砂ほこりを払いに
行って来ました。砂漠。ではなく、天神東宝。午前10時の映画祭。待ちに待った「アラビアのロレンス」のリバイバル上映です。随分前にビデオで観て、既に内容はほとんど覚えていなかったのだけれど「ロレンスの水色の眼と真っ白いアラブの服」と「これ大画面で見たい」と思ったことだけは記憶に残っていて。映画館で上映されるのだと知った日には「これは見に行かねば」と興奮したものです。で、行って見て。行ってよかった!!!!10時スタートで10分の休憩を挟んで終了時刻が14時という長丁場。だけどもうちっとも気にならず。いやま、そりゃ、好みはあるでしょう。ロレンスのひととなりがあまりにもつかみにくく感情移入できないという感想は散見します。でも私には、あの苦悩、キモチの揺れは非常にリアルに感じました。スペクタクル映画であれだけキャラクターが立っていたらもう充分…と、私は思うのですが。正直、日本史すらもよくわからない勉強不足の私に、アラブの歴史的事情なんてもう何言われても何一つピンと来ませんけれども、それでもやっぱり大変楽しめました。記憶よりもはるかに重たい物語と終わり方でしたが、それもまた、興味深く。(以前見たときは10代の終わりか20代のはじめだったと思うのですが)自分の年齢が上がっている分気付くことも多く、更に面白く。そして、とにかく、映像美。圧倒的。今や全てCGでカタをつけてしまう時代ですが、本物の持つ力は、圧巻です。全然違う。もう二度と、あの画に敵う映像は撮れないであろうという迫力です。砂漠を行くラクダの画を観るだけでも、鑑賞料1,000円の価値ありだと思います。そう1,000円なのです。この映画は絶対に、大きいスクリーンで見るべきです。(言い切る!)天神東宝では今週いっぱいくらいやっています。興味のある方は是非。