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今は繭の中

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アナトラセルヴァチカ

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abareusagi@ Re:今まで有り難うございました!!(06/13) こん! 方向性を 掴むことができて 終…
May 14, 2006
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カテゴリ:おでかけ
天のモノ、この世のものでは無いモノ・・・・・。


12日は母と、岡本知高のコンサートへ。


於 東京オペラシティ コンサートホール(初台)。

・・・・・何度行っても遠い・・・・・(涙)



でも、72歳の母と二人、29歳になった知高の美声を堪能できて、楽しかった。帰りにはオペラシティの地下のインド料理屋に寄り、カレーの小皿を何種類も並べた。



つい話に熱がはいり11時過ぎになってしまい、新宿から湘南新宿ラインがなく、山手線で品川へ廻ったのだが、お疲れのサラリーマン&若者ばかりで、モロ白髪の母に席を譲ってくれる奇特な人は皆無だった。

予測は出来たはずなので、穴虎が迂闊だったとちょっと反省。
品川からは母をグリーン車に乗せられたのでひと安心。穴虎はまだまだ若いので(笑)普通車両で帰った。





未亡人となってはや二十年近いウチの母も、父が生きていた頃は、大のクラシック好きの父に連れられて、一年に何回かはコンサートへ行っていた。

父が亡くなってからは、元々あまり出たがらない人なので、音楽、特にクラシックは好きな母だが、自分からチケットを取ってどうこう、ということはついぞ無かった。


ところがもう丸ニ年も前になるか、穴虎が朝、旦那さんを送り出してから徒歩五分の実家に行くと、

いつもお茶の間でNHK第一専門にチェックを入れている母が、嬉しそうに「ねえ、ちょっと不思議なモノ見つけちゃった」と言って、アリスのチェシァ猫みたいにニヤニヤしながら寄って来た。



チェックを入れていると言ったって、台所から、隣の部屋に置いてある付けっ放しのNHKを、家事をしながら片手間に見ているのだ。

それで面白そうな番組やシーンがあると、よっこらしょ、とテレビの前に移動して来て、手動でビデオの録画ボタンを押すのである。

なので大抵のモノは尻切れトンボならぬ首なしトンボ(怖いな^^;)。



しかし、相手がスタジオに出演して歌う歌手の場合は、トークの後の「それではご用意ください」がはいるので、母もスタンバるゆとりがあり、綺麗に一曲録音できる事が多い。


この毎日のチェックで母がこの時ゲットしたのが、今は誰でも知っている、ソプラニスタの岡本知高くんだ。


公式サイトURL↓

http://www.p-and-d.co.jp/okamoto




まあとにかく、ジュサブローの雲入道の人形みたいな体から紡ぎ出される、透明で無垢なソプラノには、ただただ口がアングリ・・・・・・。



大抵の、面白いというかちょっと名の通った出し物には食傷気味で、余程のことがないと神輿を上げない我々も、これはいったい何事か、是非実物を見なけりゃ、ということに一致した。


その年の内に、オペラシティのコンサートを穴虎が発見し、二人で出掛けていった。



清らかな美しい美しいソプラノが、体格のいい男性の体から繰り出される事によって、ものすごくゆとりのある発声になって結実している。


どんなに声量の大きな場面も、女性には不可能と思われる強力なポンプを使って、目一杯ではなく、常に余裕を残して発声される。


天のモノ、地上のものではないモノ、見た事のないモノ、不思議なモノ・・・・・・。


これはやっぱり、テレビでは分からない。


ステージに足を運んで実際に、ドシンドシンと舞台を歩く男の人の巨体から、あえかな少女のような澄んだソプラノが発声されて、空気が震えるのを体感しないと、この人の本当の面白さ、エンターテイメント性の高さはわからない。

肉体の特異性(=優位性)を伴った、優れたホンモノの[見世物]・・・・。


禁断の快楽、愉悦の王者。




あと、こちらのココロが痛くなるような、根っから天的な彼の性格・・・・。
『ベルリン天使の唄』の天使にもちょっと似ている。


ヤバイなあ、この人・・・・・・。


成人してもボーイソプラノのままの男の人、ソプラニスタなんて、それでなくても、綺麗な哀しいヨーロッパの映画にでも出て来そうなのに、この人はなお、子供たちを取り巻く日本の社会を憂いたり、日本の叙情歌を歌い継ごうと志したりする。



もうおばさんは心配で心配で、夜も眠れませんよ・・・・・。オロオロ・・・・。



なろうことなら、ヨーロッパの果てで、クラシックの真の伝統に守られて、ガンガンに透徹したオペラ歌手として、生きて欲しいのだが・・・・・・。ま、穴虎の勝手な希望としては。

この人の実力をもってすれば不可能ではないはず・・・・。




でも、真にアーチストなのだろう、この人、歌が世の中を変えると本気で信じているふしがある。



日本で、日本語で、現代に生きて、現実という定かではないものと、勝負をするつもりなのだ。オペラナンバーだけでなく、美空ひばりや、唱歌や、いろんなモノを携えて、日本の地方都市から都会までを歌って歩きたいのだ、この聖歌隊の豚は・・・。


(おっと、穴虎が口が悪いんじゃないぞ、彼が自分で自分のことを[ソプラニスタの豚]と言ってるのですからお間違えなく)



体格もでかいが、ココロもでかい。


しかし、傷ついて壊れないか、すごい心配。大事にして、長生きするんだよ・・・・・。





去年は穴虎が金策できずにうかうかしてるうちに、母は勝手にチケットを取って、知高とモスクワフィルかなんかのコンサートに、さっさと一人で出かけてしまった。


母がそんな行動力を発揮するなんてはじめて見たので驚き。



今年は母の奢りで楽しむことが出来たが(汗)、ヘソクリでこっそり母を知高のファンクラブに入れて、母の日の贈り物としようと思う。



CDを買ったら握手会があります、と聞いてホールに出た母が、「今日のことじゃないんだって」と残念がっていて、ああ、ほんとに知高が好きなんだなあ・・・・と思ったので。



コンサートのお客さんも7,8割が年配の女性客で、ほんとクラシック界のキヨシ状態になっとります。


おばさんたちは安心して自分を委ねられる本当に美しいものと、若者のココロの優しさに飢えているんだよね・・・・。


知高の存在は、そんなキモチをしっかり受け止めてくれそう。



でも、バリバリのオペラ歌手としての方向性も、諦めずに期待しておりますので。まだお若いので、色々やってみせてください。



[日記をご覧の方へ]コンサートで発表されたのですが、本日の世界うるるん滞在記から、ここだけ限定の東レのコマーシャルで、知高が『アヴェ・マリア』を歌うのだそうです。

このコマーシャルはここでしか見れないのだそうです。

お好きな方は週に一度の放送なのでお見逃し無く!!

                  ☆

この歌は今楽天ダウンロードでダウンロード出来ます。たった190円でこの歌声は嬉しいです。
岡本知高 『アヴェ・マリア』





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                  ☆



こんな珍しい一枚も・・・・・。

Various Artistsトゥーランドット(オムニバス)
Various Artistsトゥーランドット(オムニバス)
トリノ五輪の開会式で歌われたクラシックの名曲「トゥーランドット~誰も寝てはならぬ」をユニバーサルがコンパイル。開会式での熱唱が記憶に新しいパヴァロッティと、ドミンゴ、カレーラスの3大テノールによるトラック、人気のメッゾ・ソプラノ、キャサリン・ジェンキンスによる珍しい女声バージョン、オーケストラによる迫力ある演奏まで多彩に収録、この中に我らが知高の天的ヴォイスもあります!!

メンツ:

1. トゥーランドット序奏
2. 「誰も寝てはならぬ」 /ルチアーノ・パヴァロッティ
3. 「油を塗れ、とぐんだ」 /オーケストラ演奏(カマラータ指揮、キングズウェイ響)
4. 「おきき下さい、王子様」 /モンセラート・カバリエ
5. 「泣くな、リュー」 /ルチアーノ・パヴァロッティ
6. 「この宮殿の中で」 /ジョーン・サザーランド
7. 「わしは河南に家を持っている」 /オーケストラ演奏(カマラータ指揮、キングズウェイ響)
8. 「氷のような姫君の心も」 /モンセラート・カバリエ
9. 「誰も寝てはならぬ」 Instrumental ver.1 /オーケストラ演奏(バリー・ワーズワース指揮、BBC交響楽団)
10. 「誰も寝てはならぬ」 /プラシド・ドミンゴ
11. 「誰も寝てはならぬ」 女声編 /キャサリン・ジェンキンス
12. 「誰も寝てはならぬ」 /ホセ・カレーラス
13. 「誰も寝てはならぬ」 /ジョン・健・ヌッツォ
14. 「誰も寝てはならぬ」 /岡本知高
15. 「誰も寝てはならぬ」 /ラッセル・ワトソン
16. 「誰も寝てはならぬ」 Instrumental ver.2 /オーケストラ演奏(バリー・ワーズワース指揮、BBC交響楽団)


とっても楽しいです、聞き比べ^^










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Last updated  May 14, 2006 12:07:36 PM
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