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日経夕刊（2005/3/22）で「ペイオフ対策新商品続々」として、ワイン･飲食店ファンドが紹介されました。ワインファンドは１口５００万円、飲食店ファンドの詳細は未定という記事です。実は、2004/5/9日曜日経でも、「点検・応援ファンド」として、「明暗くっきり、実績吟味を」という記事がありました。

金融商品というより、趣味の満足度が占める割合が高いと思います。ワイン好き、アイドルを応援したい、という気持ちで投資すれば、損をしても納得いくでしょう。運用資産の一部を趣味に投資する位のイメージでよいのではと思います。

しかしながら、銀行に預けても結局国債に流れて不要な公共建設に使われるのであれば、自分で目利きして投資したいというニーズも高まるでしょう。出来ればこのようなファンドのゲートキーピングをやりたいな、と思っています。

参考までに、いくつか拾ってみました。

●ワインファンド　ワインファンド VIN-NET（４月上旬より次期募集開始）
●風力発電ファンド　自然エネルギー市民ファンド（おひさまファンド募集中）
●アイドルファンド　アイドルファンド（募集中）
●通信設備ファンド　平成電電（募集中）
●アパートファンド　アパマンご当地ファンド（これから募集）
●レジャーホテルファンド　HOPE（現在募集中なし）
●音楽ファンド　ミュージックセキュリティーズ（現在募集中なし）
●映画ファンド　忍-SHINOBI-（申込終了）
●アニメファンド　TVアニメを証券化した「アニメファンド！」を開始（申し込み終了）


ちなみに、このようなファンドは投資信託ではなく、匿名組合による出資という形態をとっています。

「匿名組合とは、当事者の一方が相手方の営業の為に出資をなし、その営業により生じる利益を配分すべきことを約する契約です。つまり、匿名組合員が営業者に出資をし、その経営の一切を営業者に委ね、組合員はその利益分配を受け取る契約です。」　匿名組合.com

つまり、映画や音楽やイベントなど、事業を対象に有限責任の出資者として投資できるのが特徴です。一方、株や債券と異なり、流動性や途中解約ができません。（事業に口出しもできません）

2004年12月施行された改正証券取引法では、一部の組合契約に基づく権利に厳格なディスクロージャーなどが必要になりました。金融庁が動くほどホットな状況にあるともいえます。間接金融から直接金融という大きな時代の流れの中で、銀行から資金を調達するのではなく、投資家から直接資金を調達をしようとする流れの一環ですかね。

イーバンク銀行ら3社、オンライン投資の音楽ファンドを開始 japan.internet 2005/2/17

株式会社インデックス、ミュージック セキュリティーズ株式会社、イーバンク銀行株式会社の3社は2005年2月17日、イーバンクを指定口座とすることにより、オンライン上ですべての手続きが可能な新しいファンドの運用・管理システムを共同開発、3月1日よりファンド募集を開始する、と発表した。今回共同開発したシステムにより、ミュージック セキュリティーズが新規に募集する音楽ファンド「BACK STAGE PASS」で、イーバンク口座を払込・配当の指定口座にすることにより、契約から償還までの手続きを簡便化する。従来は契約書の送付・出資金振込などの手続きがそれぞれに必要だったが、イーバンクを指定口座にすることで今後、オンラインだけで申込・契約・出資金払込・配当受取まで完結する。

というように利便性も高くなってきそうです。

また、
著作権信託で初の映画ファンド、松竹「阿修羅上の瞳」でITmedeia 2005/3/28

松竹は映画製作の資金調達法として（1）自己資金、（2）製作委員会、（3）匿名組合方式の3方式を活用してきた。これに信託スキームを加えることで機関投資家からも幅広く調達することが可能になる。改正信託業法では、これまで金銭や動産、土地などに限定していた信託受託財産を、財産権一般に拡大。著作権や特許権などの知的財産の受託も可能になった。

というように、匿名組合だけでなく信託スキームの流れもできていて、このテーマ掘れば深くなりそうです。。