三田のいのしし 見て歩き日記

2015/07/27(月)10:05

キキョウとその仲間は雄性先熟の花として知られております。キキョウを種から育ててその花を観察中です。

花と園芸(1522)

キキョウの花  この写真の手前が雄性期の花ですぐ後ろに見えるのが雄性期が終わり雌性期に入った花。 雄しべが他の花に提供されて枯れた後、雌蕊の花柱の先に柱頭と呼ばれる物が5裂して反り返り、他の花の雄しべを受け取り交配が成立する雄性先熟の花と言われている。★ ☆ 〇上の写真は大原の例ですが下のは今年我が家の庭に植えてその雄性先熟ぶりを観察中です。種まきで3つの花の色が在る中で、何故か白が真っ先に一輪開いた。雄性期の白い花 7月22日 撮影 開花後3,4日経過している。 雌性期の花    7月23日 撮影 雌性期の初日 上の写真で黄色い雄蕊が枯れて茶色になっているように見える。 24日の変化を観察できていないので不確かですが、冒頭の写真の左上に見られるように柱頭は 綺麗に5つに分裂し、反り返っている可能性が高い。★ ◆7月25日現在、この花は枯れかかっている ⇒正しくはしぼむだろうか? 結果的に今回は誤ってその状態を撮らないまま開いてしまった。 開き始め この前に写真を撮って置くべきでした。次の花で柱頭を護りしぼんだ花びらを撮る予定。 丸めた紙を手で伸ばした感じで広げたところ。 そのしぼんだ花びらを開いて中の様子を見てみた。こんな事をしてキキョウの花さん申し訳ありません、柱頭に花粉が付着している?この不法行為とも言うべき罪を犯してしぼんだ花びらを開く作業を通じて、ダンダンギキョウソウヒナダンダンギキョウが雄性先熟 ⇒ 雌性期 その後花びらがしぼみ、柱頭が隠れてしまう・・・この現象を数多く観てきたことを思いました。キキョウ科のキキョウやダンダンギキョウなどは花びらがしぼみ、包むことで交配後種に成長する ことを保護しているかもしれませんね。 以下にダンダンギキョウ、ヒナダンダンギキョウ、アルペンブル-などの雄性先熟と雌性期また花びらがしぼんだ姿を並べてみたい。1. ダンダンギキョウ      (1) 雄性先熟 (咲き始め)                        こうしてみると雄しべは真っ白、これが雄性先熟期の花。 2014.05.30     (2) 雌性期                         キキョウの柱頭は5裂ですが、このキキョウソウは3裂らしい。             この花の雄しべはまだけっこう確りしているようにも見えますが、柱頭が開いてきている             ので、花粉は無いのかもしれない。        (3)  用語は不明ですが、花びらがしぼみ柱頭を包んだ様子。                                      ヒメフウロは花びらが落下後、萼が起き上がり柱頭などを包む。                     (4)  種が出来た                         キキョウソウはこの種を放出する孔が上下の真ん中付近に出来る。             ヒナギキョウは上部に穴が開く。                          ※ 閉鎖花が沢山につきあらかじめ沢山の種が放出されている。             キキョウソウの閉鎖花と放出された種              2. ヒナダンダンギキョウ      (1) 雄性先熟                         花 粉                         花の中央にあるのがカバ-に覆われた柱頭だろう。            幾分不確かですが、このカバ-の表面にも花粉が沢山付着しているかに見える。              劣性遺伝を避ける為に同じ花の雄しべを受け取らないこのようなカバ-が働いている                  (2) 雌性期の花                         柱頭が3裂して反り返りつつある姿。            (3)~(4)はダンダンギキョウ(キキョウソウ)とほぼ同じ              ※ 閉鎖花が沢山付き、種を沢山放出するのはダンダンギキョウと同じようです  3. アルペンブル-         雄性先熟                  雌性期                  このキキョウ科カンパニュラ属?の花の柱頭は長く突き出いています。         同じ花の雄しべは何が何でも受け取らないという気持ちがそうさせたのでしょうか?        花びらがしぼみつつある姿           今年はウオ-キングのコ-スを四方八方に広げ、変えたので結果的にこのキキョウの仲間で春先に咲くダンダンギキョウ、ヒナダンダンギキョウなどをある程度詳しく観察できる機会を得ました。キキョウは人間にも愛されて栽培してもらったのも影響しているかもしれませんが、閉鎖花は見られない。この閉鎖花を付ける野草は多いのですが、そのすざましいまでのしつこさ、熱心さ・・・こんな人間的な表現で良いのかどうかも自信がありませんが、このキキョウソウやヒナダンダンギキョウの熱心さには頭が下がります。キキョウはこの仲間達の中では大ぶりの花です。のびのび咲いている様が古来愛され続けた所以でしょうか。

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