|
カテゴリ:いま生活者の求めるもの
21世紀に成長する「エンターテインメント産業」のマネジメントはどうあるべきか? ときたまそのような質問をうける。 それに対して私はこう答えることにしている。
「そもそもマネジメント自体ができません。」 マネジメントとは、あるべき姿を設定し、それに向けてコントロールすることだ。 そもそもあるべき姿を描けるのは、昨年の成功商品、成功ビジネスは今年も成功するという「再現性」が前提となっている。 しかし、エンタメ産業に成功の再現性はない。だから、本来の意味のマネジメントは不可能だ。 では、何もできないのか?
そうではない。 成功するあるべき姿に向けたコントロールはできないし、やっても意味がないのだが、現時点でより成功する確率の高いものだけを選抜することはできる。 それでもって最後は企業側ではなく、お客様が選ぶ。 歴史的に見て、エンタメ産業で、唯一の成り立つビジネスモデルはこれだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[いま生活者の求めるもの] カテゴリの最新記事
うーん、深いおコトバです。
オープンという形で淘汰した側にも、閉店という形で淘汰された側にも居ただけに、 とても、身に沁みます。 どちらの立場もきつかったですが、淘汰する側のときは 夢を語れる立場だっただけに、お客さまとも、この夢を 共有できないものか、いつも考えていたものでした。 市場から去るときは、・・・何も申し上げられません・・・ (Sep 9, 2006 06:34:47 PM)
>良いものが選ばれるのではなく、選ばれたものが良いものなのだ。
本当に、こういう時代ですね。 良いものとこちらが思っていても、お客様がそう思ってくださらないと、自己満足になってしまいますものね。 いつも、頭を切り替えさせていただいています。 改めて、ありがとうございます! (Sep 9, 2006 07:46:32 PM)
「成功の法則」がなくて、「失敗の法則」ならある・・・という事でしょうか。
ある意味、仕掛ける側の才能に頼るしかないのでしょうかね・・・ ブームとかもありますし・・・難しそうですよね。 そういや、最近、「たまごっち」飽きられてますね~ ニンテンドーDSが目下我が家の代表格です。 オンラインゲームもやってる人多いですよね。 キッズケータイがこれだけ、沢山あるのですから、 この子達が大きくなったときは、 携帯が主流なのかもしれませんね。 (Sep 9, 2006 07:53:09 PM)
かんがるー77さん
>>良いものが選ばれるのではなく、選ばれたものが良いものなのだ。 > >本当に、こういう時代ですね。 >良いものとこちらが思っていても、お客様がそう思ってくださらないと、自己満足になってしまいますものね。 >いつも、頭を切り替えさせていただいています。 >改めて、ありがとうございます! ----- そうですね。 よいものかどうかは、お客様が決める時代になってしまいました。 でもだからといってただ合わせに行くだけではかえって選ばれないのでしょうね。 何かの主張があるからこそ、その価値を認める人があらわれるのではないでしょうか。 (Sep 9, 2006 08:43:50 PM)
失礼しま~す。
ありがとうございま~す。 (Sep 9, 2006 08:49:57 PM)
ユウコ6077さん
>「成功の法則」がなくて、「失敗の法則」ならある・・・という事でしょうか。 > >ある意味、仕掛ける側の才能に頼るしかないのでしょうかね・・・ > >ブームとかもありますし・・・難しそうですよね。 > >そういや、最近、「たまごっち」飽きられてますね~ >ニンテンドーDSが目下我が家の代表格です。 >オンラインゲームもやってる人多いですよね。 > >キッズケータイがこれだけ、沢山あるのですから、 >この子達が大きくなったときは、 >携帯が主流なのかもしれませんね。 ----- さすがです。そう、そこには確立された「成功の法則」はないのですね。 そして、圧倒的に失敗の確率の方が高いのです。 殆どが失敗なのですね。最終的に選ばれるのはわずかです。 厳しい淘汰の法則が支配している世界です。 才能+主張+出来栄え+面白さ+プロモーション+話題性+運+・・・ ・・・色々と要素はありそうですね。 (Sep 9, 2006 08:53:09 PM)
モノとかはどうとらえたらいいのでしょうか?
選んだ僕らの目が違っていた・・・。 極端な話、その人が亡くなってしまって(数十年後に)僕らが気付いた!! それでもやはりこの場合、その今という時に選ばれたものが良いものと考えるしかないのですよね。。。 すみません的がはずれていたら。。。 ただ、確かにマネージメントはできないのかなぁ。。。その言葉にハッとした僕がいます!! (Sep 10, 2006 01:09:40 AM)
乱入させてもらいます。エンターテーメントの成功の定義が、金儲けに感じるのですが…芸術家やスポーツ選手や映画俳優は、始めから金儲けのためにやっているんでしょうか?中には、いるでしょうけどね。でも、それが好きで好きで、たまらなくてやりたくて、しかたがない者たちが、切磋琢磨した末に、注目されるようになるんじゃないでしょうか?そして、認められることによって、大金を手にしていると思うのですが…。お金は二次的な産物だと思うのです。綺麗事ばかり言って、すいません。その記録、作品という自己主張が、先にあると思うのです。m(__)m
(Sep 10, 2006 02:23:51 AM)
エナジャイザー akiraさん
沈黙†さん ありがとうございます! さすが、本質的なご質問で共通点がおおいとおもいましたので、まとめて補足させていただきます。 まず、前提が不明確だったようですみません。 ここでは、ビジネスとしてエンターテインメントを対象に考察していますので、芸術の世界はおっしゃるように売れるか売れないかではないと思います。 つまり芸術は「たてマズロー」のみですので、誰かがそれをよこマズローで楽しめるかどうかは関係ないですね。(というか少なくも二次的なことですね) ただ、エンタメの世界でも個人的なたてマズローを徹底して追求したからこそ、よこマズローでそれを受ける受け手が感動するという面があるので、そこが実現するのか、がポイントとだと思います。 じつは、これが理想なのですが、まさにこれが実際に受け手に評価される確率が極端に低いのです。 または予測不可能であったり、あるいは本人がなくなってから突然・・・という具合に偶然の要素が強いですね。 なので、アーチスト個人としてリスクをとるかどうかは人生の選択ですので自由ですが、ビジネスとしてはそれにかける、というわけにはいかなくなりますね。 なので、淘汰の仕組みを持ち、統計的にある確率で成功することが予測できるようにすることがビジネスとして成立するために必要になる、というより事実この産業はそれを確立したところが生き残っているともうしあげたいわけです。 あれっ 論客のお二方に説明しているうちに次回のないようにはいってしまいました。 (Sep 10, 2006 09:19:37 AM)
イニシアさん
ありがとうございます! すっかり腑に落ちました!! その明晰な頭脳には脱帽です!! しかもマネージできないというヒントまで頂いて! (かのドラッカー氏だったらどう考えるのでしょうね。) (Sep 10, 2006 09:46:04 AM) |