イカタロウのぐーたら日記

2009/03/04(水)00:38

平和のためにできること

ひさびさにサロンシネマで中国映画を見ました。 北京出身の友人が「これは一見の価値がある」というので、見に行ったのですが、 重いけど見ごたえのある作品でした。 ストーリィは第2次世界大戦後の人民解放軍と国民党軍が内戦を繰り広げていたときの実話。壮絶な戦いの中、人民解放軍の連隊長グー・ズーティは自分を除く部下47人全員を失います。戦後、死んでいった仲間たちが"名誉の戦死"ではなく、"失踪者扱い"になっていることを知ったグー・ズーティは仲間たちの名誉を取り戻すために、ひとり黙々と真相追求を続けます。 以前の中国では人民解放軍の活躍をたたえるようなものしか公開されてこなかったのに、この映画では戦争の非情さ、残酷さが描かれ、中国内外でとても高い評価を得ています。 ただ、主人公の孤独な努力はすごいと思いつつも、結局名誉を回復できるのは、人民軍解放軍だったから・・・。個人の意思に関係なく闘いに巻き込まれた人も多かったのではと思うのですが、国民党軍として死んでいった兵士は永久に名誉も何もないのだと思うと、やはり私にはむなしい気がしました。 強くそう思ったのは、つい先日カンボジアで地雷撤去のボランティアをしている方のお話を聞いたばかりだったので、なおさらかもしれません。 自衛隊を定年退職(といっても自衛隊の定年はなんと54歳だそうです)後、危険を伴う地雷撤去のボランティアを手弁当でされている方の、いまどき珍しいぐらいのまっすぐなお人柄にはとても感動でした。 そしてさらに衝撃だったのは、今現在も地球上では撤去する地雷の数より、新に埋められる地雷の数のほうが多いという話でした。 その上、地雷は敵が攻めてくるのを防ぐためなので、戦争が終わって地雷の被害にあうのは、ほとんどの場合、埋めた国自体の人々だというのも始めて知りました。 いつの時代も、どんな状況でも戦争で犠牲になって報われることなんてありません。 私自身が、地雷除去のボランティアに行くことはできませんが、せめてそういう世界の現状に関心を持ち、何かあったときにはきちんと意思表示のできる人間でありたいと思います。

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