門外漢のねごとたわごとひとりごと

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  50年代オールディーズばかり、中でも…

  YouTubeというものは便利なものである。これを利用するのは、ほとんどが音楽を見たり聴いたりするためで重宝している。最近よく聴いているのが、なぜか50年代60年代のオールディーズ、アメリカングラフィティーと呼ばれるものばかりです。もう60年以上前の楽曲ばかりです。中でも、リアルタイムでは聴いていなかったチャック ベリーを聴く事が多いのです。チャック・ベリーから影響を受けたミュージシャンは数多いるけれど、中でも彼をリスペクトして止まなかった　”ジョン・レノン”　は「ロックンロールに別名を与えるとすれば『チャック・ベリー』だ」と名言を述べている。彼は80歳を超えても現役でステージに立ち、世界各国で演奏活動を精力的に行っていたという。1986年に設立された第1回『ロックの殿堂』入りを果たした際に、殿堂は「ロックンロールを創造した者を一人に限定することはできないが、最も近い存在はチャック・ベリーだ」としている。なお、第1回ロックの殿堂入り受賞者チャック・ベリーを紹介したのはキース・リチャーズで、「すべてはこの紳士から始まりました」とのコメントだったという。

  2018.10.09

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  魅力ある、けど手持ちのPIONEERで我慢する…

  ここ何年も前から　”アナログ復権”　がこの分野で徐々に幅を利かせつつある。オーディオの世界では、CDなどのデジタル音源には馴染めずレコードとレコードプレーヤーの奏でる音を愛する一部のマニアがいることは知られていた。それはデジタル音源にはない、レコード独特のぬくもりのようなものをこよなく愛する人たち。そんなマニアックなファンのために、この製品が作られ売り出された。それがパナソニックの高級音響機器ブランド『テクニクス』が発売したターンテーブルだ。詳細を見ると、そのレコードを再生するターンテーブルが1台160万円もする、ものすごい高額商品なのです。併せてもう少し下位の機種もありますが、それでも1台80万円だという。ましてや驚きは、それらの高額商品の売れ行きが極めて好調だとそのニュースは伝えていた。アナログ音源が最高だと思っている音楽ファンには、垂涎のアイテムなのかもしれないし、わたしもその気持ちだけは分かる気がする。いかに高品質・高精密機器だということであろうとも、レコードプレーやのターンテーブルに100万円以上というのは、わたしには現実的ではありません。デジタル音源をスマホなどにダウンロードして、気軽に音楽を聴く時代になっているのだけれど、この重苦しい面倒くさいものを深く愛する、そんな人がいてもいいのだとも思う。わたしもアナログ音源は嫌いではない。だからこそデジタル全盛の今日でも、レコード盤もレコードプレーヤーも手放さずに、手元に置いてきた。ちょっと面倒くさい手順はあるにせよ、それを楽しむ心は失っていない自分がいる。わたしも160万円のターンテーブルはとても手が出ませんから、いま手持ちで長い間使ってきたPIONEERのプレーヤーで我慢するというか、それをもっと使っていってあげたい気持ちです。そういえば街のミュージックショップ（レコード屋さん）は、CDばかりを中心に販売しているものと思っておりましたが、最近は中古アナログレコードを並べていて、そのスペースが少しずつ大きくなってきているようです。同じように本屋さんの店頭にも、中古レコードが並べられていることも増えてきました。

  2018.10.07

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  オーケストラとは違った少人数合奏…

  先日の、娘も演奏に参加するチャリティコンサートは、神戸三宮のピア・ジュリアン8階ホールで午後2時から4時過ぎころまでの開催でした。このチャリティコンサートは今回で7回目となる。つまり東日本大震災の発生した年の11月から、毎年開催してきているものです。特に今回は先の西日本豪雨災害被災地への寄付にも充てられるということだったのです。前日までどこが会場になっているのかも伝えられなくって、やきもきしたのですが・・・。会場はさほど大きくはなく、観客数も100名弱といったところですから、演奏者とは間近で音楽を鑑賞することができました。演奏者はもちろん神戸フィルハーモニックの楽団員有志19名によるもの。コンサートの編成内容は、トランペット三重奏・五重奏、ファゴット二重奏、クラリネット四重奏、ヴァイオリンとヴィオラのデュオ、弦楽四重奏、木管三重奏そして金管五重奏と、楽団員たちが何グループも参加するものでした。プログラムの選曲は、一般的によく知られたものが選ばれていて、ソフトクラシックからポピュラーミュージックに至るものばかりで、親しみやすいものになっていた。チャリティとのことでしたから、帰り際に募金箱に募金をしておいた。神戸フィルのコンサートは毎回聴きに行きますが、フルオーケストラの大曲ももちろんいいのですが、今回のような少人数の合奏やアンサンブルもそれぞれの楽器の音が聞き分けられて、また別の魅力がありました。

  2018.09.06

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  何処で誰と何を演奏するのかもわからずに…

  9月に入った。今年も3分の2が済んだことになる。今月もすでにいくつか予定が入っている。その内の最初のものが明日です。それはつい先日、神戸に住むトロンボーンをやっている娘から、9月2日の日曜日つまり明日にチャリティコンサートをやるから聴きの来てほしいとの要請があった。どうも観客動員が芳しくないらしい。つまりこのままだと開演しても客席はがらがらということになりそうなんだろう。ところでそのチャリティコンサート、開催日だけは分かっているが時間も分からないし、何よりもどこでやるのか？　会場も分からない。もちろんプログラムもないから演奏曲目もわからない。オーケストラのような大人数なのか、もっと少人数の室内楽風なものなのか？　金管楽器アンサンブルのようなものなのか？　そもそも何のためのチャリティなのか？　もう何も分からない、分からない尽くしという状態なのだ。連絡がきた時には開催日とチャリティであるということと、ぜひ聴きに来てくれということ、それから「コンサートが終わった後に晩飯を一緒に食べよう」とだけしか伝えてくれなかった。それでも「わかった、聴きに行くよ！」と、即その場で返事は女房殿が返しておいたという。ま、伝える方も伝える方ならそれを受けとる方も受けとる方で、全く以てなんともええ加減なものである。詳細は、そんなに詳しくはないかもしれないが少なくとも時間と会場くらいは改めて知らせてくるだろう。そんなものである。でも今もってまだ連絡がこない。何ぼ何でも会場がどこなのか？　と、本日中には開始時間くらいは聞いておくように、女房殿には言っている。

  2018.09.01

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  熱帯夜に聴くバロック音楽もおつなもの…

  昨晩も暑かったけど、久しぶりのコンサートへ出かけました。重要文化財指定されている京都文化博物館旧館ホールでの室内楽コンサートです。京都フィルハーモニー室内合奏団　室内楽コンサートシリーズ vol.68『バロック・古典派の室内楽』というもの。プログラムは、○Ｊ.Ｇ.ヤーニチュ／フルート、オーボエ、ヴィオラと通奏低音のためのソナタ「エコー」op.８ 　○ネルーダ／トランペット協奏曲　変ホ長調 　○ベートーヴェン／弦楽四重奏曲　第７番《ラズモフスキー第１番》　以上3曲。どれも知らない曲ばかりだなと思って行ったのですが、やはりベートーヴェンも含めてどの曲も聴いたことのない曲ばかりでした。けれど気分は一気にバロックの世界に引き込まれていたのです。暑い！　そんな熱帯夜の夜に、バロック音楽という関連性の無い音楽に身をゆだねるのも、存外おつなものだったのです。

  2018.08.30

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  初期作品の音作りは彼あってのもの…

  昨年から開催されてきたヨーロッパ・ツアー「No Filter Tour」が、先日7月上旬に終了した。いまだ現役バリバリといったところです。久しぶりにそのローリング・ストーンズがらみの古いネタです。たまたまYouTubeでストーンズのむかしの楽曲『レディ・ジェーン』の映像を見た。そのボケボケの古い映像でブライアン・ジョーンズが弾いているのが『ダルシマー』という弦楽器。この頃のストーンズの楽曲は、ブライアン・ジョーンズのマルチプレイヤーとしての才能がフルに発揮されたこと、それがストーンズの個性付けに大いに貢献していたのである。彼はどんな楽器でもすぐに弾きこなしてしまって、レコーディングに取り入れている。冒頭の『レディ・ジェーン』のダルシマーがそうだし、このレコーディングではハープシコードも弾いている。ほかに挙げれば、『ストリート・ファイティング・マン』と『ペイント・イット・ブラック』のシタール、『ルビー・チューズデー』のリコーダー、『アンダー・マイ・サム』と『アウト・オブ・タイム』のマリンバもそう。また『ダンデライオン』ではサキソフォンとオーボエ、『リトル・レッド・ルースター』ほかではブルースハープ（ハーモニカ）、『シーズ・ア・レインボウ』ではメロトロンを披露している。ことほど左様に多数の楽器を器用に扱う人だった。ブライアン・ジョーンズは作曲という面では成就しませんでしたが、当時のストーンズの楽曲に個性的音作りを施したのは、彼の鋭いマッチング感覚あってのものだったと言えるのです。薬物なんぞに溺れずに、その後もストーンズの一員として健在だったならば、どのような音づくりや演奏を見せてくれたのだろうか？　そんなシーンも観てみたい気がするし、今日のストーンズとは違う一面を見せてくれたことだろう。ブライアン・ジョーンズが27歳で亡くなったのは49年も前のことになりました。

  2018.08.17

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  当時のことがあれこれと思いだされて…

  『PPM』つまり　“ピーター・ポール＆マリー”　のむかしの日本公演の映像を観ていたら、その中の１曲に『我が祖国』という曲を演奏していた。元々その歌詞の一節には　＜from california to the newyork island＞　というのがある。その日本公演ではその部分の歌詞を　＜from hokkaido to the kyusyu island＞　と替えて歌ってくれていた。もちろん日本の観客サービスという意味である。そこでふと、なんで　＜from hokkaido to the okinawa island＞　ではないのかしら？　との疑問が過ぎる。しかしそれは考えてみればすぐ分かること、そのコンサートは1967年公演で沖縄返還の1972年より以前のライブ映像だったからなんです。なんだかそんなことを思っていると、沖縄返還当時のことがあれこれと思いだされてきました。『PPM』の楽曲、わたしもあのころギター抱えてよく歌ってました！　懐かしいです。ボブ・ディランの『風に吹かれて』も最初は　“ピーター・ポール＆マリー”　でヒットした楽曲で、『くよくよするなよ』も『時代は変わる』も同じく、後に遡ってディランのオリジナル曲でもヒットすることになったのです。そんな　“ピーター・ポール＆マリー”　ですが、マリー・トラバースは既に鬼籍に入ってしまわれて、残念な思いがしています。あのハーモニーは音源の中でしか聴くことはできません。

  2018.08.08

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  チャック・ベリーの楽曲のパロディだった…

  まことにふるい話題で恐縮ですが、ビートルズの晩年の名盤に通称『ホワイトアルバム』というLP2枚組がある。その冒頭の第1曲目に収録されているのが『BACK IN THE USSR』という楽曲。もちろんこの　“USSR"　というのは当時のソヴィエト連邦のことです。この曲の曲想は、それまでのビートルズらしからぬもので、コーラス部分の形態はビーチボーイズ奏でるところのアメリカンサウンドにそっくりで、最初に聞いた時はかなりの驚きだったことを思いだす。今から半世紀ほども前の事だ。出だしとエンディングはジェット機の音響で印象的ンもの、ポール・マッカートニーが飛行機で移動中の体験をもとに作られているらしい。余談＞調べて分かったことですが、この曲でリンゴ・スターのドラムプレイを気に入らなかったポールが、ドラムスもリードギターも担当をしたのだということでした。そのリアルタイムではこの曲が、チャック・ベリーの楽曲『BACK IN THE USA』に触発されて作ったということはまったく知らなかった。わたしもロックミュージック好きでず～っと過ごしてきたが、チャック・ベリーのジェネレーションよりは少しあとだったからだろうか、この『BACK IN THE USA』という曲を知らなかったことによる。曲の発想はチャック・ベリーから、そしてサウンドはビーチボーイズからと、才能あるミュージシャンは自由自在なんですね。

  2018.05.17

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  “双子なればこそ”　とは言うものの…

  大昔、わたしがアメリカンポップス音楽に親しんで、こんにちまで音楽好きが継続しているのは、きっかけの一つとして、このデュエットアーティストの存在があった。古い映像『完全燃焼60曲！　ザ・ピーナッツSP』を観てそのように思っている。今になってこの人たちの存在が、日本の音楽シーンにとって、ひいてはわたしの音楽経験にかなり大きな影響を与えたものだったと思い知らされている。『ザ・ピーナッツ』！　音感が良くってハーモニーが素晴らしい、つまり歌がとても上手いということです。このハーモニーを醸し出せるタレントはもう出てこないかもしれないと思わせる。　”双子なればこそ”　というものだろうな～！ポップスからロック、歌謡曲から民謡、童謡まで、時にはコメディエンヌとしての一面も持ち合わせて、なんでもこなせるマルチなアーティストということになる。この人たちのピーク時には、「彼女たち、ほとんど寝る間は無かったのではないか」とのコメントまであった。それほど売れっ子だったわけである。この『ザ・ピーナッツ』の伊藤エミさんとユミさん、円熟期を迎えようとする頃、姉のエミさんの結婚を機に比較的早く引退されてしまったこともあって、残念ながら映像で懐かしむことが出来るだけです。あのままアーティスト活動を続けられていたら、また違った魅力を魅せてくれたかもしれません。姉のエミさんは2012年6月に、妹のユミさんは2016年5月に故人となられています。

  2018.04.18

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  14歳の時の映像から見ていた…

  “SINA”　という少女ドラマーがいる。YouTubeの中でだけでしか見たことはないのだが、この女の子はとっても上手い、素晴らしいドラムを叩く。アマチュアなのかプロなのか？　この少女の詳細は全くわからない。ネットで調べても、たくさんあるYouTubeの動画映像の件しか出て来ない。わたしとっては謎の少女なのである。最初にYouTubeの動画映像で見つけた時は、まだ彼女は14歳くらいの少女で、今はもう18歳くらいになっているはず。あらゆるロックやポップスのドラムスパートを完コピするのです。ひらたくいえばドラムスパートのカラオケです。オリジナル曲も手掛けているのですが、やはりカバー曲の方が聴きなれている分出来は良い。そんな動画映像が何10曲も出て来るのです。そのどれもが完全コピーができている。それも断然たる余裕を持って演奏できているのです。したがって安心して見ていられるということです。「あれほど素晴らしい演奏ができたら楽しくってしょうがないだろうな～」と、羨ましくも妬ましくも思っているところです。そんな　“SINA”　と時々一緒に登場する少女ボーカリストに　“Jadyn Rylee”　という、よりもっと若い少女10歳（今が14歳くらい）がいる。この少女もとっても音感のいい子で歌が上手い。世の中には上手い子がいくらでもいるもんだと感心してしまいます。彼女たちはいずれメジャーになって行くのだろうと勝手に思っているのですが、そうなるとやはりオリジナル曲で勝負しなければならなくなる。完コピができても、それだけではなかなかメジャーで成功するのは難しいということになるのでしょう。

  2018.04.08

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  やはり調律の必要はあった…

  ３年振りかな？　いや４年くらい前だったかもしれない。ほとんど使っていなかったので必要ないのではないの？　とも思っていたのですが、「使っていなくても定期的に点検調律は必要なんですよ」ということでした。ピアノの調律のことです。これはこちらから調律師に連絡してお願いするのではなく、調律師の方から１年から１年半ごとに１度くらいのペースで電話がかかってくる。それで毎回お願いをしていたのは娘が日常的に弾いていたむかしのことで、近年は２～３回に１度くらいのペースで調律してもらうことになっていた。でも今回は「こんなに間が空いていたのだったら・・」とお願いをした次第です。調律そのものは１時間半ほどで完了したのですが、以前に同じ調律師が言うには「このピアノはかなり出来が良いものです」という。同じメーカーの同じ機種のピアノでも、それぞれ個性があって　”出来不出来”　があるのだそうです。つまり　”当たり外れ”　があると言っていた。その言はよく分かる。ギターなんかでは、その　”当たり外れ”　”出来不出来”　というのがピアノ以上に顕著なもので、わたしも一喜一憂することを経験している。ところで今回のピアノ調律、やはり使っていなくても多少弦が弛んでいて、音程が低い目になっていたとのこと、440ヘルツのチューニングに合わせておきましたということです。

  2018.03.29

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  協奏曲の面白いところなのだが…

  交響曲は4楽章構成のものが多いですが、協奏曲は3楽章構成で作られている。そこで交響曲に無くて協奏曲に有るものが、カデンツァとかカデンツと呼ばれるものです。これは第一楽章の終盤、ソナタ形式の演奏を終えた後のコーダの部分で、オーケストラの演奏はいったん中断するところがある。その中断部分はソロ楽器（ピアノ協奏曲ならピアノ）が、自由な演奏をする部分のことです。そのソロ部分が終わって再びオーケストラとの合奏になって、第1楽章が終結するというものです。もちろんこのカデンツァ部分はなんでも自由に弾いていいということではなく、決め事約束事はあるのですが、専門的なことになるのでここには書かない。従来は、独奏者が自由にかつ即興的に演奏していたけれど、ひとつの協奏曲に異なる複数の作曲家や独奏者がカデンツァを書くようになり楽譜に書き残こすことになった。そしてその既存の楽譜に従って、カデンツァを演奏するということが主流になってきた。これが行なわれるのは著名な作曲家や独奏者が名演を残したものということが前提になる。繰り返しになるが今日の演奏者は、自分のオリジナルを弾くことではなく、過去のピアニストの名演カデンツァを選んで弾くことが一般的ということになっているのです。もちろんカデンツァ部分は基本的に演奏者の自由に任されているアドリブ部分ですから、演奏者はオリジナルを演奏してもいいのですが、クラシック音楽の巨人たちが作った協奏曲ですから、演奏者のオリジナルカデンツァを挿入すると、その部分だけ質が落ちるという懸念も大いにある。したがって、作曲家自身が協奏曲全体の統一感を持たせるために、カデンツァ部分も書き記してしまうということも行われることもあった。即興部分といえども、残念ながら今日の演奏者にはオリジナルを弾いて良いという自由は損なわれているということになっている。カデンツァは協奏曲特有の面白い部分、演奏家が当該協奏曲を「わたしはこの協奏曲をこう理解している」という作曲家に対する返答のような意味があるとするなら、演奏者がオリジナルを演奏することでそれぞれの個性が見て取れて、もっと楽しめるのではないかと思うのだが・・・。

  2018.03.15

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  生オールディーズ、久しぶり…

  遠い記憶のかなたに、と言っても昨日のことのように覚えている『アメリカン・グラフィティ』。いま聴いてもほとんどの曲は知っている。私の音楽体験は、このアメリカン・オールディーズで始まったのだから。そんな音楽を日常的かつ好きな時に聴くことができるライブハウスが、祇園花見小路にある『グリース』というお店。友人を誘って行ってみた。専属バンド『パームスプリングス』が懐かしい楽曲を次々披露してくれる。そういう個性のお店ですから当然、お客の年齢層も自ずと高くなる。　”往年の若者”　と思しき人たちが多いのです。彼らが当時の音楽に乗ってステージ前で踊っていたりする姿は、タイムスリップ感も楽しめる。ちょっと言い過ぎかも知れませんが、店内の若い人といえば、ミュージシャンのメンバーとお店のウェイターやウェイトレスさんくらいのものです。そのオールディーズを演奏しているバンド『パームスプリングス』のメンバーの方々や若い店員さん達、その楽曲をリアルタイムに知っているわけはまったくない年代の人たちです。いっときは何回か通い詰めたこともあって、会員特典もあまりないけれど会員にもなっている。けれどここ１年間ほどは遠ざかってしまっていた。本当に久しぶりの　“生オールディーズ”　だったのです。『パームスプリングス』のメンバーに一部変更がありましたが、生みだされる音のパワーは以前と何ら変わりはありません。１年間も間が空いていたのに、意外にも私たちのことはしっかりと覚えてくれていた。ひととき、昭和の高度成長期に向かってゆく頃のこと、懐かしく思い出すことになりました。

  2018.02.08

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  今は使われることなく屋根裏部屋に…

  画期的な名機と言われ、過去にはたくさんのプロミュージシャンに使われた楽器です。1980年代中後半の世界のロックシーンあるいはミュージックシーンをYouTubeなんかで観ると、この楽器が頻繁に使われているのを見かける、『YAMAHA DX-7』。世界初のフルデジタルシンセサイザーである。61鍵で6オペレータ32アルゴリズムのFM音源採用で、最大同時発音数は16音と1人で演奏するには十分すぎるほどの仕様。当時では6音から8音位が主流だったところですから飛躍的増加だったということです。世界的な名機と称され、かつ歴史的な楽器だとされて、大人気を博してきました。その『YAMAHA DX-7』、実はわたしも持っているのです。当時これが売り出された時に楽器店に買い求めに行ったのですが、人気製品だったと見えて、そんなもの店頭に置いてあるわけはない。とにかくこの楽器、国の内外から引く手あまたで製造が追いつかないとか言って、入手するのに何カ月も待たねばならなかったのです。そんな状況でしたから当然のこと定価248000円（税別）で購入することになります。ただわたしの場合、『DX-7』を保管するハードケース（本来は別売り）だけはサービスで付けてくれました。それからもう30年ほど経過していますが、その後のこの世界の進歩は目覚ましいものがあり、高機能高性能の機種が次々出てきて、今日『DX-7』をプロのミュージシャンが使っているシーンを、過去の映像以外で見かけることはなくなりました。かの名機たる『DX-7』、いまでもプロの人が十分に使える楽器だと思うのですが・・・。この楽器、現在ネットで売りに出ているのを検索すると、中古品になりますがわたしが買った定価の5分の1から8分の1くらいの価格で取引されているようでした。我が家の『DX-7』は今、ハードケースに入れられて屋根裏部屋にひっそりと。長い間この楽器には触っておりませんが、音のバリエーションが豊富ですので、おもちゃとして遊ぶ分にはとても楽しいものです。久しぶりに引っ張り出して音出しをしてみようかと思っている。

  2018.01.21

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  おそらく知ることはなかっただろう…

  こんなデュオは初めて知りました。北海道の様似町という海沿いの小さな町にお住まいの、若いご夫婦のフォーク・デュオ『ひで＆たま』です。ァコギ２本での演奏でこの二人のボーカルがとても透明感がある。取り上げられている楽曲はむかしの和製フォークと呼ばれていた時の名曲のカバーが中心となっている。YouTubeで見つけたユニットです。ギターも上手いしボーカルもハモりもいい。彼等は普段、保育士兼幼稚園教諭としての職業を務めながら、2010年から仕事のかたわらライブ活動を行なっているという。したがってアマチュア・ミュージシャンなのかプロ・ミュージシャンなのかはよく分からないけれど、なかなか好感のもてるユニットです。彼等の想いはこんな言葉で語られています。「私たちは　“懐かしい歌　色あせないメロディー”　をこれからも歌い継いでいきたいという想いを大切に、身の丈に合った活動を続けていきたいと考えております」YouTubeを見ることがなければ、おそらくわたしが知ることはなかっただろう歌い手さんだ。若いころに和製フォークをやっていたオールドファンには、懐かしくてたまらない歌声かもしれないと想像できる。

  2018.01.17

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  ”ウィーン”　も　”神戸”　も締めくくりは…

  『ラデツキ―行進曲』という　”ワルツの父”　ヨハンシュトラウス1世作曲の作品がある。この曲はウィーン交響楽団のニューイヤーコンサートではもちろんのこと、神戸フィルハーモニックのニューイヤーコンサートでも、毎回最後締めくくりに演奏される曲である。この曲の特徴は楽団の演奏と指揮者の指導の下、観客の手拍子が混然一体となる演出がされるので、世界的にも人気のある楽曲なのです。この曲は、作曲者ヨハン・シュトラウス1世の最高傑作ともいわれているらしく、1848年革命の最中に、当時はオーストリア帝国領であった北イタリアの独立運動を鎮圧したヨーゼフ・ラデツキ―将軍を称えて作曲されたというものです。今年の元日にウィーンフィルのニューイヤーコンサートのライブ放送が3時間ほどありました。それを見ているとやはり恒例になっているのか、コンサートの最後締めくくりはこの曲で演奏者と会場の観客が一体となって終幕を迎えるのでした。一方、神戸フィルハーモニックのニューイヤーコンサートが、昨日13日に神戸文化ホールで開催されました。こちらももちろんのことニューイヤーということで、後半の第2部は　”ワルツ王”　ヨハン・シュトラウス2世のワルツやポルカで全編まとめられて、ラストは『美しく青きドナウ』でした。そしてアンコール曲には、やはり　”ワルツの父”　のこの『ラデツキー行進曲』。洋の東西を問わず、楽団の有名無名も問わずニューイヤーコンサートは、この楽曲で締めくくられると同じように盛り上がりを見せるものだし、明るい気持ちで家路につくことができるのです。

  2018.01.14

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  規模は全く違うが感動は同じ…

  時期は同じ12月、会場ホールは大阪城ホールと神戸文化ホールと規模の違いはある。かたや『一万人の第九』そしてもう一つは神戸市『市民の第九』、もちろん同じベートーヴェンの交響曲第九番。合唱隊の人数も一方は1万人以上と膨大なもの、かたや250人程度の規模と圧倒的な規模の違いがあります。『一万人の第九』の方は観に行くこと叶わず、テレビの録画放送もあったようですが今年はそれも見逃したけれど、過去には観たことがあるのでその様子は概ね分かっている。凄い規模のものを考えるものですな～。こんなものを実際にやってしまおうとするのは日本人だけのことだろうと感心してしまいます。永年、　“年末にはベートーヴェンの第九交響曲合唱付き”　を日本各地で演奏会が開催されるという土壌が培った結果なのだろう。年々この合唱に参加希望者が、関西だけではなく日本全国からも増えているのだともいうことだ。一方私が去年も今年も聴きに行った神戸の『市民の第九』の方は、『一万人の第九』とは規模の点では比ぶべくもないのですが、聴き終えた後の感動はそんなに変わるものではないと信じているのです。『ベートーヴェン第九交響曲合唱付き』には、そういう力が宿っているのです。ただ、『市民の第九』の方の合唱隊の男女構成が圧倒的に女性が多く、合唱隊全体の4分の1くらいしか男性がいない。もう少し男声が多くないとバランスが悪いように思ってしまった。この合唱隊の中には、『一万人の第九』にも参加した人もたくさん居られたのではないかと…。

  2017.12.25

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  年4回、必ず行くようにしている…

  このオーケストラの演奏を聴くのは年に4回。神戸フィルハーモニック交響楽団です。年初めからニューイヤーコンサートがあって、6月と11月に年2回ある定期演奏会、そして年末12月に演奏されるベートーヴェン交響曲第9番「合唱付き」の4回である。基本的にこの4回は必ず聴きに行くことにしている。この年間スケジュールを見ると、冬場の11月12月翌年の1月に演奏会が集中している。したがってこの3か月は毎月神戸の大倉山にある文化ホールへ赴くことになる。ただ、演奏会の日は必ず土曜日に設定されますので、時には山登りの日と同日になることもある。そんな時は、残念ながらも山の会の方を欠席せざるを得ないことになります。今回も来年1月ニューイヤーコンサートの日が山登りの会の新年会とぶち当たっていますので、新年会の方は欠席ということです。どのオーケストラもそうだと思いますが、ニューイヤーコンサートについては女性楽団員の方々の衣装が、通常の白黒でまとめたものではなく華やかでカラフルなことになりますので、ステージに花が咲いたようになるのです。そんな姿を2階観客席（私はいつも2階席に陣取るのです）から、オペラグラス（双眼鏡？）で眺め捲るのです。因みに私がいつも2階席に行くのには理由がある。それは楽団の各パートの配置によるのです。私の娘が受け持つトロンボーンパートは楽団の後方の段の上なので、1階観客席に座るとその娘の姿が見えない（あるいは見にくい）ということになる。したがって必ず2階席の高い位置から見下ろすようにしているのです。他のクラシックの音楽会を観賞する時にも、S席やA席よりもB席の2階席の方が、楽団全体が見渡せてわたしは好きなのです。音響に関しても、なんら変わりはないと思いますので・・・。ただし、ロックコンサートなんかの場合は全く別で、この時はできるだけステージに近いところに陣取りたいものです、いまだに！さて今日の午後3時から神戸文化ホールで、定番『第九交響曲　合唱付き』です。

  2017.12.23

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  持ち歌になればいいかと…

  古い曲です。もう40年以上も前の曲みたいです。でも私が知ったのはごく最近のことでした。伊勢正三さんの『22才の別れ』という和製フォークの楽曲。周りの人に聞くと皆さんよくご存じの曲のようで、わたしのほうが特別だったようでした。何でそんな以前の曲を今頃？　ということですが、YouTubeで　”ナッシュビルチューニング”　のギターを使った楽曲はどんなのがあるのかを調べたら、ギタリスト石川鷹彦さんがこのチューニングを多用されるようで、その代表曲としてこの『22才の別れ』がでてきた。聴いてみると哀愁が漂っていてちょっと切なくって、歌詞もメロディーもなかなかいいじゃないですか～と、「何で今まで知らなかったのだろうか？」ちょっと損をしたような気分。そしてその後飲み会で、カラオケで歌うことが2度あった。その2度ともでこの歌を歌ってみた。1度目はうろ覚え状態で、自己採点45点くらいの出来で2度目はちょっと甘いかもしれませんが70点くらいつけてもいいかと思っている。もう少し歌いつけたらだんだん良くなってくると勝手に思っている。カラオケで和製フォークはほとんど歌ってこなかったので、これを機会にこの曲は持ち歌にしてみようかと考えている。そんな惚れ込みようなんです。因みに、イルカさんが歌って大ヒットした『なごり雪』も伊勢正三さんなんですね。この『22才の別れ』と同じ時期に作った楽曲らしいです。どちらもいい曲です。

  2017.12.15

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  あちこちいくつもあるけど、行くのはやっぱり…

  今年もまたまたこの季節がやってきました。12月に入ると途端に日本全国あちこちで公演される、大小さまざまな交響楽団によるベートーヴェンの交響曲第九番。全国でいくつくらいこの演奏会が催されるのか、ちょっと想像がつかないので調べた。このクラシック音楽の大ヒット曲といってもいいくらいのこの楽曲『第九』。日本全国では毎年若干の増減はあるようですが、例年150以上の公演が開催されているという。この現象は日本でのみ顕著な現象ですが、そのことは海外でもよく知られてきているようです。わたしの知り合いにも、歳の暮れにこれを合唱団の一員として歌わないと歳が越せないと言っている人が何人もいる。もちろんこれを聴かないと正月が迎えるにあたって忘れ物をしたような気になる人もいる。彼らがすべてコンサートホールに足を運ぶわけではありませんが、手持ちのCDやレコードで聴く人もいるだろうし、テレビの音楽番組で鑑賞する方もいるでしょう。いずれにせよ日本人には大変馴染み深く、とても愛されている楽曲だと思います。こんな現象を観て季節の移ろいを感じることもあるのです。わたしは今年も23日の土曜日に、神戸フィルハーモニックの『ベートーヴェン交響曲第九番二短調　”合唱付き”』を聴きに行くつもりです。これを聴かないと歳越しができなくなってきたのかもしれません、わたしも。

  2017.12.10

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  シベリウス再び…

  先月下旬に聴きに行った神戸フィル第75回定期演奏会、そのテーマだったシベリウス『フィンランド物語』と題された演奏会。そのプログラムは、1曲目『交響詩フィンランディア作品26』、2曲目『ヴァイオリン協奏曲二短調作品47』、そして3曲目『交響曲第2番ニ長調作品43』というラインナップだった。この3曲とも私にとってはすべて初めての曲、知っているメロディはまったくなかった。それはそれで新鮮な音楽鑑賞となりました。このオーケストラの監督であり指揮者でもある朝比奈千足さんの冒頭あいさつによると、フィンランドを代表する作曲家のシベリウスの代表作品を3つ挙げるとするなら、今回プログラムにしているこの3曲が選ばれるだろうと言っている。そんな代表曲をすべて一時に聴くことになりました。どの曲も壮大で繊細な感覚に満ちていましたが、惜しむらくは印象に強く残るメロディが思い当たらない。そんなことがこのシベリウスが、モーツアルトやベートーヴェンやシューベルトのように超メジャーにならないところかもしれません。シベリウス、もう少しじっくりと聞いてみようかと思っている。すると今の私の意見が少し変化するかもしれません。このシベリウスさん、フィンランドがユーロに統合される前、その時の通貨100マルッカ紙幣の肖像にもなっていた人だったのです。したがって国民的英雄だったことが見てとれるのです。

  2017.12.05

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  意外にもメジャーなソリストと共演…

  一昨日土曜日に開催され神戸フィル第75回定期演奏会、シベリウス特集だったのですが、プログラム2番目に演奏された『ヴァイオリン協奏曲　ニ短調　作品47』で、有希・マヌエル・ヤンケさんが使っていた楽器が、1736年製のストラディヴァリウス『ムンツ』だとのことでした。定期演奏会を聴いて、我が家に戻ってからこの楽器のことを調べましたところ、この『ムンツ』は日本音楽財団が所有している楽器で、2007年11月から有希・マヌエル・ヤンケさんに貸与されている。そして1736年製作の『ムンツ』は、ストラディヴァリウスが亡くなる前年に製作された、世界的にも有名な楽器。日本音楽財団が所有している数あるストラディヴァリウスの中でも、最晩年に制作されたもので、透明な黄褐色のニスが楽器のほぼ全体に綺麗に残っており、楽器の保存状態も音色も格段に優れていると、このように紹介されている。因みにこの日本音楽財団は、＜＜アントニオ・ストラディヴァリやグァルネリ・デル・ジェスによって製作された世界最高峰の弦楽器を収集し、国籍を問わず一流の演奏家や若手有望演奏家に無償で貸与されていて、弦楽器名器の貸与事業を実施している＞＞　これは世界的文化遺産である弦楽器名器を次世代に継承するとともに、それらの活用を図ることを目的としているとありました。使用楽器もさることながら、それを使って演奏した有希・マヌエル・ヤンケさんも、数々の国際コンクールで受賞歴多数で、＜＜ベルリン放送交響楽団、ケルンWDR交響楽団、ナショナル・フィルハーモニック管弦楽団等ヨーロッパの数多くのオーケストラと共演、日本に於いてはNHK交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団等から招かれソリストとして活躍。2012年から2年間、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団（シュターツカペレ・ドレスデン）の歴史上初の女性コンサートマスターを務め、2015年8月にはベルリン国立歌劇場管弦楽団（シュターツカペレ・ベルリン）のコンサートマスターに就任した＞＞　と華々しい活躍をしているアーティストでした。そんなメジャーなソリストと共演しているのです、神戸フィルハーモニックは・・・。因みに、ストラディバリウスの弦楽器（ヴァイオリン・ビオラ・チェロなど）は、全世界で600丁ほどしか存在していないという。

  2017.11.27

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  知らない人もいるみたいですけど…

  コンサート映像なんかを見ていて気になるな～と思うことがある。ソリストなどの演奏が終了してその演奏が素晴らしかったときに聴衆からかかる声のこと。なんでもかんでも『ブラヴォー』と言えばいいのだと思っている人が多いようだ。この掛け声には使い分けがあるのです。男性ソリストの場合は『ブラヴォー』でいいのですが、女性ソリストの場合は『ブラーヴァ』といわなければいけないのです。ようやくその使い分けができる人が徐々にですが増えてきているようです。言いかた発音は『ブラボー』でも『ブラヴォー』でも『ブラーヴォ』でも、さほど問題ではないのですが、これは男性に使われる　“良い”　“良かった”　という掛け声ですから、これが女性ソリストに声掛けされると、“それは間違いですよ”　ということになる。それを確認するために調べてみると・・、イタリア語の形容詞は、形容する名詞の性や数に従って語形が変化します。bravo のように最後が o で終わるのは、男性単数名詞にかかる時。女性単数なら o ではなく a。男性複数なら i で、女性複数は e。「あなた（がた）は上手い」と言うときも、形容詞を主語に合わせて変化させるのですよとでていました。したがって、正確には以下のように、男性ソリストに対しては『Bravo! ブラーヴォ！』　　　　  　　　　　　　　　　　　　女性ソリストに対しては『Brava! ブラーヴァ！』　　　　　　  　　　　　　　　　　　　　複数の男性奏者に対して（たとえば男性4人の弦楽四重奏団）は『Bravi! ブラーヴィ！』複数の女性奏者に対して（たとえば女性4人の弦楽四重奏団）は『Brave! ブラーヴェ！』と使い分けるのだそうです。わたしは『ブラーヴォ』と『ブラーヴァ』の使い分けしか知りませんでした。何でも調べてみるものですね。そういう意味では便利な世の中になっています。

  2017.11.07

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  今回はシベリウス、あまり馴染みはない…

  25日土曜日は、神戸フィルの第75回定期演奏会が神戸文化ホールで開催される。開演は午後4時からですから、スポーツクラブへ行って泳いで帰ってからでも間に合うようです。わたしの娘がこの楽団員になってからは、この市民オーケストラの定演は必ず聴きに行っている。今回のプログラムを観ると　”フィンランド物語”　と題されていて、わたしにはあまり馴染みが無いシベリウスの作品が演奏されるようです。曲目は、『交響詩　”フィンランディア”　作品26』　　　　『ヴァイオリン協奏曲　ニ短調　作品47』　　　　『交響曲第2番　ニ長調　作品43』となっていますが、この曲名を観ただけでは聴いたことがある曲なのかどうかが不明です。聴いてみると、知っている曲だったりするかもしれないという楽しみもありますけれど。2曲目の『ヴァイオリン協奏曲　ニ短調　作品47』では、ヴァイオリンソロを "有希・マヌエラ・ヤンケ" というソリストが演奏されますが、その使用される楽器が、ストディヴァリウス1736年製で『ムンツ』と愛称の付いている楽器だそうで、こちらの方も楽しみにしています。因みに、『ジャン・シベリウス』はフィンランドの大作曲家。今年は没後60年にあたります。1865年12月8日にうまれ1957年9月20日に亡くなっていますから、かなり長命だった人です。

  2017.11.05

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  この曲にはドラッグの匂いが付き纏う…

  ストーンズの初期の名盤『アフターマス』、全曲オリジナルの楽曲で作りあげたこのアルバムに入っている名曲がある。『レディ・ジェーン』!その昔この曲に関して、こんなことが言われたことがありました。マリファナのことをスラングで『メリー・ジェーン』というのは知られているところですが、ストーンズはこの曲では『レディ・ジェーン』と言い換えてマリファナのことを歌っているというのです。歌詞の中に女性の名前でマリーとアンというのが出てくるのですが、これを当時のミック・ジャガーの恋人だったマリアンヌ・フェイスフルのことを指しているとも。この頃のマリアンヌは清純な美少女の雰囲気を持つ反面、ドラッグに溺れるという一面も持ち合わせていた。この『マリアンヌ』を『マリー』と『アン』という名の二つに分けたのは、マリアンヌ・フェイスフルのその二面性を表現したのだという話しです。もちろんこの話しは飽くまでも作り事で、信憑性のあるものではなく与太話かもしれませんが、ある部分納得できるところもあるとも感じてしまうのです。後にあのニール・ヤングが、このストーンズの『レディ・ジェーン』のメロディをそっくり借用して、彼の友人が薬物の過剰摂取で死んでしまった時に、絶望の心情を吐露するために、ピアノの弾き語りで録音したという映像も残っているのです。こういう話しを書いてくると、ストーンズのこの『レディ・ジェーン』という古い楽曲は、なんだかドラッグの匂いが付き纏っているようなイメージを持ってしまいます。つい先日、ある展覧会の『レディ・ジェーン・グレイの処刑』という絵を観て、この楽曲のことを思い出しました。

  2017.10.02

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  YouTubeでしか観ていないけど、超絶…

  名前だけは知っていたしグラミー賞を受賞したのも情報としては知っていたけれど、音楽そのものはよく知らなかったし聴いてこなかった。ジャズピアニスト　上原ひろみさん。日本国内よりも海外の方が圧倒的に有名な人。YouTubeで観るとこれは凄い人だということが歴然とわかりました。ジャズの即興演奏の神髄のようなものがそこにありました。即興であれを演奏しているのだとは・・・驚愕しています。この人は天才だと思います。演奏の興がのってくるとある種のZONEに入ってしまっているとしか思えない。それが無我の境地なのか恍惚の領域なのかは全くわかりませんが、そんな尋常ではない世界に行ってしまっているように見えます。彼女は、1979年静岡県生まれの38歳でアメリカ在住のジャズピアニスト。アメリカの名門バークリー音楽大学をトップの成績で卒業。海外では『Hiromi』の名で通しているようです。彼女の経歴を調べるとこんなことが出てきました。　＜＜アメリカのAmazonのジャズチャートでアルバムが１位になったり、あのグラミー賞を受賞したりと、とんでもなく凄い人なんです！＞＞またソロ活動のみならず、チック・コリアやスタンリー・クラーク・バンドや矢野顕子はじめ多くの国内外の大物ミュージシャンと共演している。なかでも『上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト』 で、ベースの大物 アンソニー・ジャクソンとドラムスはザ・フーやTOTOなどで活躍したサイモン・フィリップス と組んでのトリオ・パフォーマンスは特筆ものである。　　　　なによりも素晴らしいと思うのは、演奏中のご本人がとっても楽しそうなのが最高です。因みにこのひろみさん、使用するピアノは『YAMAHA』。基本的にはこれしか使わないそうです。

  2017.09.24

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  この人のこの曲へのこだわりが凄い…

  先日、村上春樹さんの古い長編『海辺のカフカ』を読んでいて、“シューベルトのピアノソナタ17番ニ長調”　のことを書きましたが、その続編です。村上春樹さんはこの楽曲のことを相当お気に召していらっしゃるようで、ほかの著書にもこの楽曲のことは書かれているようです。このピアノソナタは、専門家である評論家やピアニストなどから、どちらかというと避けられてきた楽曲だそうである。つまりあまり評判のいい曲ではなく、完成度の点でも他のピアノソナタと比べてかなり落ちるとの評価がなされているのです。ということはこの　“シューベルトのピアノソナタ17番ニ長調”　をレコーディングしたアーティストはとても少ないということになる。そんな評判の良くない出来の悪い楽曲を村上春樹さんはなぜか気に入っていて、なんと15人ものピアニストがレコーディングしたものを揃えていて聴き比べてきたのだということです。村上春樹さんがジャズやクラシック音楽に造詣が深いということは知っておりましたが、この　“シューベルトのピアノソナタ17番ニ長調”　へのこだわり様には驚かされました。わたしもこのピアノソナタは、YouTubeで何度か繰り返し聴かせてもらった。一般的に言われているように難しそうだけれど、なんだか冗長で40分近くもあるピアノソナタにしては大曲になっているのですが、名曲ということはできないように私も思う。村上春樹さん、面白い感覚の持主である。まだもう少し他の著作も読むことにする。

  2017.09.06

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  その退屈で聴かせどころのないソナタを…

  今読んでいる小説、村上春樹の『海辺のカフカ』の中にこんな一節があった。そのシチュエーションは省くが、ある登場人物が主人公の少年に、「フランツ・シューベルトのピアノ・ソナタ、中でも特にこのニ長調（17番）を完璧に演奏することは、世界でいちばん難しい作業のひとつ」であるという。「とにかくとびっきりの難物なんだ」とこのようなことだったと記憶している。「このソナタはとりわけ長く、けっこう退屈で、形式的にもまとまりがなく、技術的な聴かせどころもほとんど見当たらない。今までこのソナタを完璧に弾いたピアニストを僕は一人も知らない」とこうである。またこうも、「シューベルトというのは、僕に言わせれば、ものごとのありかたに挑んで敗れるための音楽なんだ。それがロマンティシズムの本質であり、シューベルトの音楽はそういう意味においてロマンティシズムの精華なんだ」「どう、退屈な音楽だろう？」「しかしそこには、そのような瑕疵を補ってあまりある、奥深い精神のほとばしりがある」と、まぁなんとも　“わけのわからない”　ことを言うのです。この一節がどうも気になってしようがない。それでは彼が言うところの　“結構退屈で纏まりが無く、聴かせどころのない”　ピアノソナタを、一度聴いてみようじゃないかと思い立った。そうなると昨今は便利になったもので、この手のものは　“You Tube”　で大抵のものは検索視聴できる。これを聴くことによって村上春樹さんの言いたいことが理解できるかもしれない。近いうちにその長いソナタを4楽章全曲を聴いてみようと思っている。

  2017.08.23

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  少しばかり残念なこと…

  昨日開催された神戸フィルの定期演奏会、聴きに行けませんでした。それは突然にわたしを襲った『ギックリ腰』のせいだった。腰痛の症状は多少はましにはなってきていましたので、神戸まで行けないわけではなかったのですが、大事を取ってのことでした。プログラムのメインはベートーヴェンの第5交響曲『運命』だったので、是非にも聴きたかったのですけれど・・・。神戸フィルの定期演奏会は、ここのところ何年も欠かさず聴きに行っていたのですが、仕方がありません。ただ、この『運命』に関してはトロンボーンの出番が極めて少ない楽曲、ということは即ちわが娘の出番が少ないということでもある。でもそんなこととは関係なく、世界的に名にし負う稀代の名曲ですから、今回のように身近で生演奏される『運命』を聴いてみたい。そして何よりも、出番が少しだけある第4楽章の娘の演奏が、どのようなものになるのかも楽しみにしていたのです。少しばかり残念なことではあったのです！

  2017.06.25

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  彼等の周りには美しい人が集まる…

  ネット検索をいろいろやっていると面白い写真に行き着いた。モノクロのむかしの写真である。写っているのはいまも人気絶大なロックスターの彼女たちだった人たちである。むかしも今もロックスターの周りには、美しい人や可愛い人が集まるものと相場が決まっているようなものですが、この一枚のモノクロ写真は錚々たるメンバーの彼女たちが集まっています。手前から2人目がジェーン・アッシャー（ポール・マッカートニーのガールフレンドだった人）、次がジョン・レノンの妻だったシンシア・レノン、その向こうがマリアンヌ・フェイスフル（ミック・ジャガーの恋人だった）、そして一番奥がパティ・ボイド（ジョージ・ハリソンとエリック・クラプトンの前妻だった）ということです。因みに一番手前はパティの実の妹のジェニー・ボイド（この人もクラプトンとなにやらあったそう）だそうです。何の集まりがあった時のショットかは分かりませんが、よくもこんな写真が撮れたものです。でも今考えると彼女たち、“紆余曲折”　あり　“波乱万丈”　ありで、そのお相手と幸せに添い遂げた人は一人もいないようです。やはりロックアーティストとかを取り巻くバックステージのシーンとかは、かくも波乱万丈の連続なのかもしれません。この写真の中でも、パティ・ボイドとマリアンヌ・フェイスフルに関しては、美しいがゆえの成せる業か安穏な人生とはとても言えない、荒波に揉まれた二人だと言えます。でも、彼女たちの相手が一流のミュージシャンだったために、苦悩はいろいろあったにせよ、価値のある経験をしたということになるのでしょう。後年にパティ・ボイドが自伝の中で「本当に楽しかった。類まれな人たちと出会い、忘れられない経験をした」と振り返っている。

  2017.06.14

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  第74回定演、今度はこれ…

  モーツァルトとベートーヴェンでは曲の創りかたに大きな違いがあるという。モーツァルトの音楽は、旋律がどんどん変遷していって同じ旋律がほとんど出てこない曲作り。それに反してベートーヴェンは、主旋律を繰り返し変調させたり転調させたりした手法を曲創りに多用しているといえる。そのベートーヴェンの典型的な作品が、『交響曲第5番ハ短調　作品67（運命）』の第一楽章の誰もが知っているあの旋律です。神戸フィルハーモニックの第74回定期演奏会で、その『ベートーヴェン　交響曲第5番ハ短調　作品67（運命）』が演奏される。6月24日の土曜日に神戸文化ホールで開催です。ここ何年間かはこの楽団の定期演奏会は必ず聴きに行っている。もちろん娘が楽団員であるからにほかなりませんが、音楽監督の朝比奈千足さんが有名無名を問わずいろいろな作曲家のいろいろな楽曲を取り上げてくれるので、毎回バラエティに富んだ音楽鑑賞ができるのです。今回もそんな選曲で、選らばれた曲はその有名な方の最右翼ともいうべき『運命』と、そしてもう一曲は、ファリアのバレエ曲『三角帽子』です。すくなくとも私はこの作曲家を知りませんでした。なんでベートーヴェンの運命とファリアのバレエ曲『三角帽子』がカップリングされているのか、朝比奈千足さんの解説によりますと、『三角帽子』のある一か所に『運命』のある印象的なメロディが出てくるのだというのです。それはこの『三角帽子』全曲を聞かないと気がつかないのだともおっしゃっている。これは作曲者ファリアのちょっとした遊び心の成せる技だとも。今回の謎かけのような不思議な組み合わせのプログラム、楽しみにしているのです。ところで、娘の担当パートはトロンボーンですが、ベートーヴェンの運命にトロンボーンの出番はあったのかどうか、出番があるにしても少しだけだったように記憶していますがよく分かりません。交響曲や協奏曲でも、トロンボーンパートが入っていない楽曲がありますから・・・。

  2017.06.08

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  ここのところ毎回聴きに…

  またまた京都フィルの室内楽を聴きに行った。京都文化博物館の旧館ホールで夜7時から。この煉瓦造りの旧館（別館）は旧日本銀行京都支店で、代表的な近代洋風建築として重要文化財に指定され、つい先日内装リニューアルを終えたばかり。ところで今回の京都フィル室内楽演奏会のプログラムは・・・●トゥリン／ファンダンゴ-トランペットとトロンボーンのための- ●コダーイ／弦楽三重奏曲のための間奏曲 ●フランセ／恋人たちのたそがれ(木管五重奏＆Piano)  ●ヴィヴァルディ／ヴァイオリン協奏曲集「四季」より 　第4番 ヘ短調 RV.297「冬」 ＆第1番 ホ長調 RV.269「春」  以上のようなラインアップになっている。ヴィヴァルディの四季以外は知らない楽曲です。その四季の演奏楽団はヴァイオリン3・ヴィオラ１・チェロ1・コントラバス1・チェンバロ１の7人編成で聴き応え十分！　やはりライブはいいです。その四季も、通常なら春・夏・秋・冬の順に演奏されるのが当たり前ですが、春を間近に控えたこの季節ですから意図的に冬から春へとの順にイレギュラーさせてありました。ひと工夫してあったのですが、聞きなれた順番と違ったので多少違和感を覚えましたが、それが効果的だったかどうかは別として、ちょっと面白い試みだったような気がします。

  2017.04.10

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  音楽シーンにとっては革命的なもの…

  『MIDI（Musical Instrument Digital Interface）』というものがある。これは1981年に策定された電子楽器どうしを接続するための　“世界共通規格”　のことである。日本のMIDI規格協議会（JMSC、現在の社団法人音楽電子事業協会）と国際団体のMIDI Manufacturers Association(MMA) により策定された、シンセサイザーをはじめとする電子楽器の演奏データを機器間でデジタル転送するための世界共通規格ということです。これが発明され導入され普及したことで、音楽シーンには画期的かつ革命的な変化をもたらしたとされる。これは30年以上も前に、ヤマハ、ローランド、カワイ、コルグの日本メーカー4社と、アメリカメーカーのシーケンシャル・サーキットとオーバーハイムの2社の計6社の合意により纏まったもの。この開発の中心的役割を果たし普及にも尽力されたのが、ローランド創始者である梯郁太郎さんである。1972年にローランドを創業したのち、鍵盤の叩き方で音に強弱をつけられる世界初の電子ピアノを開発し、以後優れた電子楽器を次々に開発発表、多くの音楽家やミュージシャンに使用されているのはご存じのところです。データによると、2000年にアメリカで音楽の殿堂とされるハリウッド・ロック・ウォークに、日本人として初めて手形と署名を残し、2013年にはアメリカ音楽祭の最高栄誉とされるグラミー賞の技術賞を受賞されている。そんな恩恵に浴している我々ですが、この開発発展に貢献された梯郁太郎さんが、この4月1日に亡くなられたというニュースがありました。また私たちにとっては身近なものでこれを利用したものがある、それは　”カ・ラ・オ・ケ”　。

  2017.04.05

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  熱狂的ファンには受けるだろうけど…

   ＜＜2013年に英国の芸術とデザインの殿堂、 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館で開催されて以来、世界9都市を巡回。 約150万人を動員した 『DAVID BOWIE is』 が、アジア唯一の開催地となる日本に上陸する。 この壮大なスケールの回顧展には、 デヴィッド・ボウイのキャリアを網羅する300点以上の貴重なアイテムが集められ、誰でもなりたい人間になれるのだと教えてくれた不世出のアイコンが、人々をインスパイアし続ける理由を解明＞＞　なんて謳い文句で、東京品川の天王洲アイルといういかにも埋立地といった風情の倉庫ビルでの開催でした。ボウイは昨年の1月10日に亡くなりましたから、生前からこの回顧展は開催されていたのですね。熱狂的なボウイファンやファンだった人たちには、展示物のどれもが落涙ものかもしれませんし、実際に観衆をみていると、もううっとりとして固まってしまっている人もいた。けれど私は、もちろんファンではあったけれど彼らのように熱狂的・狂信的なファンではなく、ごくごく普通のファンでしたからあの展示内容に狂喜乱舞するというようなことは無かったし、展示の見せ方が雑多なイメージが先にきてしまって、2400円の入場料が少し高いように思われた。手書きの譜面や歌詞、ステージ衣装（オリジナルコスチューム）をはじめとするファッション、写真、それに多くの映像とミュージックビデオ、ボウイが使用していたギターなど、彼の所蔵品の中から厳選された300点以上の貴重な品々で展示展開されていたのですが、それらの素材でもっとほかの見せ方はなかったか？この回顧展もわが女房殿が是非観たいというものだから、付き合った次第ではあります。ロックアーティストとしての『デヴィッド・ボウイ』、そのオリジナリティと求心力などが相まって醸し出す中性的魅力は、亡くなった今でもそのオーラを存分に放ち続けているようではありました。でも一方で、惜しいアーティストを失くしたものだとは、つくづく思うのです。いまも健在なら、つぎにはどんな音、どんなパフォーマンス、どんな現象を聴衆に与えてくれただろうか？　そんなことも思わせてくれた回顧展でした。 

  2017.04.02

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  こんなものも衝動買いをしてきたんだ…

  もう相当前（20年以上前になるか・・）に買って、少しそれで遊んだきりで、あとは放りっぱなしというものがある。今や押し入れの中の棚の上の肥やしとなってしまっている状態だ。なんと無用なもの、使いもしないものを買ったものだと、我ながら呆れてしまいます。そのものとは楽器です。YAMAHAの『DIGITAL PERCUSSION　DD-11』というもの。　　　　　　　　　つまり簡単にいえば卓上のドラムスセットのようなものです。この楽器は1990年代初頭くらいに、　”グッド・デザイン・アウォード”　に選ばれている商品だったと思います。記憶をたどれば、そんなことがあったから買おうという気になったのだろうと想像する。楽器というよりはおもちゃのようなイメージがありますが、改めて出してみたい。それはそこそこのデジタル技術が盛り込まれていて、使いようによっては結構使えるツールになるかもしれません。この楽器、長い間押し入れの中でほこりを被ってきて冬眠していたのですが、何十年か振りに音を出してみようかと・・・。さて今度はどれくらいこれで遊べるのか？

  2017.03.24

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  いまのロックシーンはこの人あってのこと…

  　”ミスターロックンロール”　と形容されることもあり、でも　”伝説の・・・”　といわれるほど露出が少ないわけでもない、あのチャック・ベリーが亡くなった。享年90歳だったようです。過去からずーっと言われ続けてきたことですけれど、この人がいなかったらいまのロックシーンは違ったものになっていたかもしれない。プレスリーもビートルズもストーンズも、あのかたちでは出現しなかったかもしれない。一様に彼らからリスペクトされて敬愛されて、多大な影響を受けてきているはずですから。いまでも現役健在のナンバー１バンドのストーンズ、そのミック・ジャガーやキース・リチャーズなどとのセッション映像なんかを観ると、まるで彼らを　“ガキ扱い”　で、その貫禄たるや絶大なものが見て取れる。それくらい影響力絶大のチャック・ベリーを亡くしたことを、彼らをどう思うのであろうか？　　私はチャック・ベリーの全盛時を知っているわけではありませんが、晩年の映像を観るとその存在感は、やはり大きいものがあると感じてしまいます。　　　　　存在しているだけでよかったのですけれど、残念です。　　　　　ご冥福をお祈りします（合掌）

  2017.03.20

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  10か月以上前ハバナ、ほんとにそんなに集まった？…

  一昨年2015年に、長い間断絶していたアメリカとキューバの国交が54年ぶりに回復した。そして昨年16年3月20日にはアメリカの前バラク・オバマ米大統領によってキューバ訪問が実現したことは記憶に新しい。そんなアメリカ大統領のキューバ訪問という歴史的出来事の直後の3月25日に、あのローリングストーンズがキューバのハバナで一夜限りのフリーコンサートを開催した。そのコンサート映像は劇場でも公開されたようですが、そんなことは知らずにいた。先日、その「ハバナ・ムーン」と名付けられたコンサート映像がＷＯＷＯＷで放映されたのを観た。相変わらずパワフルなステージを見せてくれていたのは言うまでもないが、その力強さもひときわ際立っていたように・・、彼らの力の入れようがひしひしと伝わってきた。なんといってもキューバで行われた西側諸国の大物ロックバンドによるコンサートとしては最初のグループがストーンズということですから、最初にして最大・最高のバンドが訪れたわけです。アメリカ大統領訪問からたったの5日後に開催という、このタイミングの見事さに驚いた。このフリーコンサートには、なんと120万人もの聴衆が集まったと伝えられている。コンサートは夜だったので、画面からはそれを確認することは出来なかった。　”120万人！”　ほんまかいな？　というのが本当のところ。私の住まい居る京都市の人口が147万人ということのようですから、その数の多さたるや俄かには信じがたい数字です。12万人だったらすぐに納得するのですが、120万はいかがでしょうか。いずれにしても、もう膨大な数の聴衆が、或る夜のハバナに集まったということです。映像で観ると、キューバ人の国民性なのかとても明るさを感じるものではありました。

  2017.02.18

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  完全に一人オーケストラ状態！…

  2001年8月26日生まれ15歳、見た目はごく普通の少女です『826aska』さん、福井県鯖江市在住のエレクトーン奏者です。この少女の動画サイトが世界のネットで話題になったのだという。それは今から1年ちょっと前の2015年12月31日に、スターウォーズのテーマ曲挿入曲をメドレー動画を父親が投稿したところ、英国『デイリー・メール』が「謎の日本人少女による完璧なカバーだ」として紹介したそうだ。その後『都市日報』カナダ版や、スイスの『ル・ヌヴェリスト』紙も取り上げることになり、この動画は公開後1か月で160万回以上再生されたという。わたしがこの少女の存在を初めて知ったのは、You Tubeで彼女がテレビドラマ「ドクターX」のテーマ曲をエレクトーンで弾いている映像だった。たった一人でエレクトーンを操っているだけなのに、その音がオーケストラ状態だったのです。そのまだ幼さを残している両手両足を駆使して醸し出される音が・・。この映像にはいささか驚かされた。もちろん「ドクターX」のテーマ曲意外に「スターウォーズ」のテーマ曲はじめ、『826aska』さんの動画映像がアップされている。何時の間にやらそれらに聴き入っている自分がいた。なお彼女は中学校で吹奏楽部に所属しているのですが、担当パートは　“打楽器”　だそうである。

  2017.01.17

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  これを聴いて2017年の始まりを実感…

  以前には年に3回くらいしか来るところではなかった。ここ1ヶ月半くらいの間に、この神戸文化ホールへ来るのは3回目、かなり詰まってここへ来ることになっている。前回は昨年末の『ベートーヴェン第九交響曲』、前々回は長年にわたって合唱指導に尽力された『平田勝さんの追悼合唱コンサート』でした。そして今回は2017年神戸フィルハーモニックのニューイヤーコンサートです。わたしにとっては今年も山登りの会1月新年会と重なってしまったが、コンサートの方を優先です。今回のニューイヤーのテーマは　”笛吹きたちの饗宴”　となっていて、和洋の横笛のルーツを探るといった演出になっていました。プログラム通りに第1部では『横笛のルーツを訪ねて』と題して―――●竜笛と長胴太鼓の演奏（雅楽演奏協力　出雲大社阪神分祠）で『越天楽（えてんらく）』●外山雄三「管弦楽のためのラプソディー」より『信濃追分』●チャイコフスキー「くるみ割り人形」より『あし笛の踊り』●ヘンリー・マンシーニ「ムーンリバー」などなどが演奏された。第2部では『150年前のウィーンの音楽』と題して―――●スッペ　序曲「軽騎兵」●ヨハン・シュトラウス２世　ポルカ「浮気心」、ワルツ「ウィーンのボンボン」、ポルカ「雷鳴と電光」、ポルカ「百発百中」、ワルツ「美しく青きドナウ」など、ニューイヤーコンサートに相応しいウインナワルツとポルカのオンパレード。これはウィーンフィルのニューイヤーコンサートに倣っての、お決まりの定番となっているものです。このように150年前に作られたウィーンの音楽ばかりが集められていた。因みに150年前といえば、日本では坂本龍馬が暗殺された年、ウィーンではあんな煌びやかな音楽が作られていたのです。今年もこのコンサートを聴いて、本格的に2017年が始まったと実感するのです。それはそうと、今朝早くに目覚めると窓の外は一面の雪景色。目測でも相当積もっているようだ、10数センチはいっているだろう。昨日のニューイヤーコンサートの日や先週の岩手旅行の日がこうだったらどうなっていたことだろうか？昨日の神戸はともかくも、岩手旅行は中止となったかもしれない。雪景色は観ている分にはとても良いものですが、生活するとなると大変です。

  2017.01.15

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  年の瀬間近、やはり最後は『第九』です…

  昨年末にも聴いたが年の瀬間近の昨日29日に、神戸文化ホールに行って来た。何年前から恒例なっているのかは存じませんが、神戸フィルハーモニック管弦楽団の『第九』演奏会です。12月に入ると日本中のあちこちで、このベートーベンの『第九交響曲合唱付き』というのが演奏されるのが、もう日本では完全に風物詩となっている。もちろん12月29日と言えば、もう年内もあと2日を残すだけである。何かと迎春準備に忙しい時候ですが、そんなことはもううっちゃってこのコンサートに駆けつけたということです。私の友人には何年も前から、毎年年末には『1万人の第九』に合唱で参加している人が何人かいる。いまにして思えば、私も一度や二度くらいはこれに参加してもよかったかな～と、いい思い出になったろうな～、なんて思うことがある。なんと言っても大勢の人たちと同じ目的に向かって、それを完成させるという作業がとても楽しそうで充実しているふうに見えるのです。今年もやっぱり『第九』を聴くことで、くわえて演奏後にコーラス隊と観客とが一体となって　“蛍の光”　　をアカペラで合唱したのは、ちょっとしたサプライズで印象的に一年を締めくくることになりました。娘もこれを演奏することで、今年を締めくくることになったのだろう。

  2016.12.30

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  自ら語る初期の創作活動…

  『No Direction Home』　このドキュメンタリー映像を久しぶりにテレビ番組で見た。かなり長い映像なので、前編1時間55分と後編1時間38分に分けて二日にわたって放送された。これはボブ・ディランの初期の創作活動を交えたドキュメンタリー作品で、ディラン自身が巨匠マーチン・スコセッシ監督の呼びかけに応えて語ったものです。この番組がこの時期に放映されたのは、もちろんボブ・ディラン氏のノーベル文学賞受賞による特別番組であることは言うまでもない。これまで自身について語ることがほとんどなかったボブ・ディランなので、彼の語る言葉や未公開のライブ映像などがふんだんに取り込まれ、ファンにはたまらない魅力ある映像であり、かつ考えさせる映像でもあった。ディランの生きざまや苦悩を音楽的変遷に焦点を当てながら、多様なアメリカ社会ひいては世界の世相までを浮き彫りに描きだしていたスコセッシ監督珠玉の一作だった。冒頭に久しぶりにこの作品を見たと書いたが、実はこの『No Direction Home』の2枚組DVDの発売はいつだったか、発売された時に買っていたので、その時に観て以来久しぶりだった。

  2016.12.16

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  知っている曲は1曲も無かった…

  この日曜日に、昨年94歳で亡くなった遠縁の方の追悼合唱コンサートが開催された。先日のブログにも書いたが、合唱指導に関しては著名な人だったようで、その教え子や後継者が集って追悼するという趣旨だった。6団体が参加されてのコンサート内容は、当然のことコーラス楽曲ばかり次々と披露された。わたしがコーラス関連の知識をほとんど持ち合わせていないためか、知っている曲は1曲も無かった。それでも終始心地よい感覚で聴き通すことができた。人の声それも美しいハーモニーを持った歌声というものは、何とも心地よいものだということを改めて知ることになりました。コンサート半ばで、テナーでもあった故人が生前に録音された歌声が披露され、それはさすがと思わせるものであり、会場も大きな拍手で包み込まれていた。心地よいハーモニーを聴いているとき、なぜか脈絡もなくクリムトのベートーベン・フリーズの『歓喜』の部分の映像を思い出していた。あの絵がコーラス隊に観えたのかもしれない。

  2016.12.13

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  合唱の指導者として著名な方…

  こと合唱の指導者として、特に西日本で著名な方だったみたいです。敢えて名前は出しませんが、大正10年生まれで昨年亡くなられたＭ・Ｈさんです。そんなＭ・Ｈ先生の追悼演奏会が神戸文化ホールの大ホールで開催されます。この先生が若い頃から晩年に至るまで、指導されたいくつもの学校や団体の方々が集まり追悼をする演奏会が催されるのです。全日本の数ある合唱コンクールい輝かしい受賞歴があり、兵庫県の合唱連盟の理事長や関西合唱連盟の理事などを歴任された実績がある。また、神戸市文化賞や兵庫県文化功労者表彰もされて、関連の著書や校歌の作曲なども多数ある、と略歴にはありました。そんな追悼演奏会を聴きに行く予定です。なんで全く関係のなさそうな私が、その追悼コンサートに行くのかというと、このＭ・Ｈさんはわたしの娘が嫁いだ家のおじいちゃんだったのです。生前わたしも2度ばかりお会いしたことがあるということなのです。それにしても没後に、このような大きな追悼会をされるなんて、余程の功績があってのことだと感心しているのです。どんな追悼会になるのか、お祖父さんきっと喜ばれることでしょう。

  2016.12.08

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  なんと11年振りのスタジオ録音…

  音楽CDを購入するのは、もう何年ぶりかしら。そんなに久しぶりのCDが届きました、『Rolling Stones blue&lonesome』。このアルバムに関して、予備知識を何も持たずに注文しましたので、CDプレイヤーにかけてみるまで中身は何にも知りませんでした。1曲目の出だしからしてもう全くのブルース、そして最後までブルースで一貫されていた。彼等のオリジナル曲は1曲もなしのブルース曲のカバーばかりの完全ブルースアルバム。彼等の前作はというと、もうはるか昔の2005年の『ア・ビガー・バン』以来、実に11年ぶりとなるのです。ストーンズの今作『Blue＆Lonesome』は、かれらの原点回帰ともいうべきブルースそのもののアルバム。情報によると、彼らが50年をかけて構想を練っていたといい、そしてたったの3日でレコーディングを完了したという。ということであるから、オーバーダビングなんて小手先の技は全く使わず、メンバーの生演奏一発録りということだったのだろう。ライナーノーツを見ると、エリック・クラプトンも2曲にスライドギターで参加しているのだけれど、そんなことはどうでもいい。そのようなことからも分かるように、彼らは本当にブルースが好きだったのが読み取れる。とにかく演奏を自分たち自身が楽しんでいるのです。したがって商業ベースのことは二の次になっていたのだろうと思います。いや、むしろどうでも良かったのかもしれないし、リリースしなくってもよかったのかもしれないとさえ思う。このアルバムの録音は昨年の12月だったと聞く。リリースまで1年近くかかっているのだからそんなことまでも想像してしまう。でも　“彼等の音楽的行き着く先はここだった”　との思いもする。ということは、今後彼らのオリジナル曲は発表されないかもしれないと危惧するばかりである。決して解散だけはしないでほしいものである。

  2016.12.05

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  交響曲もいいけどやっぱり協奏曲が…

  なかなか巧いピアノだった。先日の第73回神戸フィル定期演奏会で演奏された、チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番を演奏してくれた加々見茉耶（かがみ・まや）さん、1991年生まれということですから25歳くらいということです。もちろんこの人は神戸フィルの団員ではありませんので、招待されての客演ということになる。チャイコフスキーの1番と言えばだれもが知っている有名な協奏曲ですから、私も興味を持って聴かせていただいた。団員の皆さんとも、そう何回も練習リハーサルを行なったわけではないでしょうから、無理もないといえばそうなのですけれど、私が聴く限り　“決め”　の部分で一か所だけ、オーケストラとピアノの呼吸が合わなかったと感じたところがありました。まことに惜しい・・・！それとアップテンポの第3楽章で、そのテンポがほんの少しゆっくりとしていたようだった。この事を後で団員である次女に聞いてみると、＜＜ピアニストの加々見茉耶さんは速いテンポで弾きたかったらしいのですが、楽団の方がその速さでの演奏には自信が持てなかったので、ピアノのテンポを遅らせた＞＞　のだそうである。なるほど、そんなことがあったのですね。それならば先ほどの一か所　“決め”　の呼吸が合わなかったのも頷ける。でも、なかなかいいコンサートでした。交響曲もいいけど協奏曲が好きです。ピアノだけでなく他の協奏曲を今後も聴きたいものです。アンケートにはいつもそう書いているのです。（写真は開演前にロビーで演奏されたトロンボーン四重奏のもようです）

  2016.11.08

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  音楽ジャンルとして確立している…

  ライブは夜の7時45分から2ステージだということだったので、少し早い目の7時20分頃に入店。もちろん予約は友人が入れてくれていたので、何ら問題はありませんでしたが、実際には空席もありましたから予約無しでも・・。ただこの友人との飲み会はいつも、夕食を食べずに待ち合わせていますので、今回はいつもとは異例の食事を済ませてからということになりました。その日のメインは懐かしのビートルズ音楽鑑賞ですから、ドリンクもいつもより少なめで、つまみ程度の注文はするくらいです。そしてビートルズ・コピーバンドのステージが始まると、かなり年齢高目のお客さん達が大喜びの様子。そりゃ～どれもこれも演奏される楽曲は、懐かしくも知っているものばかり。２ステージで30曲弱の演奏で、久々に半世紀ほど前に聴いていた楽曲を目の前で、ノスタルジックに聴いていたということです。われわれ男連れ2人も、グラスを傾けながらにんまりと嬉しくなってしまいました。前回予告編で書きましたが、コピーバンドの生命線は歌や演奏の技術もさることながら、最重要なのはその　“なりきり度”　だと私は思っていますので、どうしてもそういう見方をしてしまいます。今度見せてもらったバンドは、その点では並みでしたが、使っている楽器・アンプの類はビートルズが使っていたものと同じものでした。最初の音が出ると同時に、半世紀ほどタイムスリップして過去に戻ったようでした。ビートルズのコピーを仕事にしているバンドなど、世界中にごまんと存在するのでしょうけれど、意図しないまでもそういうミュージックジャンルが存在しうる状況があるということは、取りも直さずビートルズの偉大さを、改めて認識することになった夜でした。

  2016.10.31

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  待ってました、こんどはピアノ協奏曲…

  11月第1週の日曜日は『神戸フィルハーモニック管弦楽団』の第73回定期演奏会です。神戸市大倉山の文化ホールで開催されます。この楽団には次女が所属していますので、毎回足を運ぶことになっているのです。今回のプログラムは、以前から私がアンケート用紙に希望を書いていた協奏曲、それもピアノ協奏曲がメインにラインアップされています。曲目は、待ちに待った『チャイコフスキー　 ピアノ協奏曲第1番　変ロ短調　作品23』です。他には、『ドヴォルザーク　 序曲「謝肉祭」　作品92』と『ドヴォルザーク　 交響曲第7番　ニ短調　作品70』となっていますから、それなりに聴き応えのあるコンサートになるでしょう。この12月にロシアからプーチン大統領が来日する予定ですから、このロシア最大の作曲家チャイコフスキーの作品が選曲されたのかもしれません。チャイコフスキーのピアノ協奏曲は第1番しか聴いたことはないけれど、第1番から3番まであるのです。しかし第3番は完成まで至らず、第2番に関しても完成はしていても、第1番が圧倒的に優れていて有名ですから、演奏されることはほとんどないのだと聞いている。そう言われるとピアノ協奏曲第2番も聴いてみたくなるから、天邪鬼のようなものです。

  2016.10.30

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  ちょっと触手が動くお知らせが来た…

  京都花見小路にあるライブハウスとその地下にあるアメリカン・バー（同系列のお店）から案内状が来た。これから以後年末までのイベントお知らせのようなものである。そのアメリカン・バーの方へは一度も行ったことは無いので、中の様子がどのようなものなのかは分からない。ただその案内状によると、10月29日・11月23日・12月25日のライブイベントは　“ビートルズナイト”　となっているので、ビートルズ・オールディーズをやってくれるのだろう。3時間飲み放題プランで3000円・3時間しっかり食べて飲み放題で4500円・お食事グレードアップ飲み放題3時間で5000円というようなメニューになっているようです。行くかどうか？　多分行かないと思うけど　“ビートルズナイト”　はちょっと触手が動く。ビートルズのコピーバンドのライブ演奏は、もう長い間聴いていない。おそらくもう20年以上は聞いていないだろう。映像では観ているが、コピーバンドというのはレコード通りに演奏してくれるので、その曲を初めて聞いた時の印象が呼び覚まされる。凝ったコピーバンドだと、ビートルズがミスをしたところまでコピーしてくれるから、面白いといえば面白いものである。

  2016.10.07

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  とても巧いし嫌いではない、けど好みではない…

  デビュー50周年！　世界の頂点に立つ進化を続けるレジェンド・ギタリスト『ジェフ・ベック来日公演』が決定したようです。来年の早々に！　謳い文句はそのように表現されていますが、その通りギターテクニックはトップクラス、そしてギタリストとしての人気も同様です。ただしスタジアムのような大きな入れ物で公演されるわけではなく、ほどほどのライブ・ホールでの開催ということのようです。わたしも彼のアルバムは何枚か持っていますが、実はあまり聴くことは無かったというのが本当のところです。といいますのは、ギターテクニックが巧みなのは認めるしそれなりにかっこいいとも思うけれど、あまり好みではないのです。楽曲自体あまり面白く感じられない。それはやはりボーカルが入らないインストルメンタル中心だからかもしれない。わたしと同じような評価がされているのか、いくら世界トップクラスのミュージシャンであっても武道館やスタジアムでの公演がされないということなんだろうか。

  2016.09.29

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  同じ時間帯でも日によって好みが違う…

  ブログを書いているときはいつも、パソコンに入れてある手持ちのありったけの音楽データの中から、好みのものいま聴きたいものを選んで、それを流しながらキーボードに向かっている。あまり気にはしなかったが考えてみると、無意識に選んだジャンルの音楽が、その時々に違うことに気が付いた。おそらくその日の気分が大きく関与し、体調や天候具合などにも左右されることもあるのかもしれない。多いのは昔から聞いてきたロックミュージックやクラシック音楽ですが、ロックと一口にいってもジャンルはいくつもあってそれぞれに気分が違う。聴きなれたストーンズやクラプトンやジミ・ヘンドリックスやディランであることもありますが、過去に聞いたことがあまりないヘビメタなどのロックを流すこともあります。またオールディーズがあったりもういろいろです。クラシックだと多いのがやはりモーツアルト、それも交響曲ではなくて協奏曲やオペラ作品を、気が付けばそれを選んでいるようだ。一方、イージーリスニングもあるしジャズのこともある。ある時はヒーリング音楽などに近いようなものを選んで、いつの間にやらうとうととして一向に肝心のブログが進まないというようなことにもなることがある。因みにこのブログを書いている時に掛けていた音楽は、ジェーン・バーキンの『Universal』というとってもアンニュイな曲ばかりのアルバムです。

  2016.09.19

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