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2006年02月13日
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 今回の短い滞在の中で、自分が比較的注目してみていた日本における現象に「格差社会」がありました。新聞やらテレビでもかなりクローズアップされているようでしたし、ベストセラーになっている(そして何とベトナムの新聞でも取り上げられていた!)「下流社会」も読んでみたりしました。「ジニ係数」なんていうのも、開発援助の世界で途上国経済を語る際には大変頻繁に登場しますが、これまで日本経済を語る文脈であまり出てこなかったような気がしますが、今回はよく耳にしました。生活保護受給世帯が102万世帯というのは正直びっくりしました。
 そのジニ係数は別に小泉政権が出来た時から格差拡大の方向に悪化し始めたわけではないそうですが、自分も含めて漠然と感じる「格差社会」のトレンドは、多くの人が共有するところのようです。「下流社会」の中でも論じられていた通り、「下流」の人たちは必ずしも「貧困」ではないわけですが、上昇する意欲と希望が見えにくいため、自らを高く評価できず、中流意識からもう少し下のところに自分を位置づけているようです。確かに自分も属する団塊ジュニアの世代は、小さい頃から消費社会に慣れているので、就職するとその消費社会を自分でまかなわなくてはならず、これまでの「無・少労働かつ多消費」から「労働しかつ消費」の状態に適応するのが意外と難しいというのはわかる気がします。「下流社会」は、少々データの使い方が恣意的な気もしますが、解釈は慎重ですし、状況の説明、カテゴリー分類が面白おかしく上手で、一読の価値はありかなと思います。
 その点、格差がこれまた拡大しているといわれるベトナムの社会では、まだ日本の高度成長期のような右肩上がりの経済を体現しているためか、確かに日本と比べれば経済的・金銭的には貧しいですが、将来に大きく希望を抱いていると感じます。「自分でビジネスをやりたい!」と根拠有る無しを問わず語る若者をみると、「格差社会」で言う「下流」ではないなあと感じます。問題は山積みですが、とにかく活気はあります。もちろん、これは都市のベトナムに限ったことで、農村ベトナムには深い深い貧困問題があることはとりあえず省略していますが。
 日本である友人がこう言いました、「貧困も大変だけど、日本の一部には悲壮感漂う「貧乏」という感じがあるよね」と。貧困は客観的経済状況の悪さを指すのに比べ、貧乏はそれに伴う格差、そしてそれから来る社会的・文化的疎外感がなんとなく含意されます(自分の定義では)。どちらも好ましくはない状況ですが、経済的施策で「貧困」問題に取り組むとともに、多様な生き方を提供する「貧乏」問題への対策も求められているように思います。特に貧乏問題から派生する心のケア(カウンセリングなど)は大変大事だなあと感じました。
 そういう意味では、希望を胸に大きく抱いているアジアの人々と日本の若者が交流するのは大変良いことのように感じます。経済的に上昇志向な若者あり、もう少しその日暮らしなんだけど何だか楽しそうな人たちもありで、若い人たちの人生観を豊かにするのではないでしょうか?結論めいた言葉は書くのが難しいですが、とりあえず思ったことを少し。

下流社会





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最終更新日  2006年02月13日 20時57分28秒
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