一 夢 庵 風 流 日 記

2006/08/16(水)21:09

戦死者

亜細亜以外(20)

”イスラエルがレバノンに空爆” 21世紀に至るまで、人類は地球上のあらゆる場所で殺戮を繰り返してきた。 約60年前のことに過ぎない世界大戦、その後は米ソの代理戦争、旧ユーゴの内戦、 湾岸戦争、パレスチナ紛争、イラク戦争・・・、ソ連邦崩壊による冷戦終了後、世界 がグローバル化に進むと、抑圧された民族、宗教、領土、利権に絡む紛争が一気に噴 出したといえるだろう。 試しに第二次大戦後の主な紛争・戦争における死亡者数を あげてみると、印パ戦争(20万人)、朝鮮戦争(200~450万人)、ベトナム 戦争(200~300万人)、ビアフラ戦争(200万人)、イラン・イラク戦争 (20万人)、旧ソ連によるアフガニスタン侵攻(20万人)など。 また内戦においても多くの血が流れている。 カンボジア内戦(170~300万人)、 グアテマラ内戦(20万人)、ウガンダ内戦(30万人)、スーダン内戦(200万人)、 ルワンダ内戦(80~100万人)、ユーゴ紛争(20万人)など、戦争による死者 以上ともいえる。 戦死者数は資料によってまちまちで正確な数は出ていないのだが ただ世紀を追うごとに戦死者の数は確実に増えてきている。 アメリカの「word military and social expenditures」によると、18世紀 (700万人)、19世紀(1940万人)、20世紀(1億780万人~ 1億6000万人)となり、すでに20世紀だけでそれに先立つ5000年間の 戦争死者数を追い越しているとする説もある。 こうした戦死者数の増加は、航空機 や原子爆弾などの大量殺戮兵器が開発されたことが大きく影響している。さらに、 総力戦の結果、戦闘員より非戦闘員の犠牲者が増えたことが現代の戦争の大きな特徴 でもある。 近年、この傾向は著しく、戦争や紛争における戦闘員と非戦闘員の死亡 者数の差は開くばかりで、戦闘員の死亡は驚くほど少ない。 例えば、米兵の戦死者 数の推移は、ベトナム時に4万7355人だったのが、湾岸戦争(148人)、ソマ リア派兵(18人)、コソボ空爆(0人)と、空爆が作戦の中心になってきてからの 効率の良さは驚くばかりである。  しかしながら一般民衆の犠牲者は減ることはない、それが現代の戦争というものだ。 ヒロシマに原爆がおとされたとき あの日、わたしはあの飛行機、みとるんですよ。「あーれ、おかあさん、B29が 飛んでるけど、警戒警報でなんじゃったよねえ、こりゃあ爆弾おとすよ」とゆうた と同時に、ドカーン、パチパチ…ゆうてね、わからなくなった。丸木位里の妹、大 道あやが語るヒロシマの絵本。CD付き。 戦争の死者数における一般民衆の割合は次のように変化している。 第一次世界大戦   853万人  5% 第二次世界大戦  3544万人 48% 朝鮮戦争       452万人 84% ベトナム戦争     300万人 95% 大田平和総合研究資料より ちなみに中国の文化大革命による死者数は3000万人(石原都知事)、 8000万人(ワシントン・ポスト)と報じられており、その酷さがわかろう というものだ。          湾岸以来、戦闘者の死者数の少なさを発表して効率の良さを強調していますが、 民間人の犠牲者は何百何千倍も増えているのです。       一 夢 庵 風 流 日 記

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