2007/10/01(月)04:57
祈りは非力を悟るとき
通っているクリニックの伝言ノートが縁で知り合ったお友達が、
いろいろなリスクを背負いつつ、今日の帝王切開を待っている。
私はなんだか眠れない。
庭の椿に付いたチャドクガの毛虫にやられたらしい数日来の皮膚炎の
痒みにも耐え難く、この調子ではいずれ「鼻からスイカ」と称される
例の大事業にも音を上げるに決まっている。
私の中ではかほどさようにフィクションの世界である出産。
手術が始まって8分でご対面、全部で40分の手術。
それは長いのか短いのかすら経験のない私には判らない。
「覚悟決めんと、って」と言う彼女の声。
さらりと読み飛ばして頂いてもいいのだけれど、クリニック友達と
いうことは、メンタル系の通院服薬治療は維持的にもせよ続いて
いるわけで。
母子ともに元気であってくれれば、いや、とにかくこの世に来て
くれれば。
授乳が出来ないとか、現実的に女性にはやるせないこともある。
悲観的に考えたらなにもかも心配。
でも決めたのは彼女の強い意志。強い意志が授けた命とも言える。
バースディも、残りの日々もハッピーかどうか。
まずは自分が、親の側が笑っていて、赤ちゃんもよく分からないけど
つられて「ふやぁ~」と笑顔になって、そんな時間が重なっていけば
いいのにな、と茫洋としたイメージばかり。
現実の三十路娘はまだ家で親の不調自慢に仏頂面する毎日…。
こう続くと、怨嗟と言うか悪霊退散と言うか、「エロイムエッサイム」
が挨拶代わりみたようなものだ。まあ、正直くたびれる。
「年寄りの相手ばっかりも疲れようがな。まぁまだ診断変更になって
一年じゃから、あと数年は自分のしたいようにすりゃええけどな。
出て自分でやりたきゃそうすりゃええんよ」と下駄を預けられて、まだ
裸足でうろうろしている。なんのことはない、環境の変化が面倒なのだ。
親からすれば、10年位前までは、ほどほど順調な子育てだったはず。
そろそろ孫を抱いている頃だと見込んでいたのだろう。
石橋を叩いても叩いても「向こうにあるもの知ってるよ」とうそぶいて
渡ろうとしない私には、うっかりもないけれど、形になる幸せもない。
「間違わないように」育てられるうち、ここまで来てしまった。
「親は途中でやめたとか、今日は親お休みとか言えんのじゃから。
なんかかんかして育てにゃおえん。」
育てた挙句にこんなもんで済まないが、悪いばかりでもないと思いたい。
彼女が、子供を授かって良かったと30年後にも思えるように、今は
ただ祈る。神様にでも仏様にでも何様にでも。
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↑先日、これをうちの母用に購入(母は家でのお茶&お喋りタイムが楽しみ人間)。
粉末飲料をあちこち探しては買うのだが、最近歯の具合が悪いとかで、どうも
栄養が偏りがちなので。
マタニティ用の飲み物を独身三十路、かつ、もしも相手や子宝に恵まれても
恐らく授乳出来ないであろう私が作ってもうすぐ還暦の母が飲む。
「熱過ぎても、冷たすぎてもいけんのよ」との事で、出来上がりは若干ぬるめ。
味見した感じでは、パンチやインパクトはないけど優しくて落ち着く味。
うーむ、しかしなんか妙だ。でんぐりがえってないか?
そのうち母の曲がった背中ポンポンやって、「ハイ、ゲップ出たよ~♪」とか
言い出すのかな、私…(汗)