カテゴリ:日常生活から
タイトルは文芸評論家川本三郎氏の自伝エッセーです。
映画化されて、5月末から同名の映画が公開されているそうです。 私は図書館で本の方は読みました。 朝日新聞社の記者だった川本氏が、赤衛隊事件の証拠隠滅容疑で逮捕されたことを映画の宣伝で初めて知ったからです。 本の後半部分が赤衛隊事件との関わりに当たります。 赤衛隊事件は、浅間山荘事件の前に起きた自衛隊朝霞基地の隊員を日大文理学部の学生達が殺害した事を指します。 私は学生運動が大学の外に出て彼らの敵と見なす人を殺してしまったと記憶しています。 つまりは「人を殺したら悪人だから正義のヒーローじゃない」と考えたわけです。 川本氏は主犯の菊井良治と対面して音楽の話題が合う事から彼に情が移ります。 菊井はのちに逮捕されて15年の量刑が確定しました。 川本氏は菊井から事件の告白と証拠品の提示を受けてこれをスクープとして報道しようとしますが、朝日ジャーナルの上司は単なる殺人事件としてこれをしりぞけ、却って警察への通報を勧めます。 川本氏は上司の勧めを「ジャーナリストの取材源の守秘義務」を理由に拒んで証拠品を処分しますが菊井が逮捕されて氏の関与を自白したことが逮捕のきっかけとなりました。 朝日新聞社は川本氏の自首と逮捕の後速やかに懲戒免職の処分を発表しました。 現在の与党の幹部は当時の闘争の方法や政治用語を駆使する方々の割合が高いようです。 「言質は(まだ)取られていない」と言うのは徹底抗戦する時に使われたように私は思い出します。 そのうちに仲間同士でそう罵り合って対立して複雑な相関図が出来るほどに分裂し、メンバーの高齢化とともに活動もトーンダウンしていったように見えました。 こういうローカルルールを国政で披露されるのにはもううんざりです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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