現在も40万年前と生物的な基本機能に変わりがないような生活をしていると感じます。特に人間同士は戦いや争いが続いています。
当初は一人の母と推測されているホモサピエンスですが、やがて地球上全体に拡散して拡大し増加していきました。最初は数人から数十人のグループで生活していたようですが、その生活が数十万年近く続きました。さらには数百から数千人以上の集団となって、クロマニヨン人など他の人種族や生物にも打ち勝ちました。今や、地球の上下を含む少なくとも地球内外の太陽系空間をも、占有しているように見えます。そのため、ホモサピエンス種単独で数十億人にも増大しました。従来その理由として優れた多くの説が提唱されていますが、その中のいくつかを記します。①肉(タンパク質)や炭水化物などの食料をそのままではなく、火を加え調理して食べる。②環境や天候などの激変に、適応する順応性が人を発展させた。③協調性により団結する、協力に長けた霊長類のグループは対立するグループよりも有利になる。この性質はどちらといえば利他主義ではなく、争いを呼びほかを服従あるいは征服する。それらの遺伝子が残ったとされます。これらの説は、少なくとも人類の特別な特徴を示していると考えられます。道具を作り、石や槍などを投げて獲物を狩ることができた。やがて肉を飼育し小麦やイモなど様々なものを栽培それらを食べて排泄、協調性や順応性が高く大きな脳を持ち、他のホモサピエンス種族を殺りくする現在のホモサピエンスが生き残りました。そして、進化的あるいはその逆かもしれない!発展は今も続いています。