一 夢 庵 風 流 日 記

2006/02/19(日)11:18

メール一通 自民と民主 ポーカーゲームかな

国内政治(88)

民主党永田議員が提示した「堀江容疑者、武部幹事長への3000万円指示」 メール問題は、持ち手を切るポーカーの様相を呈してきたと思う。 昨日の午後10時過ぎに民主党野田国体委員長が堀江被告が出したとされる メールの写しをコピーしてマスコミに配布した。 あまりに疑義が取りざたされ、収集を余儀なくされたからだということだ。 この問題は、まず民主党永田議員が予算会議の中での質疑において ある重要なフリーライターからとんでもない資料を得たという発議から始まった メールの内容は、堀江被告が武部幹事長の次男に3000万円の 政策コンサルティング料を口座振込みするというものであり、もしこれが本当なら・・・。 これに対し、武部氏本人だけでなく、閣僚、首相に至るまで否定 首相に至っては「ガセネタ」と言い切り、まったく相手にしない対応をとった。 永田議員は、このガセネタ発言に触れ、国会内でその発言を為す根拠はと聞き 首相は武部氏本人から聞いたからだと説明、永田氏は疑惑のある人物の意見を 一方的に信じるのはいかがなものかと指摘し、ではどうすれば信じてくれるか知恵を 貸して欲しいと質疑、これに対し首相は、永田さん落ち着きなさいと始め その後、あなたが一方的に疑惑だと決め付けて攻撃しているんであって、 証拠があるなら、それを出せばいいのではないのかと答弁し、このラウンドは 終了した。 この後、マスコミは一斉に記事に取り上げたが、確たる証拠を出してこない民主党に 疑惑の目を向けはじめ、それに対し野田氏の会見となったようだ。 当の武部氏は次男の口座を調べたが事実無根であったと主張、民主党は証人喚問や 国勢調査権を行うべきだと言い出している。 流れは、こんな感じで、さほど進展も無く難しくも無い、この問題。 ここでの大きなポイントの一つ目、メールを見てみる。 上記が配布されたメール、黒塗りの部分は元々消してあった部分と個人情報(名前など) 保護のため、民主党が消した部分との二通りがあることを確認しておきたい。 本文部分が民主党が黒塗りした部分であり、受信送信者などは元々消してあった。 気になるのは、一番下の部分、「堀江」の「堀」の左側のみ消していることだ 消すなら全部だろうに、なぜ中途半端に「堀」を消したのか、「掘」のような 遊び文書ではないのかということが頭をよぎる。 この部分がなぜ消されたかは、民主党員の中でも知らない人が多いので、 どうも怪しいと思うのだが・・・ しかし、いくらなんでもこんなことで引っかかる国会議員、それも二大政党のひとつでは あるまいて、このメールを出したということは絶対補強する材料があるはず 無ければ、学級会レベルの与太話でしかなくなる。 よほど確たる証拠とは口座振込みの印字や記録、これがカギ、もちろん口座を 武部氏の次男の口座と言い切るのは拙速だ、マネーロンダリングに長けたライブドアが 別口座に振込み、そこから還流させるなど容易いことである、しかし大きな疑問が横たわる それは、振込みという手法、昔から裏金は現金が鉄則、証拠の残る手法は絶対行わない これが基本だ、最近失敗した野中橋本の日歯連でよくわかったはず、証拠隠滅は 基本中の基本なのだが、なぜ振込みなのか? よほどの馬鹿二人なのか、 それとも、単なる怪文書かという二極論にならざるを得ない。 はっきり言って、民主党がもう一手指してくれないと動きはない、来週の代表質問 党首討論あたりで何か出てくるのか、これは冷静に見る必要がある。 次に、小泉首相だが、間違ったカードを切ってしまった気がする。 永田議員に挑発されてムキになったのか、「武部氏本人に聞きました」という ちょっと一国の首相にしては軽率な発言だったと感じる、首相にとっては、いきなり 肩を持つ発言よりは、今の段階ではダンマリを決め込み、もう少し詳細な証拠を 求めるとだけ言っておいたほうが良かったのではと思う、首相のこの発言等で 閣僚級までも民主党に乗せられ言わなくてもいいコメントをしてしまう。 例えば、この後、民主党が決定的な証拠を出してきたら、首相のクビまで見えてくる そこまでいかなくても、5~7ポイントは支持率を下げるであろう、しかし黙っていれば 武部氏を予定とおりポンと切れば何の問題もない、それ以上は首相閣僚級にまで 献金が及んででもいない限り、まずクビに手がかかることはない。 首相としては、リスキーな方向に向かったなあという気はする、物事は慎重に 内閣に危害が及ばないようにするということは重要だと思うのだが・・・ ここで民主党に目を向けてみる、このメールがガセであれば大ダメージ まず建て直しは不可能、というか民主党自身無くなる予感だ。 永田氏ひとりのクビではすまない、そんなちっぽけなクビなど要らないというのが 本音だろう、となると民主党代表までクビがかかる、これだけリスキーなカードを 何にも後ろ盾のない状況で切るだろうか? とりあえず出してみたでは済まないだろう。 代表のクビが飛んで都合の良い連中は誰だろうか? 自民だろうか?NOだ、民主党の中にいる左派(旧社会党系)横路や小沢こそが 棚からぼた餅状態であると思える、でもここでも疑問がある、そこまでして党基盤を 引っ張ったとしても、民主党自身がボロボロに傷ついた状況で意味があるのだろうか? 何かしら秘策があるのか、ここにきてダンマリな小沢、横路、菅あたりの動向が どうも気になる、4点セットで十分クビとまではいかなくても支持率急降下まで 小泉内閣を引っ張り込める民主党がここで一大決心をしたのはなぜなのか。 自民党がガセネタを流し、まんまと掴んだ永田議員という間抜けなオチは嫌だなあ(笑)。 国内政治国際政治外交はカードゲームと同類だ、民主党は次なる一手を持たず 与党側が国勢調査権に同意しないとか証人喚問に同意しないと言って攻めるのは ナンセンス(大体、国家が個人の情報を暴くのだからよほど慎重に決定すべきこと) とりあえずこんなメールがありました、調査調査!では個人はたまったもんじゃない。 やはりここはそれなりの証拠を次の一手として民主党は出さなければ大負けであり 自民党はカードを見てから次の一手を切れる有利な状況、小泉首相の一言は余計だったが まだ、内閣有利である、ただ、民主党のカード次第では退陣にまで追い込まれる 可能性はあり、今週末から来週にかけての与野党の攻防は見ものである。 ただね、3000万円って少ないよ、億単位だって動かすなら。 もし出てくるとしたら、もっと大物が捕まることは間違いない。 BSEと耐震偽装問題は、忘れないで片付けてね、国民はそっちのほうが重要と 考えていると思うので。               ↑           ↑  情報に惑わされず、来週の民主党の提示を待ちましょう、クリック多謝。        「いい加減な派閥政治と裏を斬る」   一 夢 庵 風 流 日 記   

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