ベルマークボランティア

娘と同じ学年の友達、Sちゃんは
先天性の脊椎の病気で両足が不自由です。
でもと~っても元気な女の子。
運動会も持久走大会も、ハンデはもらうけど
一緒に参加して競争して、しっかりみんなと順位を競います。

そんなSちゃんが小学校に入学した頃は
障害をもった子を受け入れる体制が学校になくて
お母さんはとてもとても苦労しました。

Sちゃんが将来職業を持ち
自立して生活できるようになるために
養護学校ではなく普通の小学校に入れて
健常者と一緒に勉強し、不自由を乗り越えて
成長して欲しいと願ったお母さん。

でも当初の学校の対応は、必要な介助は全て親がやって下さい
というものでした。
学校では障害があるからと言って特別扱いはできない
ということです。

登下校の付き添い、授業の教室移動の階段の上り下り、
野外活動の付き添い、トイレの介助(尿意を感じないので
特別な処置が必要)などなど・・・。
お母さんは毎日、登校時から下校まで
学校に張り付いていなければなりませんでした。

自分の体調が悪くても病院にもいけず、
市のボランティアを要請するにも
手続きに行く時間もなくまさに四面楚歌。

そんな時、ベルマークを集めて幼稚園に階段昇降機を設置した、
という新聞記事を偶然見つけ
子供の通う学校にも階段昇降機をつけたい、と思い立ったのです。

事情を知っている回りのお母さん達に声をかけ
さっそくベルマークを集め始めることにしました。
ベルマーク集めと同時に、お母さんの負担を減らすため
Sちゃんの介助ボランティアも
都合のつく人たちが交代で行うようになりました。

ベルマークの収集は、学校の役員ではなく全くの自由意志。
賛同して集まってくれた人たちで行うので
当初は学校の空き部屋を借りるにもなかなか借りにくく
学校の対応の冷ややかさを感じることが多かったのです。

でもこのボランティア活動を通して市にも交渉に行ったりする中で
多くの保護者が関わっていることを学校も認めたのでしょう、
次第に先生方の協力も得られるようになってきました。






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