今が生死

2024/04/28(日)11:07

誰一人取り残されない健康づくり運動~第3次健康日本21

健康(1168)

赤いバラ アルテシモ 2000年度に21世紀における健康づくり運動としてスタートした健康日本21はほぼ10年ごとの改定を経て本年4月より第3次健康日本21が始まり2035年まで続く。 第3次の基本ビジョンは「全ての国民が健康で心豊かに生活できる持続可能な社会の実現」であり、その実現のために4つの基本的な方向が示された。 1)健康寿命の延伸と健康格差の縮小 ただ生きているだけでなくほどほどの日常生活ができる状態の延長と、貧富や家庭環境の差などによる健康格差を少なくしていく。 2)個人の行動と健康状態の改善 適正体重の維持、BMI18.5以上25未満、野菜摂取量の増加・平均値350g以上、運動習慣者の増加、国民の40%以上、睡眠時間の確保6~9時間(60歳以上は6~8時間)、純アルコール摂取量男性40g以上、女性20g以上の者10%以下に減らす、20歳以上の喫煙率12%以下に減らす。糖尿病有病者1,350万人以下に減らす。COPD(慢性閉塞性肺疾患)の死亡率を人口10万人当たり10人以下にする。 3)社会環境の質の向上 健康的で持続可能な食環境づくりの推進、居心地がよく散歩したくなる街づくりの推進、など健康を個人の責任だけに帰するのでなく、社会全体で取り組んでいく姿勢が示された。 4)ライフコースアプローチを踏まえた健康づくり 子供や高齢者、女性などライフコース(年代や性別)に合わせたきめ細やかな健康づくりの指針、例えば女性では痩せすぎの予防、過量飲酒者の減少、骨粗しょう症検診受診率の向上等が示された。 健康日本21は厚労省が決めて各都道府県に発令して目標値に到達するように指導する内容である。第1次では胃がん検診、大腸がん検診、乳がん検診の受診率の向上など、個人の健康意識向上が中心だったと思われるが第3次では健康づくりが個人の努力はもとより社会環境の整備にまで広がってきたと言えよう。 国の通達文章は長文で難解だ。表やグラフも難解である。市町村がどれだけその本意を理解してくれるか分からない。私は上記4項目に絞ってサマリーを書いたがそのバックとなる書類は膨大である。もっと分かりやすくして市町村だけでなく一般の人にも公表してもらいたいと思う。この4月から第3次健康日本21が始まったことを知っている人は余りいないと思う。市町村に対する締め付けが大きい内容だが、当然のことながら個人が努力しなければ達成できないものが多い。新聞、テレビで宣伝すべきだと思う。

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