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テーマ:戦争反対(1187)
カテゴリ:戦争と平和
前防衛大臣で現農水大臣の石破茂が、公式ブログで航空自衛隊幕僚長更迭問題について書いています。
http://ishiba-shigeru.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-8451.html 石破大臣の(というより歴代自民党の)行ってきた政策には反対ですが、しかし少なくともこの主張は、大筋では実に正論です。(一部異論がないこともありませんが) ------------------ 「民族派」の特徴は彼らの立場とは異なるものをほとんど読まず、読んだとしても己の意に沿わないものを「勉強不足」「愛国心の欠如」「自虐史観」と単純に断罪し、彼らだけの自己陶酔の世界に浸るところにあるように思われます。 在野の思想家が何を言おうとご自由ですが、この「民族派」の主張は歯切れがよくて威勢がいいものだから、閉塞感のある時代においてはブームになる危険性を持ち、それに迎合する政治家が現れるのが恐いところです。 加えて、主張はそれなりに明快なのですが、それを実現させるための具体的・現実的な論考が全く無いのも特徴です。 「東京裁判は誤りだ!国際法でもそう認められている!」確かに事後法で裁くことは誤りですが、では今から「やりなおし」ができるのか。賠償も一からやり直すのか。 「日本は侵略国家ではない!」それは違うでしょう。西欧列強も侵略国家ではありましたが、だからといって日本は違う、との論拠にはなりません。「遅れて来た侵略国家」というべきでしょう。 「日本は嵌められた!」一部そのような面が無いとは断言できませんが、開戦前に何度もシミュレーションを行ない、「絶対に勝てない」との結論が政府部内では出ていたにもかかわらず、「ここまできたらやるしかない。戦うも亡国、戦わざるも亡国、戦わずして滅びるは日本人の魂まで滅ぼす真の亡国」などと言って開戦し、日本を滅亡の淵まで追いやった責任は一体どうなるのか。敗戦時に「一億総懺悔」などという愚かしい言葉が何故出るのか。何の責任も無い一般国民が何で懺悔しなければならないのか、私には全然理解が出来ません。 ------------------ 「民族派」という言葉は、この場合ほぼ「ネットウヨク」と同義語で使われているように思いますが、彼らの特徴を実に正確に言い当てています。 勝手な想像ですが、防衛大臣経験者である彼は、バカ右翼の筆頭、西村修平らが防衛省前でやった「防衛大学校長罷免要求街宣」の模様などを見聞する機会があったのではないかという気がします。 それにしても、石破茂がとても「まとも」に見えてしまう世の状況というのは、ちょっと怖いものがあります。いや、世間の状況は必ずしもそこまでひどくはないのですが、ネットウヨクに占拠されているネット上の一部空間(ヤフーニュースのコメント欄や2ちゃんねるなど)の異常さですね。 何しろ航空自衛隊の幕僚長ともあろう人物が、張作霖爆殺はコミンテルンの謀略などとオカルトまがいの主張するような時代ですからね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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