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「RAILWAYS」…。よかった。ある程度予想できる展開ではあったが、十分見応えがあった。中井貴一は間違いなくいいし、本仮屋ユイカはもともと好きな女優。高島礼子もよかった。意外と三浦貴大がよかった。
49歳、大手家電メーカーのエリートサラリーマン。次期取締役のポストまで約束されていたのに、いきなり田舎の電車運転士に転職というのはいかにも、という設定。しかし、出世できない男が田舎に帰って転職じゃただの負け犬になってしまうか…。 なぜ大手企業をやめる決心をしたか、なぜ電車の運転士なのか、家族の反対はなかったのか、生活の心配をする必要はないのか、といったもろもろの諸問題はとりあえずさらっと流し、運転士になるまでの苦労を丁寧に描いているのはちょっと新鮮だった。私のような普通の人間には運転士の研修内容や、運転士としての試験などはどうでもいいのだが、鉄道マニアにはかなりうれしいシーンの連続だったのではないだろうか。 ストーリーの全体は予想できる内容であり、予定調和の域を脱していないと思うが、それでも意外な場面も結構あった。 妻がすぐに転職に賛成するのはちょっと意外だった。そして、転職を応援するのだが、しばらく別居するというのも。しかし、よく考えてみると、夫を信頼していないわけではないし、特別不仲というわけではないし、ごく自然な対応だったように思う。 順調に進んでいく運転士としての生活。たいてい、どこかにトラブルをはさみたくなるのだが、やはりはさまれていた。私はてっきり事故か、熱心さゆえの失敗の類いだと思っていたが、用意されていたトラブルは予想外。 中井貴一が退職願を出した後、お世話になった乗客たちが「辞めないでください」と集まってきた場面はやはり感動した。ついでに、他に感動した場面は、最後に本仮屋ユイカが介護の仕事をしている場面。就活で悩んでいたが、結局祖母の介護をしていて、身近なところからやりたい仕事を見つけたようで感動した。 同じ世代の生き方を見せられると、それがフィクションであってもつい、自分ならどうする、という見方をしてしまう。今回も大いに参考になった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年07月05日 10時45分05秒
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