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カテゴリ:漫画文庫感想文
ずっと以前に白ぼたんさんにオススメ頂いてたこの作品。
なんかもう書店に置いてない所ばかりで、結局楽天ブックスで頼んでようやく読み終えました。 まずは。 うへぇ~!これぞまさしく恋愛少女漫画の王道でごじゃりまする!! もうね、全編にわたるこの何とも言えない思春期少女の恋心オーラがたまらないわけです。 そしてこの思春期少女を取り巻く世間の冷たさと暖かさと漫画らしさがぐっとくるわけです。 このぐっとくるっぷりをダイジェストにしてみます。 step.1 その下地の吸引力 主人公はさちよ。両親が離婚し母方に引き取られ、ところがその母親がある日突然蒸発。 中学生だったさちよは母方の親戚に引き取られる。 わずか1ページの状況説明だったけど「ぐっ」と引きつけられます。さちよなのに幸がない。 step.2 展開がドラマティックで漫画ならでは あこがれの先輩には妹扱いされ失恋し、ただの幼なじみだったアイツに居候先の友人を紹介すれば 俺が好きなのはお前だと告白されて急接近。 でも居候先にはバツが悪くて家出をすれば、街で出会ったのは父親の新しい家庭の息子。 転がり込めば妹に誤解され、ともかく行く先々に不幸を呼ぶ(と本人が思いこんでいる)さちよ。 さちよなのにホントに幸がない。 step.3 恋のライバルは人間だけじゃない 家出して心配させてあげく入院沙汰になったアイツにつきまとう黒い影。 新学期にその影は実体化し、あの手この手でアイツに取り入ろうとする後輩。 それも片付いたと思えば、蒸発中の母親が降って湧いて戻ってきて名古屋に行かないかと言い出す始末。 んでも水泳の才能を見込まれたアイツは静岡に行くっていうし、ちょうど良いかななんて思いこむ。 せっかく近づけたのに離ればなれになる危機。さちよなのにホントにホントに幸がない。 step.4 艱難辛苦をのりこえて 母親に新しい男の影。それがいつもちょっかい出してくる男の子の父親でアイツのライバル。 その影も吹っ切って東京に戻ってきてみれば・・・ さちよは「幸」を使わないけど、すこし幸せになれました。 よごれつちまった私のココロには、この直球ストレート勝負はかえって裏を読みすぎてしまいます。 素直に読み込めずに泣いたり笑ったりは出来ません。 んでも、キスひとつを大事にしたり、スプリンクラーの想い出を心の中でずっと温め続けたり、 何よりもアイツを独占したい、でも出来ないというジレンマに思い悩むさちよの直球勝負。 すべて見逃し三振でゲームセット、コールド負けの気分です。 負けました~、この直球勝負は、近頃の少女漫画にはすっかり無くなってしまった勝負を感じました。 まぁ、今コレを連載できる雑誌は無いだろうな。世知辛い世の中です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/04/30 11:14:06 AM
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