DIY日本株投資ファンド 5th version

2010/11/11(木)12:10

アエラ最新号記事の背景の2つの状況

日常生活から(561)

ザビ神父さんから教えていただいたアエラ最新号掲載の、アンジェスMG創業者についての記事を読んでみました。 森下氏は遺伝子治療薬の開発を目指して同社を創業しましたが、様々な困難にぶつかり未だ志を達成出来ないそうです。四季報を見ると、アンジェスMGの収益の柱は動脈硬化症治療薬などの一般的な病気の治療薬の開発となっており、森下氏が志したタンパク酵素欠損が原因の難病の治療薬ではありません。 まず、森下氏が志した日本人特有のタンパク酵素欠損の難病の開発は、もともとかなり困難を伴う事業であることがあります。 薬を日本ばかりでなく欧米で認可・発売しようとすると欧米人の治験結果を求められます。特殊性が高いと薬としての需要が低いとして認可を得られないからです。このため国内の製薬会社は市場が狭いとしてこのような病気の治療薬の開発に及び腰となる強い傾向があります。 民族による身体の数値の分布の特殊性を考慮するかどうかは、学会でも議論となることが珍しくありません。 コレステロール値の正常値の上限をどこにするかで議論となっていますし、日常生活を支障なく過ごしている人の中には肝機能が異常値となっている事が珍しくないそうです。 健康診断での正常値の設定も欧米基準がスタンダードとなっているので、こういう議論がおこるそうです。 またアンジェスMGがスキャンダルに巻き込まれたと森下氏が主張する背景には、ライブドア摘発から本格化したベンチャー企業の不正の摘発が挙げられます。 日刊紙や週刊誌がおおがかりな研究の疑惑記事を発表することが頻繁に行なわれました。 任天堂ゲームソフト「脳トレ」の収益で東北大学に研究棟を建てた川島教授の記事も掲載されましたっけ。 薬の開発は優勝劣敗が厳しいので、企業の研究開発費が詰まるとすぐにストップしてしまう傾向が強いようです。 最近は新型インフルエンザワクチンの開発が盛んに行なわれましたが、それが終わったらどうも次が続かないようで、企業業績にも影響が出てきています。

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