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カテゴリ:有名人
またまた抽選に当たり、先日、神田外語大学で開催の吉田沙保里トークショーに続き、今回は拓殖大学で開催の「朝日教育会議」で東儀秀樹さんの講演を聴く為、夫婦で参加です。
10月12日台風の影響で中止となり、延期されての開催です。 私は、10月12日の抽選で当選しているので優先的に当選し、妻はその時外れ、今回改めて申し込み、今度は当りです。・・・夫婦と分かり、同情されたのかも知れません・・・。(笑) さて、当日、茗荷谷駅から拓殖大学へ向かいます。 会場は、文京キャンパス「 後藤新平・新渡戸稲造記念講堂」です。 テーマは、「日本の魅力を世界へ」、謳い文句は・・・世界で最先端を競う産業や科学技術をはじめ、近年はポップカルチャーといった領域でも注目を集める日本。日本発の文化と世界をつなぐために必要な学びとはなにか。グローバル時代に求められる人物像に焦点を当て、議論を深めます。 はじめに川名明夫学長の挨拶があり、その中で拓殖大学の創業者・桂太郎公の名前が出てきました。 安倍首相が今年の12月に首相通算在職日数最長を更新しましたが、その前は桂太郎公が最長だった。 また、この大学も来年120周年を迎える、と。 そして、東儀秀樹さんの登場です。肩書きは雅楽師です。 何度かお見掛けしていますが、相変わらずの格好の良さ、拍手喝采で迎えられます。 タイトルは、「雅楽の価値観 日本の誇り」。 笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)の三種の管楽器を持参され、それを手に取って説明され、音を出され、興味深いひと時となりました。 -------------------------- <要旨抜粋> ・「文化を学ぶ」ではなく「文化に学ぶ」。 ・日本に来た外国人は日本人に語学力を求めている訳ではなく、日本での実体験を望んいる。蒲団・炬燵・・・。 ・「雅楽は1400年前にシルクロードから渡来人によって日本に入ってきたが、大陸には無く、今残っているのは、日本だけ」 ・中高生の「芸術鑑賞会では、寝ている子に聞いてみたいと思わせる」、「嵐好き?・・松潤がこの篳篥(ひちりき)に触れたよ」と・・・。 ・幼い頃、タイのバンコクで暮らし、ガバオライスの作り方を覚え・・・。コミュニケーションを円滑に。 ・「平安時代の音楽・雅楽について興味を持つよう、楽しむ間口を広げ、楽しいところから入る。 古典から見れば邪道だが、高校生にはAKBの曲を、幼稚園ではアンパンマンの曲を演奏する。 ・「文章で説明できない、譜面に書けない音楽もある。音の揺らぎ、タイミング、深さは、感じるしかない」 ・「19歳で雅楽を始めると、遅い、遠回りだと言われた。先入観は怖い。 高校2年生で宮内庁の門を叩くと、伝統芸能は小さい頃からやっていないとダメだと断られた。音の高さの判断が出来れば良いはずだが、年齢で判断している。試して下さいとお願いして、やっと合格し、周りから不思議がられた。 ・比べる材料があれば見極められる、比べないと分からない。疑問は魅力、探究心に。 ・源氏物語で光源氏が連れ戻される、別れるシーンで篳篥が演奏される。紫式部はプロデュース力があり、行間が大切。 ・日本はいかに西洋化しているか。1400年前に仏教の音楽が日本に入った頃、日本は神道。 いまだに世界の戦争の原因は宗教論争、人を分断させる。平和主義は大らか。 ・日本国土の位置が良い、島国で四季が有り、感情が幅広くなる。危機感も無い。 ・雅楽は能、狂言、歌舞伎とも違う。昔のものが守られている、古いものは大切で、温故知新、の言葉が好き。 ・雅楽は音色、姿形が変わっていない。国に守られたお陰で、1千年以上、形と音色をそのまま残しているのは雅楽だけ。 ・笙(しょう)はパイプオルガンに、篳篥(ひちりき)はヨーロッパでオーボエに、クラリネット、木管楽器のルーツ、竜笛(りゅうてき)は、竜の鳴き声。笙は天、篳篥は地上の声、竜笛は空間、天地空は音楽の要。 ・抒情歌は日本の文化だが、教科書から消えた。言葉が美しい、日本人の心を表現。行間に作者の想いがあり深くて美しい。 ・世界均一にする必要はない、譲らないものがあって良い。個性が守られ、互いに分かってあげられるグレーゾーンが良い。文化圏のグレーゾーン、非否定の余地を与え、文化の交流。 --------------------------- ■「笙(しょう)」は17本の竹を束ねたような形をして、その内の15本の竹の根元に金属のリードが付いており、息を吹いたり吸ったりすることでそのリードが振動して音となる。和音を奏するのが主で、他の楽器の音を包み込むような役割があります。その形は鳳凰が翼を立てている姿とされ、古代からその音色は「天から差し込む光」を表すとされています。またこの「笙」が西洋のパイプオルガンやアコーディオンのルーツであるともいわれている。 ■「篳篥(ひちりき)」は18センチほどの竹の筒に蘆を削って作ったリードを差し込み、そのリードから息を吹き入れて音を出す縦笛。竹には九つの指穴があいており、細いヒモ状にした桜の木の皮を巻き付け、漆で仕上げてあります。主に主旋律を担当する楽器で、なだらかな抑揚をつけながら音程を変えたりするのが特徴で、この奏法を塩梅(えんばい)といいます。音域は狭く、男性が普通に出せる声の範囲とほぼ同じ1オクターブと1?2音。古代からこの楽器の音色は「人の声」つまり「地上の音」を表すとされている。西洋楽器のオーボエなどのルーツともいわれています。 ■「龍笛(りゅうてき)」は篳篥の旋律にまとわりつく副旋律を担当することが多く、ときには主旋律も担当したりする。7つの指穴がある横笛で、2オクターブの音域を持っている。「龍笛」という名前の通り、天と地の間を行き交う「龍の鳴き声」を表しているとされています。つまり天と地の間の空間を象徴しているのです。 雅楽ではこれら「笙」「篳篥」「龍笛」を合奏することが基本の表現となる。それは「天」「地」「空」を合わせる、つまり音楽表現がそのまま宇宙を創ることと考えられている。 またこれらの楽器の音は耳や頭で聴くというよりは、空気のように肌から自然に入ってきて心のどこかに触れて感じたり、あるいは意識外のところで細胞が勝手に反応したりするのではないかと。 -------------------------------- <東儀秀樹氏>雅楽師 PROFILE とうぎ・ひでき◎1959年生まれ。東儀家は、奈良時代から1300年雅楽を世襲してきた楽家。宮内庁楽部在籍中は、宮中儀式での雅楽演奏をはじめ、海外公演にも参加。日本の伝統文化の紹介と国際親善の一翼を担ってきた。「東儀」は母方の姓で、幼い頃、自分が雅楽師になるなどとは思いもしなかった。商社マンだった父の転勤に伴い海外を転々とし、幼稚園でビートルズに夢中になり、中高ではロック三昧。高校卒業後に初めて、篳篥に触れることに。 -------------------------------- 桂 太郎(かつら たろう、弘化4年11月28日(1848年1月4日) - 大正2年(1913年)10月10日)は、日本の武士(長州藩士)、陸軍軍人、政治家。日露戦争時の内閣総理大臣で、西園寺公望と交互に首相を務めた期間は「桂園時代」と呼ばれた。ニコポン宰相の異名も持ち、通算在職日数は2,886日(2019年12月現在歴代2位)。明治33年(1900年)9月15日には、拓殖大学の前身である台湾協会学校を創立している。 -------------------------------- 講演中、半分冗談でしょうが、演奏は「別料金です」と言いながらも、最後に「浜辺の歌」を演奏してくれました。 会場内に音が響き渡り、ジャズを聴いている気分にさせてくれ、ちょっと感動です。 最後に、「君が代も雅楽の旋律、雅楽師が作った、オリンピックで僕が演奏しないでどうする?」とも・・・。 2008年10月11日と2009年10月10日、明治神宮前でラリー「ラ・フェスタ」での東儀秀樹さんの勇姿を撮影したのを思い出します。 また2016年9月18日に東儀秀樹さんの演奏を初めて聴いたのを思い出します。 【今日のLife Hack: 時間を浪費するな、人生は時間の積み重ねなのだから。.ベンジャミン・フランクリン】 <2016年9月18日の東儀秀樹さん> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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