今が生死

2023/08/20(日)13:21

これからの医療は医者だけでなく患者も含めたチームで対応していくことになる

健康(1179)

日本内科学会誌7月号に国立国際医療研究センターの今井健二郎先生と大杉 満先生が療養指導士制度について書いていた。 いわゆる生活習慣病と言われる、高血圧、糖尿病、循環器疾患、腎臓病などについて医師だけでなく多くの医療関係者によるチーム医療が重要であるとしていくつかの予防療法指導士制度ができて活動を開始しているとのことである。 その資格が取れる対象職種は看護師、薬剤師、管理栄養士、保健師、臨床検査技師、理学療法士、臨床心理士、歯科衛生士、社会福祉士、など幅広い職種の人が経験を積んで専門的知識を深めて勉強し、試験を受けて各疾患の予防療法指導士の資格をとって専門性を生かした指導を行っていく制度である。 歴史的には2001年に糖尿病療養指導士の認定が始まり、2012年から肥満症改善指導士、2016年から循環器病療養指導士、2017年から腎臓病療養指導士、2020年から心不全療養指導士制度が始まり、認定試験に合格した人達が専門知識を生かして病気の予防や治療面で活動を開始している。 病気予防には食事や運動、生活法などが深く関係しており、それらの認定指導士の活動の場はこれからどんどん広がっていくと思われる。 昔は病気を予防したり、治したりするのは医者と考えらえていたが今ではそれはチームで行われ、医師はそのチームの一員であるという意味のことが書かれていた。 日本看護協会には認定看護師制度も出来ており、今までは医師でないと出来なかった医療処置も認定看護師にはできるという時代になりつつあり、慢性疾患についても同じようになっていくのだろうなと思った。 これからは認定療養指導士を広く世の中に知らしめ、待遇面でも配慮し、医師が自分でしていたことをチーム内の専門の人にお願いしていくなど、体制も少しずつ変えていく必要があると思う。 また患者本人の意識も変えていく必要がある。チームがいくら頑張っても自分で予防したり治す意識がなければ治らない。病気はチームで治していく時代になりつつあるが、患者である自分もそのチームの一員として病気と闘っていこうという気持ちを持つことが大切だと思う。 日本にも療養指導士制度ができてチームで病気と対峙していく時代になりつつある。医療関係者だけでなく一般の人達も患者さんもそれを理解しながら治療に当たってもらいたいと思う。また厚労省も各学会のそれ等の制度を生かし発展させてもらいたいと思う。

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