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今が生死

2022.01.07
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カテゴリ:楽しかったこと
高齢になってからの生きがいはそれぞれの人によって違うと思う。また時代によっても違うだろう。今の様な高齢化時代と60歳が平均寿命だった頃の高齢になった時の生きがいは違うと思う。
私は今リハビリテーション病院に勤めており、入院している患者さんを毎日回診している。殆どがご高齢の方で鼻から管を入れて栄養している人もいれば骨折が治って近く退院予定の人まで様々だ。正月にも家にも帰れずさぞかし寂しい思いをしていただろうと思っていたが皆さんベッド脇のテレビを観たりしてそれなりに楽しく過ごしていたようだ。
回診に行くと皆さん私を仲間や友人のように懐かしがってくれた。脳梗塞で半身不随の人も動く方の手を振りながら嬉しそうに挨拶してくれた。
今までは年とったら楽しみなんてないのではないか?、ましてや骨折や脳梗塞で入院していなければならないとなると落ち込んで暗い顔をしているのではないかと思っていた。
所がこの病院にきて感じたことは、皆さん思っていた以上に明るく、年取るのもまんざらでもなさそうだと思えたし、入院生活だってそんなに辛いものではなさそうだと思えた。
一人一人から笑顔をもらい、こちら迄幸せにしてもらい勿体なくも申し訳ない気持ちになった。がんの末期であと何か月という余命の告知を受けている人も明るい顔で挨拶してくれた。自分にはとてもそんなことは出来ないと思い、皆さんを敬い、その方々との交流で幸せを感じた。
そして高齢になって病院に入院している方々の生きがいを考えてみた。どうも皆さんそんなことはさらさら考えていないようだった。高齢になると皆さん大なり小なり認知症になっている。記憶力も判断力もかなり落ちている。それが却っていいのかなと思った。出世だとか金持ちになるとか有名になりたいとか、生きがいとかそんなことを考えている人は誰もいなかった。高齢になって枯れてきたのだと思う。
高齢になってもまだ出世とか、金儲けとか、生きがいをみつけたいとか思っている人もいるかも知れないが、そういう人はここの人たちのように明るい表情にはなれないのではないかと思った。
高齢になって幸福でいい表情でいられるには出世とか金儲けとか有名になりたいとか幸せの家庭にしたいなどの欲望を一切捨て去ることではないかと思った。そしてそれこそが高齢者にとって自然のままの本当の生きがいなのかもしれない。






Last updated  2022.01.08 09:21:55
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