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いなかの猫の天邪鬼部屋

第10話

第10話 ミョンド市

株式戦争は終わったが、闘いは終わらない。
とても寂しく、とても粘り強いシンだけの闘いの終わりはいつか?


ようやくドウとシンが相対した第1ラウンド、株式の闘いが終了した。結末はキム・シンのKO負け。
小市民であるキム・シンがドウの方式で、既に一度苦汁を呑んでいた'金'で、闘った。最初の出発点が違う彼らの闘いの結末は分かり切っていた。
目の前の闘いに汲々とし、借金をしてまで金で闘ったシンは、結局ドウとの闘いに敗れ、19億という借金を負う。
借金というものをよく知っていると思っていた自分が、瞬間の性急さで自身は勿論、他の人まで苦しめたという事を自責し、シンは自分の不足を悟る。
シンは全てを解決するために、闘いに敗れたら土下座して自分を訪ねて来いと言っていたドウを訪ねる。
徐々に社会的な問題を露わにするナムジャイヤギ。
今度は撤去民問題だ。
株式を超え、今度はミョンド市の撤去民村に問題を移したドラマは、こうもなるのかと思うほどに鋭敏な社会問題を多く露わにしているが、この事件は最近私たちの社会で起こった胸痛む事件、'竜山撤去'を思い出させる。
株式の闘いが終った後、シンはミョンソンが住んでいるミョンド市のバラック村が撤去されるという噂に接する。
今までナンバン派の一員としてシンの助力者になっていたジュンホは、撤去村事件でミョンソンを助けてやると同時に頼れる場所になってやり、そんな二人の間には厚い信頼感が積もり、新しいラインを形成する。
シンはジュンホに加勢して用役業者を相手に孤軍奮闘するが、その過程でみすぼらしい身なりのミョンド市の市長に会う。
市長がいない隙に乗じて再び訪ねて来た用役業者の反撃は更に乱暴になり、そんな最悪の状況で確かに発揮されるシンの意地と機転(焼身青年という別名の始まり)で現場は整理される。
この場面で10話初盤にムンホがシンに詐欺を一勝負して韓国を抜け出そうと言った言葉が思い出されるが、その時シンがきっぱりと言い切ったこんな言葉のためだ。詐欺は体質でないと答えたが、嘘を言う事も刑務所で習った8つの中の1つなのだろうか?ひょっとすると、ムンホに詐欺は体質でないと言った事が、詐欺でなかったと考えるようにさせたのか(笑)。
全ての人々を驚かせた焼身ショーが一段落した後、ヤン市長とシンはミョンド市の開発を食い止めようとドウを訪ねて行く。
ドウは、ヤン市長、あなたが成し遂げられない事を自分が代わりに成し遂げてやると唱えるが、その中にある鋭い表現で、ヤン市長に自身が描く遠大な夢を知らせる。
だが、ヤン市長は適当に認めながら、その中に保健所とアパート三棟を作るよう頼む。
'チェ・ドウ'という存在だけが夢見て成し遂げられる遠大な夢の都市、ネオモナコにそんなつまらない存在を入れらるはずがないが、自身の権威を慇懃に見せて主張するヤン市長の姿を見て、これからの事が簡単に成らないかもしれないと予想する。

LA,LA,LAばかりだったジェミョンは、結局自身のスタイル通りに父の復讐をする事を決める。
シンは素早く彼を探しに行き、生半可な復讐を阻止しようとするが、既にジェミョンはケイにやられた状態だった。
今までドリームチームは、各自の場(または長点)で成し遂げると言うより、原因は異なれど目的が同じという理由で団結し、夢中で作戦が実行されたため、職場の同僚のような感覚で、個人的に感情を共感する時間がなかった。
だが、株式の闘いに敗れた後、シンがドウを訪ねて行く事を心配してかばおうとしたり、ジェミョンの傷害事件等で、ドリームチームが同じ目的のために力を集める事を飛び越えて、より粘っこく、再び結集し同志になれる契機になってくれたのではないだろうか。
ジェミョンを連れてシンはヤン市長を訪ねて行き、助けを求め、幸い彼の助けでジェミョンは治療を受ける事になる。
治療を終えた後、シンは、無鉄砲だが自分が何をすべきなのか知っていて、それを成すために動くジェミョンに対し、自分は漠然とすべき事があるが、それが何で、それをどうやって片付けるべきか見えないという事実を悟る。
そして、そんなシンにヤン市長は言う。'一人だから弱いのだ。100万個の卵を集めろ。それで岩を割れる'その言葉は、息を詰まらせていた、そして更に疲れて辛くなっていたシンの心に大きく響く。
ヤン市長はこれからキム・シンにとって兄キム・ウク以外の新しい精神的な支柱であると同時に師になってくれる。
無能力だった小市民キム・シンが少しずつ成長出来る事を期待し、100万個の卵の意味を悟ってミョンド市の問題をどうやって片付けて行くのか、見守ろう。


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