今が生死

2020/12/01(火)13:12

昼夜逆転して夜騒ぎ昼眠っている患者さんについてー睡眠相の変化を理解する

学習(115)

高齢者の医療で大きな問題になるのは昼夜逆転である。夜眠らなくて騒いでおり、昼間寝ているパターンである。夜勤看護師が何度も呼ばれ同室の患者さんにも迷惑になるので何とかしてくれと言ってくる。眠剤や精神安定剤などを処方すると少し眠るが又起きて騒いでいる。それで朝がくると眠ってしまいリハビリも思うように出来ない。手のかかる患者さんである。 同僚医師の中に4時には目を覚ましてしまいその後眠れないので6時頃から病院に来ている先生がいる。日医ニュースには3時に目を覚ましてしまい出勤前の5時間半コーヒー飲んだりベランダ菜園のトマトの匂いを嗅いだり近くを走ったりしているとのことだった。これらは睡眠相前進症候群と呼ばれるもので高齢になったら多くの人がこういう状態になるらしい。医者の場合色々な眠剤などを試していると思うがどうにもならないらしい。医者でさえそうなので患者さんに色々薬を試してみるが夜寝て昼起きているようにするのは難しい。 「医学が進んだ時代なのにそんなことなど治せないのか」と言われそうだが簡単ではない。夜勤看護師がそれは睡眠相前進症候群とか睡眠相逆転症候群だからと理解して対応してくれたらそれほど困った患者と言わなくなると思うのだが医療関係者でも睡眠相の前進とか退化について理解がなくて無駄なエネルギーを使っているケースが多い。一般の人はもっと睡眠についての理解が足りず悩んでいる人が多いのではないかと考える。必要な場合は眠剤を使用しても良いが、多くは老化による睡眠相の変化なので目を覚ましている時間を有効に使うように考えた方がよいと考える。

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