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テーマ:新しい老人像(205)
カテゴリ:感動したこと
今77歳のパーキンソン病の女性患者さんを受け持っている。10年位前から背中が曲がり前のめりに歩くようになり7-8年前にパーキンソン病と診断された。3-4年前位から殆ど寝たきりになり、夫はJRの運転手をしていたが定年になった後JR関連職場やその他の仕事をしており半日勤務をしながら在宅で奥さんの介護をしていた。介護で大変なのは食事と排泄と入浴だと思う。病気であまり食べなくなり介助で食べさせるが思うように食べたり飲んだりしてくれない。排便は便秘が頻回でお腹をさすって何とか出してやっていたとのことである。入浴はシャワーが中心だと思うがほぼ毎日綺麗にしてやっていたとのことである。
周囲が見かねて「そんなことをしていたらあんたが参ってしまうから施設なり病院に入れてもらったら」と言うが「本人が家がいいと言うので」と自分一人で腰痛を抱えながら抱っこして世話をしていた。 パーキンソン病に認知症も加わり、「入り口に変な人がいる」とか「虫がいる」とかの幻覚に本人及び介護者も悩まされていた。 昨年10月呼吸が止まったということで救急病院に搬送され、その後落ち着いたということで11月からはリハビリ目的で当院に入院してきた。最初に受け持ち医として救急病院からの紹介状などから「これから良くなるということはなく、だんだん悪くなり寿命も近いと思われます」という話をした。しかし当院にきてから食事が少し食べられるようになり、幻覚も少なくなり少し落ちついてきた。でも人の認識などはあまりできなくて意味のある言葉は殆ど言えない状況だった。コロナで無ければご主人は毎日お見舞いに来ただろうがコロナでそれも出来ず認知症の症状はだんだん進むばかりであった。数か月前からご主人が毎週手紙を書いてきたが読んで理解できるのか分からなかった。ご主人は返事を期待したがとてもそれが書ける状態ではなかった。それでも毎週手紙は届いた。そこで私がリモート面会を提案して毎週リモートで面会することにして手紙は今まで通り継続することにした。 リモート面会ではタブレットを使っての面会なので最初の内は意味が良く分からず夫の姿も現実のものとは分からなかったみたいである。でも回数を重ねるごとにリモートの相手が夫だと分かるようになり、それを楽しみにするようになってきた。夫も病妻がほんのわずかながら自分を認識してくれたみたいだと喜び、週一回のその面会が夫にとって楽しみになってきた。妻はどのくらい感じているか本当の所はまだ分からないが遠距離恋愛のように周囲には映っている。 リモート面会をするようになって患者さんの表情が違ってきて活気が出てきた。直接会うに越したことはないがリモートでも回数を重ねることによって愛情が深まっていくように思える。医療者側からすると旦那さんのお蔭で患者さんが明るくなり元気になった印象があり、嬉しく思っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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今77歳のパーキンソン病の女性患者さんを受け持っている。10年位前から背中が曲がり前のめりに歩くようになり7-8年前にパーキンソン病と診断された。
介護で大変なのは食事と排泄と入浴だと思う。 ●理屈抜きに大変な老後の現実。誰も望んでこうなったのでないのに人生とはなんと過酷なもん。認知症が進むのは最悪コース。それでも生きている。 こうした患者を病院が受け持つ。医師、看護婦は過酷な修羅場での仕事とはいえ大変ですね。自分が選んだ仕事ですから使命感で笑顔でしているのでしょうね。ご苦労さん。 こうした重症になる奥さんを温かく見守るご主人の深い愛情に救われますね。夫婦とは深い絆で結ばれている仲なんですね。2人でないとわからない関係なんでしょうね。戦友ですね。 (2021.09.13 16:57:04)
パーキンソン病、最近よく聞きます。結構、長い間、普通に生活してる人も有るのを聞くにつけ、個人差が大きいのでしょうね。この病気も、やはり老化が大きな原因でしたか。日記読ませていただいて、新聞の現場取材のようで、よく判りました。
人生の最後で、最大の課題、食事・排泄・風呂、ですが、これを今は、病院でされてるわけです。預かってもらえる病院は有難いものです。病院は、分担とは言え、それぞれの大変さを想像してます。医師もその一端を垣間見ますか。 (2021.09.13 17:43:25)
かんぼうさんへ
[重症の奥さんを温かく見守るご主人の深い愛情に救われますね。夫婦とは深い絆で結ばれている仲なんですね。2人でないとわからない関係なんでしょうね。戦友ですね] その夫は「何で妻はこんなになってしまったのでしょうかね?」と時々洩らします。遺伝子によるものか、宿業なのか、普段から健康管理を心掛けなかったからなのか正確な所は分かりませんね。いくら健康に気をつけていても病気になることはあるのでそれは仕方ないこととして病気になってから支えてくれる人がいるかいないかの違いは出てきますね。 この二人の場合はおっしゃる通り献身的な旦那さんがいて救われますね。 (2021.09.13 21:26:02)
ケイサン9574さんへ
「結構、長い間、普通に生活してる人も有るのを聞くにつけ、個人差が大きいのでしょうね。この病気も、やはり老化が大きな原因ですか」 60歳台、70歳台など高齢になってから発病してくる人がほとんどで最初は普通に生活している人も多いと思います。今はいい薬も出てきて寛解状態が長く続く人もいますが個人差があり、だんだん薬が効かなくなって急激に悪くなる人もいます。発病から10年~20年で寿命を迎える人が多いと思います。今ips細胞を脳の中に植え込んで治療する方法が研究されており、それが成功すればパーキンソン病で苦しむ人はいなくなると思います。 (2021.09.13 21:41:32)
おはようございます
どなたでもそうだと思いますがリーモートでしか面会出来ないのは歯がゆい部分もあると思います 早くコロナになくなってほしいですね (2021.09.13 22:34:26)
楽天星no1さんへ
遺伝子によるものか、宿業なのか、普段から健康管理を心掛けなかったからなのか正確な所は分かりませんね。いくら健康に気をつけていても病気になる ◎ご指摘の通りです。人生は1寸先は何方様にも解りません。不可解な出来事は突然何の前触れもなく牙をむいて現れますね。 健康も万全の予防をしていても突然magmaみたいに身体から噴き出て身体をむしばむ。魔物ですね。 この人のご主人がどうしてこうなってしまったのか。その理由がわからないというのうなずけます。 仏法では宿業は測りがたし。生老病死の四苦は逃れることができない。だから正しい信仰の大切さがこの難問の解決の糸口を見事に説いています。折伏してやってください。救ってやってください。この方の不可解と思っていることの回答は仏法には全て収まっています。お題目の凄さをお話しください。祈ることの大切さを話しください。 私は願いが叶うように御本尊様を深く信じで過ごしています。どうして不可思議なことが起きるか謎の解明をきちんとお話しできるいる人がいるとお話しください。近くにいれば納得するまでこの人はどうして妻がこんな難病になったのかのお話、解決策を明確にお話しできるのに。 献身的な夫の深い愛情に奥さんは支えられて病魔と闘っている。回復をお祈りしつつお題目を送ります。 (2021.09.14 08:39:57)
moto,jcさんへ
今どこの病院も面会禁止で、面会出来ていればよくなる病気も良くなりません。憎いコロナだと思います。しかしこの夫婦のように直接の面会には及びませんがリモート面会を重ねるごとに少しずつ心が通っていくことがあるので今出来る範囲でベストを尽くしていくことも必要ですね。 (2021.09.14 10:13:04)
かんぼうさんへ
「仏法では宿業は測りがたし。生老病死の四苦は逃れることができない。だから正しい信仰の大切さがこの難問の解決の糸口を見事に説いています」 「私は願いが叶うように御本尊様を深く信じで過ごしています。どうして不可思議なことが起きるか謎の解明ができます」 その確信には敬服いたします。恐らくその確信に至るまでには数多の書物の読破と血の出るような実践修業の結果と推察申し上げ、改めて感服しました。 (2021.09.14 10:27:43) |