inatoraの投資日記

2005/03/23(水)21:54

劇団四季の企業価値(前編:四季株式会社の財務諸表)

劇団四季のミュージカル「マンマ・ミーア」に首ったけです。去年、潮留にある「電通四季劇場」で観たのですが、「もう一度行きたい」ということで今年の8月にわざわざ大阪まで行くことにしました。(ちなみに、私は東京在住。) マンマ・ミーアを見たくなった人は、ぜひ! マンマ・ミーア ところで、劇団四季には「貸切」というのがあります。どこぞの団体がそれを利用して仲間だけで楽しんでいるのでしょうけど、何を考えていたのか、ふと私も「貸切をやってみたい」と思ったわけです。 貸切をするといくらになるかを計算してみました。 *チケットの値段 S席:11500円 A席:9450円 B席:6000円 C席:3000円 *「電通四季劇場」の席数:1216席 殆どがS席とA席なので、平均単価10000円で計算すると、全席を押さえるのに1216万円かかる計算になります。貸切だといくらかの割引がきくとして、それでも1000万円くらいはかかるという予想です。 うーん。今の私のポケットマネーではかなり無理があります。ぜひ、バリュー投資仲間と貸切で「マンマ・ミーア」を観たいところですが。 そして、そうこう考えているうちに「劇団四季はボロい商売をしている」ということに気づいた私は、劇団四季の企業価値に興味を持つようになりました。すなわち、「いくらで買収したいか」ということです。 なんと、劇団四季の財務諸表が公表されていました。会社名は「四季株式会社」です。その財務諸表を少し見ただけで「凄い」の一言でした。一言で言うと「日本のバフェット型企業」です。 そのへんにある日本の上場企業などハッキリ言って「ゴミ」のように見えてきます。まあ、情報がほんの一部しかないので、これだけで判断するのは危険ですが、ビジネスフランチャイズの強さを考えるとそう思えてきます。 四季株式会社 以下は、営業収入の推移と簡易的な財務諸表です。情報はこれだけですが、凄そうだということは確認できます。 *営業収入(売上高)の推移 第33期(1999年1月1日~同年12月31日) 18,860百万円 第34期(2000年1月1日~同年12月31日) 17,002百万円 第35期(2001年1月1日~同年12月31日) 18,959百万円 第36期(2002年1月1日~ 同年3月31日) 4,405百万円 第37期(2002年4月1日~2003年3月31日) 20,904百万円 第38期(2003年4月1日~2004年3月31日) 25,085百万円 (36期は、決算期変更に伴い3ヶ月の決算) *公演回数 第33期(1999年1月1日~同年12月31日) 2,265回 第34期(2000年1月1日~同年12月31日) 2,297回 第35期(2001年1月1日~同年12月31日) 2,223回 第36期(2002年1月1日~ 同年3月31日) 530回 第37期(2002年4月1日~ 2003年3月31日) 2,567回 第38期(2003年4月1日~ 2004年3月31日) 2,886回 (36期は、決算期変更に伴い3ヶ月の決算) *劇団四季の貸借対照表(一部、損益計算書) 利益剰余金の中にある「うち当期純利益」という項目が直近の「税引後利益」であると考えていいと思います。明日はこの財務諸表と劇団四季の事業内容から、簡単に企業価値分析を行う予定ですが、今回は簡単にいくつかの指標だけを並べておきます。 ・株主資本比率=63.8% ・ROE=25.0% ・4年売上高成長率(年率換算)=7.4% うーん。やっぱり凄いです。私は「マンマ・ミーア」だけでもいいから買収したいです。 今日の言葉: 「ビジネスフランチャイズを作るのは競争優位性である。」 P.S. しかし、非上場企業の財務諸表ってあまり細部まで公表されていないですね。劇団四季の有価証券報告書を入手したいところです。 でもやっぱり、「零細投資家」でも良いですから、「劇団四季の株式」がほしいです。浅利慶太(劇団四季の社長)さん!お願いします!

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