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テーマ:今日聴いた音楽(75498)
カテゴリ:おでかけ
天のモノ、この世のものでは無いモノ・・・・・。
12日は母と、岡本知高のコンサートへ。 於 東京オペラシティ コンサートホール(初台)。 ・・・・・何度行っても遠い・・・・・(涙) でも、72歳の母と二人、29歳になった知高の美声を堪能できて、楽しかった。帰りにはオペラシティの地下のインド料理屋に寄り、カレーの小皿を何種類も並べた。 つい話に熱がはいり11時過ぎになってしまい、新宿から湘南新宿ラインがなく、山手線で品川へ廻ったのだが、お疲れのサラリーマン&若者ばかりで、モロ白髪の母に席を譲ってくれる奇特な人は皆無だった。 予測は出来たはずなので、穴虎が迂闊だったとちょっと反省。 品川からは母をグリーン車に乗せられたのでひと安心。穴虎はまだまだ若いので(笑)普通車両で帰った。 未亡人となってはや二十年近いウチの母も、父が生きていた頃は、大のクラシック好きの父に連れられて、一年に何回かはコンサートへ行っていた。 父が亡くなってからは、元々あまり出たがらない人なので、音楽、特にクラシックは好きな母だが、自分からチケットを取ってどうこう、ということはついぞ無かった。 ところがもう丸ニ年も前になるか、穴虎が朝、旦那さんを送り出してから徒歩五分の実家に行くと、 いつもお茶の間でNHK第一専門にチェックを入れている母が、嬉しそうに「ねえ、ちょっと不思議なモノ見つけちゃった」と言って、アリスのチェシァ猫みたいにニヤニヤしながら寄って来た。 チェックを入れていると言ったって、台所から、隣の部屋に置いてある付けっ放しのNHKを、家事をしながら片手間に見ているのだ。 それで面白そうな番組やシーンがあると、よっこらしょ、とテレビの前に移動して来て、手動でビデオの録画ボタンを押すのである。 なので大抵のモノは尻切れトンボならぬ首なしトンボ(怖いな^^;)。 しかし、相手がスタジオに出演して歌う歌手の場合は、トークの後の「それではご用意ください」がはいるので、母もスタンバるゆとりがあり、綺麗に一曲録音できる事が多い。 この毎日のチェックで母がこの時ゲットしたのが、今は誰でも知っている、ソプラニスタの岡本知高くんだ。 公式サイトURL↓ http://www.p-and-d.co.jp/okamoto まあとにかく、ジュサブローの雲入道の人形みたいな体から紡ぎ出される、透明で無垢なソプラノには、ただただ口がアングリ・・・・・・。 大抵の、面白いというかちょっと名の通った出し物には食傷気味で、余程のことがないと神輿を上げない我々も、これはいったい何事か、是非実物を見なけりゃ、ということに一致した。 その年の内に、オペラシティのコンサートを穴虎が発見し、二人で出掛けていった。 清らかな美しい美しいソプラノが、体格のいい男性の体から繰り出される事によって、ものすごくゆとりのある発声になって結実している。 どんなに声量の大きな場面も、女性には不可能と思われる強力なポンプを使って、目一杯ではなく、常に余裕を残して発声される。 天のモノ、地上のものではないモノ、見た事のないモノ、不思議なモノ・・・・・・。 これはやっぱり、テレビでは分からない。 ステージに足を運んで実際に、ドシンドシンと舞台を歩く男の人の巨体から、あえかな少女のような澄んだソプラノが発声されて、空気が震えるのを体感しないと、この人の本当の面白さ、エンターテイメント性の高さはわからない。 肉体の特異性(=優位性)を伴った、優れたホンモノの[見世物]・・・・。 禁断の快楽、愉悦の王者。 あと、こちらのココロが痛くなるような、根っから天的な彼の性格・・・・。 『ベルリン天使の唄』の天使にもちょっと似ている。 ヤバイなあ、この人・・・・・・。 成人してもボーイソプラノのままの男の人、ソプラニスタなんて、それでなくても、綺麗な哀しいヨーロッパの映画にでも出て来そうなのに、この人はなお、子供たちを取り巻く日本の社会を憂いたり、日本の叙情歌を歌い継ごうと志したりする。 もうおばさんは心配で心配で、夜も眠れませんよ・・・・・。オロオロ・・・・。 なろうことなら、ヨーロッパの果てで、クラシックの真の伝統に守られて、ガンガンに透徹したオペラ歌手として、生きて欲しいのだが・・・・・・。ま、穴虎の勝手な希望としては。 この人の実力をもってすれば不可能ではないはず・・・・。 でも、真にアーチストなのだろう、この人、歌が世の中を変えると本気で信じているふしがある。 日本で、日本語で、現代に生きて、現実という定かではないものと、勝負をするつもりなのだ。オペラナンバーだけでなく、美空ひばりや、唱歌や、いろんなモノを携えて、日本の地方都市から都会までを歌って歩きたいのだ、この聖歌隊の豚は・・・。 (おっと、穴虎が口が悪いんじゃないぞ、彼が自分で自分のことを[ソプラニスタの豚]と言ってるのですからお間違えなく) 体格もでかいが、ココロもでかい。 しかし、傷ついて壊れないか、すごい心配。大事にして、長生きするんだよ・・・・・。 去年は穴虎が金策できずにうかうかしてるうちに、母は勝手にチケットを取って、知高とモスクワフィルかなんかのコンサートに、さっさと一人で出かけてしまった。 母がそんな行動力を発揮するなんてはじめて見たので驚き。 今年は母の奢りで楽しむことが出来たが(汗)、ヘソクリでこっそり母を知高のファンクラブに入れて、母の日の贈り物としようと思う。 CDを買ったら握手会があります、と聞いてホールに出た母が、「今日のことじゃないんだって」と残念がっていて、ああ、ほんとに知高が好きなんだなあ・・・・と思ったので。 コンサートのお客さんも7,8割が年配の女性客で、ほんとクラシック界のキヨシ状態になっとります。 おばさんたちは安心して自分を委ねられる本当に美しいものと、若者のココロの優しさに飢えているんだよね・・・・。 知高の存在は、そんなキモチをしっかり受け止めてくれそう。 でも、バリバリのオペラ歌手としての方向性も、諦めずに期待しておりますので。まだお若いので、色々やってみせてください。 [日記をご覧の方へ]コンサートで発表されたのですが、本日の世界うるるん滞在記から、ここだけ限定の東レのコマーシャルで、知高が『アヴェ・マリア』を歌うのだそうです。 このコマーシャルはここでしか見れないのだそうです。 お好きな方は週に一度の放送なのでお見逃し無く!! ☆ この歌は今楽天ダウンロードでダウンロード出来ます。たった190円でこの歌声は嬉しいです。 岡本知高 『アヴェ・マリア』 その他オススメ 〔送料無料キャンペーン中〕岡本知高 旅立ちの日に-CD-最新アルバム 岡本知高/涙のアリアテレビでおなじみ ソプラニスタ奇蹟の歌声恩師が綴る青春のソプラニスタ。そりゃ並みの苦労じゃないでしょ。 ユニバーサルクラシック 岡本知高/ソプラニスタ・コンサートDVDでたっぷり。 ☆ こんな珍しい一枚も・・・・・。 Various Artistsトゥーランドット(オムニバス) トリノ五輪の開会式で歌われたクラシックの名曲「トゥーランドット~誰も寝てはならぬ」をユニバーサルがコンパイル。開会式での熱唱が記憶に新しいパヴァロッティと、ドミンゴ、カレーラスの3大テノールによるトラック、人気のメッゾ・ソプラノ、キャサリン・ジェンキンスによる珍しい女声バージョン、オーケストラによる迫力ある演奏まで多彩に収録、この中に我らが知高の天的ヴォイスもあります!! メンツ: 1. トゥーランドット序奏 2. 「誰も寝てはならぬ」 /ルチアーノ・パヴァロッティ 3. 「油を塗れ、とぐんだ」 /オーケストラ演奏(カマラータ指揮、キングズウェイ響) 4. 「おきき下さい、王子様」 /モンセラート・カバリエ 5. 「泣くな、リュー」 /ルチアーノ・パヴァロッティ 6. 「この宮殿の中で」 /ジョーン・サザーランド 7. 「わしは河南に家を持っている」 /オーケストラ演奏(カマラータ指揮、キングズウェイ響) 8. 「氷のような姫君の心も」 /モンセラート・カバリエ 9. 「誰も寝てはならぬ」 Instrumental ver.1 /オーケストラ演奏(バリー・ワーズワース指揮、BBC交響楽団) 10. 「誰も寝てはならぬ」 /プラシド・ドミンゴ 11. 「誰も寝てはならぬ」 女声編 /キャサリン・ジェンキンス 12. 「誰も寝てはならぬ」 /ホセ・カレーラス 13. 「誰も寝てはならぬ」 /ジョン・健・ヌッツォ 14. 「誰も寝てはならぬ」 /岡本知高 15. 「誰も寝てはならぬ」 /ラッセル・ワトソン 16. 「誰も寝てはならぬ」 Instrumental ver.2 /オーケストラ演奏(バリー・ワーズワース指揮、BBC交響楽団) とっても楽しいです、聞き比べ^^ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 14, 2006 12:07:36 PM
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