塾で野菜?
数学の天才、S先生は私大で経済学を教えながらもう30年以上もこの塾で高校生を中心に数学を教えている。おそらく1番長く付き合っている・・・そのS先生はかたわら無農薬の農業も実践している。よって夏は枝豆やいんげん冬は大根や白菜などたくさん塾に持ってきてくれる。生徒の一部と我々講師もその恩恵にあずかっている講師室に大根や白菜が陳列されると不思議な顔をして教室に上がっていく生徒もいるがまぁ、本当にみずみずしい少しばかり形が悪いが・・・妙な言い方だが野菜の味がする・・・たとえはよくないが自分たちの教える生徒はスーパーに並ぶ形が一定で野菜の味がしないような代物にはなってもらいたくない・・・豊かな土壌に育まれながらぐんぐんと芽を出していく野菜になってもらいたい・・・通信制の昼間の生徒であれ夜の塾の生徒であれ生き生きとその存在を示してもらいたい・・・それこそが自分がここにいる唯一の証でもあるからなのだ・・・さて、今日で塾長としてやるべきことはすべてやった。今宵は少し巷で飲もうかと思う・・・