2005/11/26(土)11:16
姉歯、(株)ヒューザー、倒壊建物問題 ~おじゃまモン~
<倒壊マンション問題>
今回はinfoseekの御題でもある、この問題を取り上げてみたい。
各地で検証価1を切る、震度5強以上での倒壊可能性の高いマンションが
発覚している、この問題。
では、一体どういう問題なのか? ザッと見てみることにしよう。
建築主 (ヒューザー)
↓
設計事務所 (6社) ⇔ 姉歯建築設計事務所
↓
指定確認検査確認機関 (イーホームズ)
↓
施行業者 (木村建設)
↓
指定確認検査機関
↓
入居 (住民)
上記のように、このマンションを取り巻く状況を図にしてみた。
14棟の完成済み建物(東京・神奈川・千葉)の検証価は0.26~0.56
(0.78がひとつ)であり、1で震度5強を耐えるわけだが
まったく値が足りてないことがわかる、さらに、今のままなら
住居民の重さにより倒壊する可能性もあるといわれている。
では、それぞれのお口あんぐりな、発言をご紹介する。
6社のひとつエスエスエーは
・建築主(ヒューザー)に安い姉歯事務所を使うように指示された。
一級建築士姉歯の発言は
・イーホームズのチェックが甘く何も見ないので(検査は)通りやすい。
・業界全体がコストダウンの方向を見ていて、それに流された・・・(あきれる)
(株)ヒューザー 社長は小嶋進で、インタビューでは自分をホリエモンに
なぞらえ「おじゃまモン」と呼んでくれと場を読めない発言をする。
Q、姉歯事務所に対して
A、言語道断 人間の顔はしているが、人間ではない
Q、今回の問題はどこに?
A、確認検査機関が確認検査機能を果たさなかったことがすべて
(ヒューザーが告発対象になることはない)
また、次のような発言もしている。
・姉歯を使えと指示した事はない(⇔現場では姉歯を使えと言った可能性がある)
・公的資金の貸し付けが建替えの条件(⇔自力での建替えは不可能)
では、このような問題を受けて北川国土交通大臣は
・姉歯事務所や6社に対する告発は早くするように指示を出している。
・これは民間の問題ではあるが、国と地方が速やかに介入することだと思っている
ここまでが、まあ、重要参考人と言われる人たちの発言である。
ではここで、北川大臣は告発と言っているが、どういう罪になるのか?
建築基準法違反での刑事告発となれば20条の安全性に抵触することになり
罰則は、な、なんと、30万円以下の罰金・・・これだけ。
では民事ではどうか?
住民側が売主への契約破棄、損害賠償請求となるが売主があれだけの被害者に
全額支払いができるかどうかは心もとない。(住民泣き寝入り?)
また、設計それ自体のミスに対する保証はなく、施行に対する保証はいくらかありえる。
(これは設計ミスなんてありえない、建築の時点でミスが起こるだろうと想定していたため)
つまり設計事務所をどう叩くか、法では厳しい状況であるといえる。
資格剥奪などの措置を講じるしかないのか?
現実問題として、次のような問題がある。
住民側:契約解除希望 ⇔⇔⇔ ヒューザー側:建て替えをしていきたい、契約解除は無理
なぜなら、補償額が莫大で倒産してしまうから。
つまり、賠償能力が無いということだ。
*ヒューザーではないが、どこかは全額補償した、これは被害額が少なく
まだ、会社の体力が残っていたからであろう。
さらに1996年以降、姉歯が携わったのは、22都道府県 194件!
姉歯は発覚しただけで、もうないと言っていたが、すでにその後、五反田で一件発覚
この無責任な発言から見ても、まだまだ残存する可能性は高いのではないか?
また、今回の倒壊の可能性が高い建物は補強という案も出ていたが
取り壊し、建て直しの方向で進みそうだ。
発覚した建物の背景を見て、建築主・6社の設計事務所・姉歯事務所の
つながりは明らかであり、現在、責任の擦り付け合いをしている状態である。
3社ともに、首根っこを抑え付け、家宅捜査なりして、一体どういった関連があったのか、これは暴かねばならないであろう。
明らかにしないと、先が思いやられる。
今回、北川大臣の意向を受け、国民の税金がまたまた投入されそうだ
貸し付けという形である以上、ヒューザーはキチッと情報公開をしていかねばならない。
ただ、今回の事件、指定確認検査機関まで責任はあると考えられる。
なんのための検査なのか?
阪神大震災の高速がぶっ倒れた姿を、また見たいのだろうか?
そして、こういう問題が起きると、一部のおバカさんの行動が全体の犯罪と
思われてしまうような報道になり、大きな迷惑を被るのは真面目に
取り組んでいるちゅうなごんさんの旦那さんのような同じ業者の方々なのだ。
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