2010/08/02(月)15:16
速水日銀総裁時代と今の日銀の共通点と相違点
先週速水日銀総裁時代の2000年の金融政策決定会合議事録が公開されました。
速水総裁がダム論で他の委員の懸念意見を説得していく様子が分かります。
2000年8月に日銀はゼロ金利解除を行ないましたが、そこから日本経済は本格的なデフレ入りしました。
この年の6月に夫は勤務中に脳内出血で倒れて1年間の療養とリハビリで休職することとなりました。この間に私は生活費捻出のために家庭内の映画ビデオテープ、レーザーディスク、漫画本などを売り払う過程でデフレの勢いに驚くこととなりました。
ほほ365日24時間で病院か自宅に待機して急患を取り続けた夫は、1997年頃から抑うつ傾向が強くなり、待機時間の暇つぶしの映画ビデオや漫画本を大量に買い続けていました。
倒れたときに自宅と病院の待機室にこれらがほぼ同じ量あったのには驚きました。
復職までに1年かかると聞いたので、7月から当座の生活費の捻出のためにこれらのビデオや本の売却を始めましたが、その価格の下落が急速で、5ヵ月後の11月には同じ数量でも7月の3分の1の価格でしか買い取ってもらえませんでした。
考えてみれば、ちょうどブックオフの台頭期だったのです。
速水総裁時代の日銀は、景況判断を強気に維持していましたが、現在の景況判断も同じ傾向です。
一方現在の日銀はデフレを認めて金融緩和の継続に意欲を示しています。
ここはゼロ金利解除時とは決定的に違うところです。
そして我が家にはすぐ売り払えそうな物は私の婚約指輪くらいしかなく、夫と愚息はネットで音楽を安くダウンロードしては喜んで聴いています。
これから安くなるものと言えば電子化による本の値段くらいでしょうか。
安くなる物を探すのにも少し苦労するようになりました。