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相場が落ち着いてきております。
ここ2週間ほどの暴落局面で買い増しした銘柄、外した銘柄がありました。 後から振り返ると「ここでこの銘柄を買っとけば良かった」というような後悔もなくはありませんが、そこはリアルタイム上の意思決定なので、今さら考えてもしょうがないと諦めております。 さて、信用取引を使っている場合、「銘柄選択」と「リスク管理」のどちらを優先させればよいかについて書いてみたいと思います。 結論から言うと、「リスク管理」を優先させるべきだと思います。 これは、 「バリューと考えられる銘柄が下落局面に入ったとき、信用取引を活用していると、正当だと考えられる価値に戻る前に、株価下落に伴う含み損によって、強制的に(あるいは、心理的に)ポジションを処理せざるを得ない可能性がある」 という理由からです。 バフェットが 「借金をして株を買うのは、鋭利な刃物をハンドルの前におきながら運転するようなものだ」 「そのうち、でこぼこの道に遭遇するでしょう」 (「自分を信じるものが勝つ」より) と例えているように、「たとえバリュー投資でもミスター・マーケットの不機嫌を侮ってはいけない」ことを示唆しております。 ミスター・マーケットが異常にご機嫌になったり不機嫌になったりすることを繰り返しているので、ものすごく長期で見るとバリュー投資が有効であるということが言えます。 信用取引を使うと「レバレッジ分だけ利益を得られる可能性」がある代わりに、「フェアバリューへの収束という長期的要素が幾分危うくなる可能性」があることだけは肝に銘じておかなければなりません。 私自身は、「レバレッジ分だけ利益を得られる可能性」と「フェアバリューへの収束という長期的要素が幾分危うくなる可能性」とを天秤にかけたときに、前者のメリットのほうが大きいと感じているので信用取引を活用しているのですが、後者のリスクは十分に気をつけなければならないと考えております。 したがって、信用取引を活用している場合は、 「安い銘柄が出てきたから信用枠を目一杯使いたい」(銘柄選択) ということと、 「万が一、もう一押しの下げがきたら退場させられかねない」(リスク管理) ということがあれば、これは絶対に後者を重視すべきだと思います。 私も今回を含めて信用取引の維持率が低下したことが何度かありましたが、このようなときは常にリスク管理を優先してきました。 もし、 「キャッシュポジションが殆どない」 「信用の含み損が多い」 「維持率がぎりぎり」 という状態で、もう一押しすると追証がかかるというポジションであるならば、結果的に戻りが鈍くなってもそのポジションは一旦整理しておいたほうがよいかと思います。 それが生き残るための戦略だと思います。もちろん、「信用取引をしない」という選択肢も当然ありますので、そこはよく考えてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
信用取引・・・奥が深いですね。
投資資金に余裕があって、キャッシュポジションが高ければ信用をやってものいいのかなと思います。現実的に今の私では投資範囲が日本株だけではない、余裕資産がまだまだ少ないのでしばらくはやらないと思いますが。ですが、堅実な(?)信用取引もあるってことを知って勉強になりました。リターンよりもリスクに対する考え方が重要なんですね。 (2006年02月23日 11時56分57秒)
短期投資がうまくないから長期投資家になったような長期投資家さんが、なぜ短期の動向ですぐに安いからという理由で信用でナンピンするのか。今の段階でキャッシュポジションが殆どなく身動きが取れないような長期投資家さんは物凄いリスクの高い取引をしていると思います。物凄い長期というけれど、ずーっと先これからのこと、日本市場がどうなっているのか、全くわからないと思います。過去うまくいったバリュー投資であれシステムトレードであれ、今後もうまくいくと信じるのはもはや合理的な判断ではないと思います。
(2006年02月23日 12時22分45秒)
わからないけど、それに賭けてみる!ってのなら分かります。最近、バリュー投資が低リスクであるという間違ったレッテルが貼られていると思います。
(2006年02月23日 12時24分29秒)
稲虎さん。いつも楽しく拝見させてもらってます。
「リスク管理」ってことなのですが、このリスク管理自体が、他人へプレゼントするリターンの源泉の一つになってしまっているのではないか。なんて思いも若干するのですが。 本人にとってはリスク管理かもしれませんが、市場にとっては知ったことではないですよね。場合によってはバリューアノマリの源泉になっているかもしれないよ。なんて考えてしまいます。 (稲虎さんは理解してくださると思いますが、リスク管理が重要ではない。とかの意味で言っているわけではありません。) 信用取引自体が勝ちにくいメカニズムを内包してるなんてことはないでしょうか。 (なんて妄想しつつ、私はショートポジションなんて持っているのおバカさんなのですが 笑) 今後もご活躍、楽しみにしております。では。 (2006年02月23日 13時25分24秒)
信用取引・・・奥が深いですね。
投資資金に余裕があって、キャッシュポジションが高ければ信用をやってものいいのかなと思います。現実的に今の私では投資範囲が日本株だけではない、余裕資産がまだまだ少ないのでしばらくはやらないと思いますが。ですが、堅実な(?)信用取引もあるってことを知って勉強になりました。リターンよりもリスクに対する考え方が重要なんですね。 (2006年02月23日 14時22分59秒)
いかくん1203さん
>信用取引・・・奥が深いですね。投資資金に余裕があって、キャッシュポジションが高ければ信用をやってものいいのかなと思います。 多くの場合、人間本来の欲から、信用取引を最大限まで使ってしまって下落局面で切らざるを得ないということになってしまいがちです。私もこれには気をつけなければなりません。 >現実的に今の私では投資範囲が日本株だけではない、余裕資産がまだまだ少ないのでしばらくはやらないと思いますが。 日本株は今年は厳しいと考えているので、他の投資対象もと考えてはいるのですが、なかなか実行に移せないです。 >ですが、堅実な(?)信用取引もあるってことを知って勉強になりました。リターンよりもリスクに対する考え方が重要なんですね。 リスクマネジメント上は、自己資金の1.5倍以内で銘柄も分散していれば、問題ないかもしれないと考えております。 (2006年02月25日 07時56分43秒)
恋の漣さん
>短期投資がうまくないから長期投資家になったような長期投資家さんが、なぜ短期の動向ですぐに安いからという理由で信用でナンピンするのか。 信用って安易にポジションを作れるだけに、安全域の確保が非常に重要だと思います。 >今の段階でキャッシュポジションが殆どなく身動きが取れないような長期投資家さんは物凄いリスクの高い取引をしていると思います。 これはおっしゃるとおりです。私も含めて考えるところがあります。 >物凄い長期というけれど、ずーっと先これからのこと、日本市場がどうなっているのか、全くわからないと思います。 統計的手法の有効性を厳密に証明するためには「永久」という期間が必要ですが、そこは「十分に長い期間」という形で妥協するしかないと思います。 先のことが分からないというのは確かです。 >過去うまくいったバリュー投資であれシステムトレードであれ、今後もうまくいくと信じるのはもはや合理的な判断ではないと思います。 相場で同じ局面が全くないというのは本当だと思いますが、人間の本質が変わらない限り、人間の本質を利用した投資方法はそれなりにワークするというのが私の考えです。 相場環境に応じていくらかマイナーチェンジは必要かも知れませんが、コアの哲学的な部分さえしっかりしていれば問題ないのではないでしょうか? (2006年02月25日 08時09分46秒)
恋の漣さん
>わからないけど、それに賭けてみる!ってのなら分かります。最近、バリュー投資が低リスクであるという間違ったレッテルが貼られていると思います。 これについてですが、確かに「誰かの銘柄に相乗りする」とい風潮があり、それはつまるところ「大衆と同じ行動をすることに他ならない」ということであれば、これは大きなリスクであると思います。 そもそも、銘柄でなく自分のプランと哲学が重要なのに、それを忘れている人が多すぎるのは非常に残念です。 いろいろな掲示板でも「○○が買ったらしい」とか「○○が買ったあの銘柄はどうなった」とか書かれていますが、そんなのだけで投資を語るのは甘いと私は思うんですね。 銘柄や勝率だけでバリュー投資が語られるのであれば、私はバリュー投資家の看板をおろしたいですね。だって恥ずかしいですから。 (2006年02月25日 08時11分16秒)
abita6さん
>「リスク管理」ってことなのですが、このリスク管理自体が、他人へプレゼントするリターンの源泉の一つになってしまっているのではないか。なんて思いも若干するのですが。 これはどのような意味なのかよろしければ教えていただければと思います。リスク管理を誤った結果、他人にリターンをプレゼントするということであればしっくりきます。 >本人にとってはリスク管理かもしれませんが、市場にとっては知ったことではないですよね。 私のポジションなども市場にとっては知ったことではないかもしれませんが、より重要なのは自分が退場させられないことですから、市場が知ったことではなくても必要かと考えております。 >場合によってはバリューアノマリの源泉になっているかもしれないよ。なんて考えてしまいます。 人間の心理的本質から結果的に大きな損をする方向にバイアスがかかった状態でリスク管理をすると結果的にアノマリーの源泉になるのは間違いないですね。 >信用取引自体が勝ちにくいメカニズムを内包してるなんてことはないでしょうか。 これは信用取引をやればやるほどそのとおりだと思います。その勝ちにくいメカニズムを克服してリターンを獲得できるように日々努力しております。このあたりのネタは近日中に。 >今後もご活躍、楽しみにしております。では。 ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。 (2006年02月25日 08時18分56秒)
稲虎さん。丁寧なコメントありがとうございます。
> これはどのような意味なのかよろしければ教えていただければと思います。リスク管理を誤った結果、他人にリターンをプレゼントするということであればしっくりきます。 リスク管理を理由とする売買が、自分以外(企業のファンダメンタルズなど)に対して、経済的合理性を持っているのか?という意味です。(仮にリスク管理を怠った先の非合理を避けるための事前の取引であったとしても) しかし、取り方ひとつでどうとでも言えてしまう問題な気がしてきました。 > これは信用取引をやればやるほどそのとおりだと思います。その勝ちにくいメカニズムを克服してリターンを獲得できるように日々努力しております。このあたりのネタは近日中に。 稲虎さんのようなプロも簡単ではないと感じるものに、本来私のような素人が手を出すべきではないのでしょう。 そのあたりのネタ、楽しみにしております。では。 (2006年02月26日 15時59分21秒)
なるほど、わかりました。
(2006年03月08日 12時01分05秒)
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