2008/11/22(土)02:05
ハリウッドに売り込み企画その20(今度こそラストデイ!)
プロデューサーの牛山です。
SF時代劇アクション映画「The Tears of the Rabbit」の売り込み大作戦で、
3週間ほど前に入ったアメリカ滞在。
トモのパスポート紛失事件があり、2日間の延長滞在となりましたが(笑)、
いよいよ本当にハリウッド最後の夜になりました。
AFM(Aerican Film Market)の最中は、毎日ぐったり疲れて、ブログがなかなか書けない状態だったので、どんな状況だったか、続きを書こうと思います。
まず、今年のAFMの参加者は、全部で7900名。
そのうち、映画を買い付けに来ているバイヤーは、65カ国から1500名の参加だったそうです。
すごいですねー。果たしてどのくらいの金額が期間中に売買されたのか。。。!?
日本からの参加は、昨年に比べると、約20%減少とのことですが、逆に香港や原油高により景気の良いドバイからの参加者はぐんと増えたそうです。
今年の傾向としては。。
開催期間中に、日本の映画会社の方たちともお話をしたのですが、みなさん口を揃えて言うのは、「今年の売買はスローですね」ということ。
他の国の方たちもアメリカを中心とした経済状況もあってか、今年はバイヤーの数も少ないし、動きが鈍いと口々に言っていました。
とはいっても、バイヤーの数はほぼ昨年と一緒。
前のブログにも書きましたが、恐いもの知らずの私たちは、出展のブース450社を全てまわって制覇!!
今回は映画の販売に来ているので購入予定がない、というのがほとんどの理由で430社には受け付けてもらえない、という悔しい思いをしながらも、20社の方に興味を持ってもらいました!
そして何と、具体的に2社のセールスエージェントからオファーをもらえたのです!!
今後は以下のようなビジネス的な交渉をして、弁護士さんと一緒に契約をまとめていくことになります。
・ どの国・地域でセールスをかけるか?
・ どういった戦略で販売していくのか?
・ いくらくらいで販売できそうか?
・ 販売のための宣伝費用はいくらまでにするか?(これが実はすごく重要!!)
・ 販売手数料は何%にするか? (概ね20-25%です)
こういった事が映画の売買にはとても大切な事になります。
したり顔で交渉を進めたものの、初めての私たちにとっては、これだけでも、かなり興奮!?の出来事!
バイヤーやセールス・エージェントの方々と話をしていて非常に面白いのは、「映画はビジネス」であると同時に、「パッションとメッセージの媒体」であるということを改めて感じさせてくれたこと。
確かに彼らは、ある一定のマーケット(国や地域)によっては全く売れない、逆に、このマーケットではニーズがある、など、とてもはっきり言います。
でも、これらビジネスの側面に触れることで、どの部分が売りにくいのか、どうしたら売りやすいのか、どうやったら製作資金を得る事が出来るのか、が非常に明確になり、今後の映像製作に対する大きなヒントをもらいました。
そして、今回この「the Tears of the Rabbit」を売りたい!、と言ってくれている人たちは、“バジェットの少ない映画だから高くは売れないけれど、監督トモのエネルギーやパッションが伝わる作品だ”、と映像から監督の価値を見いだしてくれて、精一杯売れるようにがんばる、と言ってくれています。
今回の無謀計画の中で嬉しかったのは、これらセールスエージェントの方たちも含め、次の映画を一緒にやろうと言ってくださっているプロデューサーの方も(詳しくは以前のブログをご参照ください)、トモの映画に対するパッションや監督としてのセンスを映像から見いだしてくれたこと。
自信になります。
そして、誠実に映像をつくる、ということの大切さを改めて感じさせてくれました。
彼らとは、これから日本に帰ってからもやりとりをして、関係を築いていくことになります。
さて、さらにさらに、
「この次の映画を一緒にやろう!」と言っていただいているプロデューサーとの“その後”ですが、日本に帰る前にもう一度会いましょう、ということで、ディナーにもご招待いただきました!
こちらの内容については、また日本に帰ってから!
いよいよ明日の便で帰国します。これからパッキングです。
インディゴ・フィルムズ