暗示が脳に及ぼす影響以下の内容は、ある文献の要約です。無断で転用されることなく、また何かの理由で使用される場合は著作権の問題等に十分に配慮されるようにお願いします。 また要約は研究対象とした症例の結果であるので、これが全ての場合に当てはまるとは限りません。ケースによっては逆の場合の可能性もあります。 ≪暗示が脳に及ぼす影響≫ 【文献名】 脳と心へのアプローチ 【著者】 上田 孝:EB NURSING Vol.3 No.2 2003 【方法】 左大脳皮質下梗塞で左手が麻痺している74歳の男性に、何の告知もなく香り(ジャスミン)を嗅がせたときと、『ある香り:ジャスミン:がしますが、それはあなたの手の麻痺が治る薬です』と暗示をかけて嗅がせ、連続的に脳血流の測定をした。 【結果】 1、暗示を与えないでジャスミンの香りを嗅いでも、左前頭葉外側野の血流増加はなかった。 2、『検査中に甘い香りがしますが、その香りはあなたの左手が動くように働きます』と検査前に暗示をかけると、香り刺激時に一致して血流が増加した。 【私の感想】 暗示をかけることがどのように影響するのメカニズムはわかりませんが、創造・思考の中心となる前頭葉に関係があるのではないでしょうか? それを考えると意識障害で問いかけに対して、こちらが期待するような反応がなくてもアロマテラピーなどを実施するまえに声かけをする意義はあるのではないでしょうか? あるいは麻痺した手を見ながら、治るように思うだけでも効果があるかもしれません。ヒーリングの根本かも・・? |