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2005年04月30日
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今回は「債券編」です。債券についても、インデックスそのものの技術的な話は最低限に留め、多くの個人投資家にとって興味深い「インデックスファンドは利用価値があるのか?」という点に焦点を当てて話をしたいと思います。

株式でアグレッシブに投資リターンを稼ぐために必要な時間とエネルギーをつぎ込めない人にとっては(グレアム風に言うと「防衛的投資家」)、債券も重要な投資対象になり得ます。

債券の場合、事前に投資リターンがある程度見えているという点で心理的に安心感があります。もちろん、信用リスクや金利変動リスクなどは存在しますが、長期的視野での資産形成という位置づけで「信用力の高い債券の満期保有」を基本とすれば、いずれのリスクも軽減できます。

もちろん、「インフレ考慮後の実質リターンの減少」というリスクは存在しますが、そこは株式と債券の組み合わせという形で回避すればよいのではないかと思います。この話題は、今回の範囲を超えてしまいますので、近日中に別途取り上げたいと思います。

前振りが長くなりましたが、債券投資を考える際に、インデックス投資は役に立つかという話をしたいと思います。債券の基本的な話は以前に取り上げましたので復習になる部分があります。(詳しくは、2005年12月12日~2005年12月19日までの日記をご覧ください。)

当たり前ですが、投資信託は「販売手数料」「信託報酬」「ファンド内の売買コスト」がかかります。その他にも、個人投資家の場合、利息(クーポン)を得たときにかかる税金や、途中売却したときに得たキャピタルゲインに対して税金がかかります。

株式の場合、潜在的に高いリターンが期待できるので、これら諸々のコストを跳ね返せるだけの運用スキルがあればいいという考えもありますが、債券の場合はそうはいきません。

満期保有を前提とする場合、債券から得られるリターンはクーポン収入と償還差損益の合計に等しいです。また、個人投資家が債券でタイミング戦略(金利予測・個別銘柄選択)を行うというのは限界がありますし、たいていの場合は不可能です。

したがって、債券投資の場合、「クーポン収入+償還差損益」という限られたリターンから、いかにコストを取られないかが非常に重要となります。債券の世界ではコストと税金に疎い投資家は確実にカモられます。

この点を勘案して、インデックスファンドを考えます。


1.国内債券

国内債券からです。結論から申し上げるますと、現時点ではインデックスファンドに投資する妙味は全くないと言えるでしょう。理由は簡単で、今の日本の金利が低すぎるという点に尽きます。

国内債券のインデックスとして有名な「NOMURA-BPI」は、国債・地方債・政府保証債・金融債・事業債・円建外債・住宅金融公庫債といった債券を広くカバーしたインデックスで機関投資家が標準的に利用しています。

信託報酬が低く税金もかからない年金資金などであればともかく、個人投資家がこのインデックスに投資信託経由で投資したところで、コスト控除後のリターンは限られています。

実際、NOMURA-BPIの実質残存年数(デュレーションという)は約5.5年、平均利回りは約0.7%です。債券の中では最も良心的な投資信託であるインデックスファンドでさえ、販売手数料と信託報酬を合計すると年率0.3%程度は取られます。これにファンド内の売買コストや税金を控除すると得られるリターンは限りなくゼロに近くなります。

信託報酬の高いアクティブファンドは論外です。コストだけで債券の潜在的リターンが全て食われてしまいます。今の国内債券のアクティブファンドは「資金が拘束される上に運用会社を儲けさせているだけ」という「詐欺的な商品」と言えます。

このような低金利ですから、現時点において国内債券に投資する場合、投資信託経由で投資するメリットは全くなく、郵便局や銀行や証券会社で個別に国債(固定利付債だと2年・5年・10年、変動利付債だと10年)を買うというのが最もコスト安な選択になります。

日本の債券市場のインフラが整っていない以上、これは致し方ないかもしれません。


2.外国債券

外国債券についてです。日本が低金利であるという事情もあり、外国債券は国内株式と並んで、個人投資家の資産形成における主戦場となっています。

その外国債券については、インデックスファンドの活躍余地がかなりあるのではないかと思います。多くの個人投資家にとっては最も良い選択肢であると言えるかも知れません。

ちなみに、外国債券のインデックスで有名なのは、「シティグループ世界国債インデックス」です。世界の先進主要国の国債が投資対象となっており、時価加重型のインデックスです。通貨も残存年数も広範にわたって分散投資されていますので、1国のリスク(為替リスクや金利変動リスク)をもろに食らうという心配がありません。

円ベースで換算したシティグループ世界国債インデックスの実質残存年数(デュレーションという)は約5.9年、平均利回りは約3.6%です。

外国債券関連の投資信託についてですが、インデックスファンドの信託報酬は0.5%~0.7%、これに対してアクティブファンドの信託報酬は1.0%~1.5%です。

しかも、アクティブファンドは銘柄を頻繁に売買したり、毎月分配を実施することによる余計なコストがかかりますので、長期の資産形成を考える場合、インデックスファンドと比較して格段に不利です。

債券関連の投資信託に関しては、コスト控除後のリターンでアクティブファンドがインデックスファンドに勝つことはまず不可能と考えるべきで、そういった意味ではインデックスファンドは悪くない選択肢です。

外国債券で一番コスト安な投資は、証券会社で売られている個別の国債から自分の目的に合ったポートフォリオを組むことですが、資金力がある程度必要な上に(最低でも300万円くらいは資金がないとペイしないと思います)、ポートフォリオを組む作業が面倒であるとも言えます。


今日の言葉:
「インデックスファンドは、十分なリスク分散が図れて、かつ、個別銘柄選択と比較しても遜色がないリターンを享受できる資産クラスに限れば有効な投資手法と言える。」

P.S.
以上のことから、私としては以下のように結論付けることにします。

*国内株式
「日本の代表的な企業が割安であること」「日本の長期的な経済成長に期待が持てること」が前提である。それが怪しいと思うなら個別銘柄投資に徹するか、国内株式への投資を控えるのが良い。

*外国株式
新興国の成長に賭けたいという思惑があればインデックスファンドを利用するメリットはある。

*国内債券
インデックスファンドを利用するメリットは全くない。個別に国債を買うべきである。

*外国債券
多くの個人投資家にとって、インデックスファンドを利用することが最良の選択となり得る。





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最終更新日  2005年04月30日 10時52分18秒
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