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株式投資における統計学的なリスク管理として考えなければならない現象として、「ファット・テール現象」というものがあります。
英語では「fat tail(太い尾)」と書きます。 これは「リターンの推移が定常的である」ことを前提にした「正規分布」と違い、「正規分布の両端が実現する可能性が高い分布」のことを言います。 株式市場に当てはめると、「暴落は、正規分布が想定する頻度以上に起こりやすいし、しかも、暴落時は(多次元)正規分布が想定する以上に銘柄間の相関が高くなる」ということを主張しているものです。 これとシステムトレードがどのように関係するのかというと、「数年に一度だけ現われるファット・テール現象によって、システムが一瞬だけ機能しなくなり、その結果、破産の危機に追い込まれてしまう」ということです。 有効な逆張りシステムはレンジ相場やちょっとした暴落相場であれば基本的には機能し、いわゆる「統計的平均値」という優位性を享受できるものの、今月のような暴落局面では資金管理を誤ると一気に破産寸前まで追い込まれる可能性があるということです。 ましてや、今月の下げは、月間としては過去5年ほどの中で最大級とも言える短期的な暴落であり、逆張りシグナルが点灯してから買い付けるとさらなる下落によって大きなダメージを負ったことになります。 私自身は、様々な課題があってシステムトレードを今だ手掛けていないのですが、2月に関しては手を出さなくて正解だったような気がします。 これは、私自身がファンダメンタルズ投資のポジションで多少のダメージを受けていたので、システムトレードを行う余裕がなかったということもあります。 もし、ファンダメンタルズ投資と平行して逆張りシステムも運用していたら、退場させられかねないダメージを食らっていたに違いありません。 もっとも、逆張りシステムで破産しかねないような短期的な暴力的な下げは殆どないのでしょうけど、この可能性を考えて資金管理や相場観を入れないとどこかで破産する可能性があることを再確認しました。 かといって、このファット・テール現象を想定した資金管理だと、殆どのときにポジションを賭けることが出来ないという事態に陥り、システムトレードそのものが不可能になってしまうということになります。 現実的な解決策としては、 (1)外部データも含めたシステム構築 個別銘柄のリターンだけではなく、外部データ(信用評価損率、信用倍率、外国人投資家動向、日経平均動向など)も導入して、システム構築をする (2)相場観を含めたリスクマネジメント 破産することを回避するために、ルールを破って損切りすることを容認する局面も与える などが考えられます。 いずれにしても決して簡単な問題ではなく、個人的にはシステムトレードの導入がますます遠ざかっております。 しかし、この問題を解決することなしにシステムトレードを導入することは絶対にあってはならないので、またもや研究会における課題として持ち越しになりそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年02月22日 22時44分19秒
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