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2006.11.01
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自然の恵みを大切に、自然に感謝しながら物作りを…
インディアン北アメリカに住むインディアンは、太古より自然に根差した暮らしをしていました。 自給自足のライフスタイルの中で、日常生活で必要とされる全ての物を、インディアンたちは知恵と経験から自らの手で創り出してきたのです。 衣服、食器、農具、かごなどに加え、インディアンならではの宗教観が表れるフェティッシュ(お守り)やカチーナ(人形)、現在の原型となるジュエリーまで、丹精込めて作り上げるその姿勢は今現在と何も変わりません。

自然に根差した暮らしをしている彼らは、限りある自然の恵みを非常に大切にしており、無駄なものは一切作りません。『必要な時に必要な分だけ。』という意識を常に持ち、自然に感謝をしながら今でも物作りを行っているのです。
そんなインディアンの歴史は非常に古く、一万五千年前にベーリング海峡を渡ってやって来たアメリカ大陸初めての人間だと言われています。アメリカ大陸に上陸してからは散り散りに広がって生活をし始め、部族を作り出したと言われています

銀細工を最も始めに行ったとされているインディアンで、今現在では、人口約16万人、アメリカ大陸に残る最大の部族となったナバホ族。
ズニ・ホピ族などのプエブロ諸族とは異なり、ジェロニモで有名なアパッチ族と同じアサバスカン語族に属します。
そんな彼らは、16世紀にアメリカ大陸のサウスウエストの北側から現在のニューメキシコからアリゾナ州南西部に移り住んできたと言われる遊牧民族であり、また、サウスウエストより南側から侵略してきたスペイン人に対し、勇敢に立ち向かい、アメリカ軍に敗北するまで幾度と無く勝利を手にしてきた誇り高き民族でもあるのです。 遊牧民族であった彼らは、羊などの家畜の放牧を行いながら、居住地に食料や水がなくなっては移動を繰り返すといった生活を送っていたのですが、大きな武力を持ち出してからは近隣の部族から食料などを略奪するといった生活も行い、近隣の部族から恐れられた存在でもありました。 しかし、19世紀後半に開拓を進めるアメリカ軍との最後の戦闘に破れ、一度ニューメキシコ州のサムター砦に強制移動させられることになってしまいました。 この敗戦する以前に、スペイン人から銀細工の製法を教わったメキシコ人によって銀細工の製法がナバホ族に伝えられていました。
しかし、強制移動中には全ての民族的な行動・作業を剥奪されていたためにジュエリー作りは行えず、1868年にアメリカ合衆国との条約が締結し、現在のアリゾナ州北東部とニューメキシコ州の北西部を中心に広がる保留地に移り住むまでの4年間は再開されませんでした。

再開されたナバホ族の銀細工はシルバーに重点が置かれていて、この頃から加工技術などが非常に高度になってきたと言われています。ナバホ族は暗黒の4年間の中でも部族の誇りとスピリットを忘れていなかったのです。
また、ナバホ族はターコイズを用いたインディアンジュエリー作りを以前から得意としていたため、銀細工の技術が伝わり、石とシルバーをつなぎ合わせるためのハンダづけの技術が身についてくると、更に複雑なジュエリーが盛んになっていき、20世紀を迎える頃には、他の部族よりも頭が一つぬきんでる形で技術が特化していたのです。 その後もホピ族が開発したオーバーレイの技術を取り入れ、多様性を誇るようになり、ジュエリーのバリエーションも増えるにつれ、世界からの評価もより一層高まってきたのです。
ナバホ族


今現在のインディアンジュエリーが存在するのもナバホ族の不屈のスピリットがあったからこそだと言っても過言ではありません。
ナバホ族がシルバーを作るうえで初めて使用された工具はスタンプワークに用いられる“たがね”であると伝えられています。 その技法はアーティストによって長い年月を越えて、今現在も用いられ、一つの完成されたアートのような作品を創り出しているのです。
オーバーレイの技法で有名な『スティーブン・J・ビゲイ』、ナバホ族の伝統的なスタンプワークで有名な『ゲーリー・リーブス』などがナバホ族を代表するアーティストです。
ナバホ族のアーティスト





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最終更新日  2006.11.06 09:47:22
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